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3つの大河が並行する場所
中国南西部の雲南省は緑の森林に恵まれています。東部にはカルスト地形(『中国南部のカルスト地帯』として世界遺産に登録されています)が広がりますが、西部には中国最長の川である長江、東南アジアの「母なる川」としてされるメコン川、タイとミャンマーの国境の一部を成すサルウィン川という三つの大河の上流域があります。この三つの大河の上流はそれぞれ中国では金沙江、瀾滄(らんそう)江、怒江と呼ばれ、これらの川がほぼ並行して流れる約1.7万㎢が世界遺産に登録されています。約5,000万年前に、ユーラシアプレートにインドプレートが衝突しました。この地はその衝突部分に近い場であり、古代のテチス海がその衝突により閉鎖したことや、ヒマラヤ山脈とチベット高原の隆起に関連することを示す、地質学的にも非常に重要な場所なのです。
広大な中国のなかでも、屈指の生物多様性を誇る地
先述したプレート同士の衝突の影響もあり、場所によっては深さ3,000mにも及ぶ険しい峡谷が見られます。また、氷河に覆われた峰々も存在し、多様な景観が含まれています。さらに気候の点でも、熱帯と温帯の要素が混在しており、その影響もあって、さまざまな生物が生息しています。驚くことに、中国全土の約25%にあたる700種以上の動物、同じく約20%にあたる6,000種の植物が生息・自生しており、中国で最も多様な生態系が見られる場所です。その動物たちを紹介すると枚挙にいとまがありませんが、例えば固有種のウンナンシシバナザルは世界で最も標高の高いところに生息する霊長類であり、「雪山の精霊」と呼ばれています。以上のことからこの地は地質学的にも生物学的にも極めて重要な場所であり、2003年に自然遺産に登録されましたが、地球温暖化の影響もあり、2000年から約20年間で約60%もの氷河が減少しており、生態系への影響が懸念されています。
アクセス
首都北京から昆明まで飛行機で約3時間。昆明から麗江まで電車で約3時間半。
執筆協力者PROFILE
世界遺産検定初代マイスターの一人。地歴公民科の教諭として7年間大阪の公立高校で勤務。現在、世界遺産アカデミー認定講師として大学や私立中学で講義、授業を展開。また、自身のYouTubeチャンネル「翼の世界史チャンネル」で受験世界史の動画を配信。
アクセス
首都北京から昆明まで飛行機で約3時間。昆明から麗江まで電車で約3時間半。
執筆協力者PROFILE
世界遺産検定初代マイスターの一人。地歴公民科の教諭として7年間大阪の公立高校で勤務。現在、世界遺産アカデミー認定講師として大学や私立中学で講義、授業を展開。また、自身のYouTubeチャンネル「翼の世界史チャンネル」で受験世界史の動画を配信。
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