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イスラムの影響を受けなかった教会群
スペイン東部、カタルーニャ地方にあるピレネー山脈にあるボイ渓谷の小さな村々には、中世のロマネスク様式でつくられた教会が残っています。これらは11世紀から12世紀にかけてエリル領主の庇護のもとで建造されました。険しい山脈の谷あいに存在したため、イスラム勢力の影響が及びませんでした。ここにはイタリア、特にロンバルディア地方からもたらされたロンバルディア・ロマネスク(初期ロマネスク様式)で建造された9つの教会が残っており、ヨーロッパでもロマネスク美術が集中して見られる場所となっています。
独自のロマネスク様式を色濃く残す
本遺産で特に規模が大きく、状態の良いのがタウイ村で1123年に建造されたサン・クリメン聖堂でしょう。内部は三廊式(身廊とふたつの側廊をもつ様式)で、天井は木組みがむき出しですが、敬虔な雰囲気が漂っています。また、壁面にはカタルーニャ・ロマネスク芸術の真髄とも言える鮮やかなフレスコ画で飾られており、一見の価値があります。他にもボイ村のサン・ホアン教会や、カルデ村にありイエスを抱くマリアや使徒達の美しいフレスコ画が見られるサンタ・マリア教会などが著名です。イベリア半島にロマネスク様式が伝わるのはおよそ13世紀から15世紀なのですが、ボイ渓谷の教会群はその先駆けとなったため、非常に価値のある遺産であると言えます。
アクセス
バルセロナの北西約180㎞、エル・ポント・デ・スエルトから車で約1時間10分。
執筆協力者PROFILE
世界遺産検定初代マイスターの一人。地歴公民科の教諭として7年間大阪の公立高校で勤務。現在、世界遺産アカデミー認定講師として大学や私立中学で講義、授業を展開。また、自身のYouTubeチャンネル「翼の世界史チャンネル」で受験世界史の動画を配信。
アクセス
バルセロナの北西約180㎞、エル・ポント・デ・スエルトから車で約1時間10分。
執筆協力者PROFILE
世界遺産検定初代マイスターの一人。地歴公民科の教諭として7年間大阪の公立高校で勤務。現在、世界遺産アカデミー認定講師として大学や私立中学で講義、授業を展開。また、自身のYouTubeチャンネル「翼の世界史チャンネル」で受験世界史の動画を配信。
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