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熱帯雨林と珊瑚礁が織りなす珍しい景観
オーストラリア北東部の海岸沿いに広がる約89万㏊の大半が熱帯雨林に覆われた地域です。熱帯雨林と沖合に広がるサンゴ礁「裾礁」が織りなす珍しい景観がみられます。カンガルーに代表されるオーストラリア固有の有袋類ほとんどが熱帯雨林に起源を持っており、2億年前のシダ植物から始まる植物の進化がみられます。また、5,000万年前から1億年前にオーストラリア大陸と南極大陸の一部を覆っていたゴンドワナ大陸時代の森林の名残が残っています。
オーストラリアの動植物の進化が詰まる大自然
コアラの主食として知られるユーカリは硬葉樹の一種で、熱帯雨林の原生林の西の縁から、より乾燥した地域へ適応して広がっていったとみられていて、熱帯雨林の樹種から進化していったと考えられています。このように、この地には熱帯雨林から硬葉樹林へと移行する水平分布のプロセスが残っています。また、動植物の多様性もみられ、有袋類や爬虫類のいくつかの種が、独立した個体群として分布しています。これは、氷河期の気候変動においても熱帯雨林の一部が環境を保ちつつ、生物たちの避難所として機能していたことを証明しています。
温暖化に脅かされる固有の脊椎動物の生息域
オーストラリアの約768万キロ㎢の広大な国土のうち、湿潤熱帯地域が占める面積はわずか0.2%ですが、有袋類の30%、シダ類の65%が生息するなど、オーストラリアの動植物の多くが息づいています。世界遺産に登録された前年の1987年以降、伐採は禁止され、伐採関連のインフラも撤去されるなど、国、州が協力して保護に努めています。外来種の侵入や森林火災などが資産の「完全性」を脅かしていて、近年は、温暖化によって動植物の生息域が狭まるとも考えられており、気候変動も生態域を脅かす要因の一つと懸念されています。
アクセス
成田などからの直行便でケアンズへ。ケアンズからは、鉄道や車などで。
執筆協力者PROFILE
民間企業勤務のサラリーマンで、知識量よりも考え方の多様性を充実させることに重きを置く。暫定リスト入りを目指している「四国八十八箇所霊場と遍路道」で、お接待などで外国人やお遍路さんに遍路文化や世界遺産の魅力を伝える活動をライフワークにしている。趣味は辺境地の世界遺産巡り、世界遺産関連の書籍や手ぬぐいの収集、発酵食品作りなど。
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成田などからの直行便でケアンズへ。ケアンズからは、鉄道や車などで。
執筆協力者PROFILE
民間企業勤務のサラリーマンで、知識量よりも考え方の多様性を充実させることに重きを置く。暫定リスト入りを目指している「四国八十八箇所霊場と遍路道」で、お接待などで外国人やお遍路さんに遍路文化や世界遺産の魅力を伝える活動をライフワークにしている。趣味は辺境地の世界遺産巡り、世界遺産関連の書籍や手ぬぐいの収集、発酵食品作りなど。
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