ワディ・アル・ヒタン(鯨の谷)
クジラの祖先にあたる陸生哺乳類・バシロサウルスの化石が数多く残る。良好な保存状態で全身骨格が見つかることも多い

遺産DATA

地域 : アフリカ 保有国 : エジプト・アラブ共和国 所在地 : Faiyum Governorate 分類 : 自然遺産 登録年 : 2005年 登録基準 : (viii) 遺産の面積 : 200.15㎢ バッファ・ゾーン : 58.85㎢ 座標 : N29 19 59.988 E30 10 60

about

海の記憶が残る砂漠

首都カイロから西に150km離れた砂漠地帯にある『ワディ・アル・ヒタン(鯨の谷)』では、約4,000万年前のクジラの祖先にあたる海洋動物の化石が多数発見されています。かつてこの一帯には、浅い海が広がり、バシロサウルスと呼ばれる後ろ足のあるクジラ類が生息していました。この地域で発掘された化石は、陸生哺乳類が陸上から海へと生活の場を移して海生哺乳類となり、後ろ足が消えようとする最終段階のもので、生物進化の過程を解明する貴重な証拠となっています。また、その他にもサメの歯やマングローブの根の化石などもこの一帯から出土されています。ワディ・アル・ヒタンは、化石の多さや密集度、そしてその質とともに世界に類例のない場所で、当時の周辺環境や生態学的状態の再現までもが可能なほどとされています。

アクセス

首都カイロからワディ・アル・ヒタンまで車で約3時間30分。公共交通機関がないためカイロからのツアー参加を推奨。

執筆協力者PROFILE

ミド
ミド
NPO法人世界遺産アカデミー認定講師/世界遺産検定マイスター/Podcast「行きたくなる世界遺産!」パーソナリティ

広島県出身。平和継承の入口として世界遺産検定を受験。現在は認定講師として大学、専門学校等で講座実施。2021年にポッドキャスト「行きたくなる世界遺産!」(地域情報/トラベル部門最高2位獲得)を開設しパーソナリティを務めつつ世界遺産関連施設で番組イベントを開催。

遺産DATA

地域 : アフリカ
所在地 : Faiyum Governorate
分類 : 自然遺産
登録年 : 2005年
登録基準 : (viii)
遺産の面積 : 200.15㎢
バッファ・ゾーン : 58.85㎢
座標 :N29 19 59.988 E30 10 60

アクセス

首都カイロからワディ・アル・ヒタンまで車で約3時間30分。公共交通機関がないためカイロからのツアー参加を推奨。

執筆協力者PROFILE

ミド
ミド
NPO法人世界遺産アカデミー認定講師/世界遺産検定マイスター/Podcast「行きたくなる世界遺産!」パーソナリティ

広島県出身。平和継承の入口として世界遺産検定を受験。現在は認定講師として大学、専門学校等で講座実施。2021年にポッドキャスト「行きたくなる世界遺産!」(地域情報/トラベル部門最高2位獲得)を開設しパーソナリティを務めつつ世界遺産関連施設で番組イベントを開催。