ティグローヴァヤ・バルカ自然保護区のツガイ森林群
アフガニスタンとの国境周辺に位置する(Мухаммадсолех Оев/Wikimedia Commons/ CC BY-SA 4.0

遺産DATA

地域 : 西・南アジア 保有国 : タジキスタン共和国 分類 : 自然遺産 登録年 : 2023年 登録基準 : (ix) 遺産の面積 : 497.86㎢ バッファ・ゾーン : 176.72㎢ 座標 : N37 12 17 E68 20 29

about

中央アジアで最も大規模かつ原生状態のツガイ森林

この遺産は、タジキスタン南西部にあるヴァフシュ川とパンジ川の間に位置しています。保護区内のツガイ森林は、中央アジアで最も大規模で最も原生状態が保たれているものです。特に、アジアポプラ(コトカケヤナギ)のツガイ生態系が、この広さで原始の状態で保全されているのは世界で唯一の場所です。遺産は沖積土に覆われた氾濫原の段丘で構成され、その谷間には非常に特異な生物多様性を有するツガイ河畔林が含まれています。

砂漠と森林が混在する固有の生態系と進化

ティグローヴァヤ・バルカ自然保護区は、砂漠とツガイの生物群集の進化と発達において、継続的に生態学的・生物学的プロセスが進行している顕著な例です。保護区には、ツガイ低地林だけでなく、ステップ地帯や半砂漠地帯とそれらの多様な移行帯など、様々な生態が存在します。これらの森林、砂地や塩性半砂漠、山麓の半サバンナ、湿地は、地域の水文環境の変化に動的に適応しています。この多様な環境が、生態学的保全の世界的価値を生み出しています。

絶滅危惧種を含む特定の動植物群集の宝庫

この保護区には、固有の動植物群集が生息しており、ツガイの河畔林には、水に強く、熱を好み、塩分に耐性を持つアジアポプラ(コトカケヤナギ)やブルーポプラ(ホソバハコヤナギ)、ジダ(ヤナギバグミ)、タマリスクなどの樹木や低木が自生しています。野生動物には、保護区内で300頭を超える個体数が確認されているタシケントアカシカのほか、コウジョウセンガゼル、シマハイエナ、ビアンキキジ、多くの水鳥といった特有の動物が含まれています。これらの生物群集は、ほぼ手つかずのツガイ生態系を完成させています。

アクセス

一般観光客向けの自由散策は不可能。

執筆協力者PROFILE

たまやん
たまやん
NPO法人世界遺産アカデミー認定講師/世界遺産検定マイスター

福島県出身。世界遺産や絶景、離島などを求め、国内に留まらず70カ国以上を旅するほどの旅好き。普段は上場企業の会社員として働きながらトラベルライターや小笠原諸島のアンバサダーなど、世界遺産や旅を軸に多岐にわたり活動を行っている。

遺産DATA

分類 : 自然遺産
登録年 : 2023年
登録基準 : (ix)
遺産の面積 : 497.86㎢
バッファ・ゾーン : 176.72㎢
座標 :N37 12 17 E68 20 29

アクセス

一般観光客向けの自由散策は不可能。

執筆協力者PROFILE

たまやん
たまやん
NPO法人世界遺産アカデミー認定講師/世界遺産検定マイスター

福島県出身。世界遺産や絶景、離島などを求め、国内に留まらず70カ国以上を旅するほどの旅好き。普段は上場企業の会社員として働きながらトラベルライターや小笠原諸島のアンバサダーなど、世界遺産や旅を軸に多岐にわたり活動を行っている。