about
2,000年以上の歴史を持つギリシャ屈指の街
ギリシャ北部の都市テサロニキが建設されたのは、紀元前315年のことです。テサロニキとは、アレクサンドロス大王の後継者とされるカッサンドロスの妻「テサロニケ」に由来します。マケドニアの王となった彼は、王妃の名をこの街に与えました。街は初期キリスト教が確立していくなかで、その布教の拠点となりました。また、その立地の良さから交通の要衝となり、ビザンツ帝国時代でも首都コンスタンティノープルに次ぐ第二の都市として繁栄しました。オスマン帝国の支配下(1430年~1912年)では、多くの教会がモスクへと転用され、イスラム教のモスクも新たに建設されました。1912年にギリシャ領となった後も、テサロニキはアテネに次ぐギリシャ第二の都市として、現在も繁栄を続けています。
ギリシャ最大の聖堂をはじめとする歴史的建造物群
4~15世紀にかけて築かれたテサロニキの建造物は、ビザンツ様式の確立に大きな影響を及ぼしました。特に、4世紀にローマ皇帝ガレリウスの墓廟として建てられたロタンダ(円形堂)を転用した聖ゲオルギオス教会や、ギリシア最大のバシリカ式聖堂である聖デミトリウス大聖堂などのモザイク画は、初期キリスト教美術の傑作とされています。テサロニキの守護聖人である聖デミトリウスは、元々この地を治める役人で、敬虔なキリスト教徒でした。周囲からキリスト教の信仰を止めるように促されるのですが、それを拒否。時の皇帝ガレリウスの命によって槍で刺され、井戸に投げ込まれてしまいました。しかし、全く腐敗していない彼の遺体が発見されてからは聖人として崇められ、聖堂が築かれたという伝説が残っています。
アクセス
アテネから飛行機で約50分。テサロニキ・マケドニア国際空港からアリストテルス広場までバスで約30分。
執筆協力者PROFILE
世界遺産検定初代マイスターの一人。地歴公民科の教諭として7年間大阪の公立高校で勤務。現在、世界遺産アカデミー認定講師として大学や私立中学で講義、授業を展開。また、自身のYouTubeチャンネル「翼の世界史チャンネル」で受験世界史の動画を配信。
アクセス
アテネから飛行機で約50分。テサロニキ・マケドニア国際空港からアリストテルス広場までバスで約30分。
執筆協力者PROFILE
世界遺産検定初代マイスターの一人。地歴公民科の教諭として7年間大阪の公立高校で勤務。現在、世界遺産アカデミー認定講師として大学や私立中学で講義、授業を展開。また、自身のYouTubeチャンネル「翼の世界史チャンネル」で受験世界史の動画を配信。
Similar Heritage
特徴が似た遺産を探す