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隋の煬帝の時代に連結された水路網
『京杭大運河』は、中国の東部から中央部の平原を縦断する運河であり、北は北京市から南は杭州市までを結んでいます。紀元前5世紀から開削が始まり、604年に隋の煬帝が即位すると、これまでに掘られていた運河に加えて、新たに黄河と淮河を結ぶ通済渠や、黄河と天津を結ぶ永済渠、長江から杭州を結ぶ江南河が開削され、大運河が完成しました。これによって政治の中心である河北と、経済の中心である河南が結ばれ、江南の穀物・物産の河北への供給や、軍隊の移動などに活用されました。しかし、このような大運河の建設や、周辺諸国への遠征が隋の経済を圧迫し、各地で反乱が起きて隋は倒されることになりました。
歴代王朝の統治を支えた運河
隋以降の歴代王朝は、この大運河を活用して中国統治を行いました。13世紀には2,000km以上に達し、中国の主要河川である五大水系(海河、黄河、淮河、長江、銭塘江)を貫く人工水路となりました。大運河は中国の経済的繁栄や流通の増大、文化交流において重要な役割を担いました。世界遺産の登録対象となっているのは、6つの省市にまたがる1,011kmの運河と関連の遺産58ヵ所です。産業革命以前に行われたものとしては、世界最大級かつ最も広範な土木事業とされており、現在も一部が内陸水運に利用されています。
アクセス
北京から杭州、各市からアクセス。
執筆協力者PROFILE
大阪府出身。大学卒業後電気機器メーカーに入社、2015年退職。在職時代世界遺産に興味を持ち、2010年世界遺産検定マイスター資格取得、以降世界遺産アカデミー認定講師として、大学、自治体、カルチャー教室等で世界遺産講座や世界遺産検定対策講座など多数実施中。
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北京から杭州、各市からアクセス。
執筆協力者PROFILE
大阪府出身。大学卒業後電気機器メーカーに入社、2015年退職。在職時代世界遺産に興味を持ち、2010年世界遺産検定マイスター資格取得、以降世界遺産アカデミー認定講師として、大学、自治体、カルチャー教室等で世界遺産講座や世界遺産検定対策講座など多数実施中。
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