about
バレンシアの繁栄を象徴する建物
15~16世紀にかけて、イベリア半島の商人たちは地中海を中心とする交易で大いに栄えました。その栄光の強さを物語るのが、バレンシアにあるラ・ロンハ・デ・ラ・セダです。スペイン語で「ラ・ロンハ」は「商品取引所/市場」、「ラ・セダ」が「絹」を意味するので、「ラ・ロンハ・デ・ラ・セダ」とは「絹の商品取引所」という意味になります。絹の取引所として建てられましたが、長い歴史の中で絹のほかにも油や穀物類なども扱われました。
商人たちのあり方をしめすメッセージでもあった
1483年に市議会の主導で、建築家ペレ・コンプテやホアン・イバラなどを招いて建設が開始されました。長方形の平面をもつ建物の約半分は「契約の間」が占めており、その横の「オレンジの木の中庭」を挟むように礼拝堂を含む塔や「海の領事の間」があります。ラ・ロンハ・デ・ラ・セダは、栄光を極めた商業活動のための建築の典型例と考えられており、商人たちの尊厳を高めると同時に、彼らが地域の人々とのつながりを持ちながら社会的な責任を果たしていくというメッセージを示しています。
中世の繁栄を身近に感じることができる
「契約の間」は、後期のゴシック様式であるフランボワイヤン・ゴシック様式の傑作です。約17mの8本の細い螺旋状の柱と、壁に取り付けられた16本の付柱ピラスターが特徴で、大理石の床と共に、豪華かつ威厳のある空間を作り上げています。また天井に近い壁にはラテン語の碑文が掲げられており、よき商人かつよきキリスト教徒であるべきであると示しています。建物にはアラゴン王家の紋章や、恐ろしい姿をしたガーゴイル、街の紋章、さまざまな装飾などが彫られており、中世の繁栄の時代をすぐ近くに感じられるような気がします。
アクセス
マドリードのチャマルティン駅からバレンシアのバレンシア・ホアキン・ソローリャ駅までAVEで約2時間。そこから徒歩で約15分。
執筆協力者PROFILE
北海道大学大学院博士後期課程を満期単位取得退学。仏グルノーブル第Ⅱ大学留学。2008年より現職。世界遺産に関するさまざまな書籍の編集・執筆・監修を手掛けるほか、「チコちゃんに叱られる!」(NHK)などの多くのメディア出演や、全国各地で100本を超す講演・講座を実施している。著書に『13歳からの世界遺産』(マイナビ出版)、『世界遺産のひみつ』(イースト・プレス)など。
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北海道大学大学院博士後期課程を満期単位取得退学。仏グルノーブル第Ⅱ大学留学。2008年より現職。世界遺産に関するさまざまな書籍の編集・執筆・監修を手掛けるほか、「チコちゃんに叱られる!」(NHK)などの多くのメディア出演や、全国各地で100本を超す講演・講座を実施している。著書に『13歳からの世界遺産』(マイナビ出版)、『世界遺産のひみつ』(イースト・プレス)など。
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