about
メソアメリカ動乱期に栄えた要塞都市
ソチカルコは、テオティワカンやパレンケ、ティカルなどメソアメリカの大国が崩壊した後の動乱期(紀元650〜900年頃)に築かれた要塞都市遺跡です。マヤ文化の影響に加え、メキシコ湾岸やオアハカなどメソアメリカの諸文明と交流していたことが判明しており、様々な文化が混ざり合って発展した時期の文化的・宗教的特徴が見られます。名称はナワトル語で「花々の館」を意味し、保存状態が非常に良く、当時の都市構造を今に伝えています。都市は最も高い丘を中心に6つの低い丘が取り囲み、大規模な土木工事によって階段やテラス、斜路が複雑に結ばれ、南北の大通りは基壇やピラミッドで空間が区切られていました。
羽毛をもつ蛇神「ケツァルコアトル」が守る神殿
ソチカルコの遺跡には、神殿をはじめ球戯場跡や石碑といった、テオティワカンやマヤなどの影響を感じさせる多くの構造物が残されています。球戯場へ続く道沿いには、儀式を行う月日を刻んだ21個のカレンダーの祭壇が並び、他にも住居や貯蔵庫、テマスカル(蒸し風呂)などの跡、鳥・昆虫・爬虫類・哺乳類の姿が刻まれた石板が敷き詰められたスロープも発見されています。中でも注目されるのが、広場中央にある「羽毛の蛇神の神殿」です。神殿の四面には、羽毛をもつ巨大な蛇神ケツァルコアトルが、マヤの特徴を備えた神官・統治者・天文学者と解釈される人物像を囲むように彫刻されています。

太陽から暦を読み解く高度な天文観測技術
ソチカルコの天文観測所は、暗い洞窟の最奥部に設けられています。そこには高さ約9m、直径40~60cmほどの煙突状の穴があり、当時の人々は洞窟内に差し込む太陽光から暦を正確に把握していました。また、太陽光の差し込み方の変化から雨季の始まりを予測し、農業に役立てていたと考えられています。こうした仕組みは、ソチカルコの人々が高度な天文学の知識を持っていたことを示す重要な証拠となっています。
アクセス
メキシコ・シティからクエルナバカまで、バスで約1時間半。クエルナバカからはバスもあるが、タクシーなどで直接遺跡まで行く方が確実(1時間弱)。
執筆協力者PROFILE
幼少期に飛行機から見たさまざまな地形や街の姿に魅了され、大学で地理学を専攻。教壇に立つなかで世界遺産の可能性に惹かれ、世界遺産検定マイスターに。気象予報士の資格を持ち、趣味で各地の世界遺産とそこにみられる気候・気象現象との関連を探っている。
アクセス
メキシコ・シティからクエルナバカまで、バスで約1時間半。クエルナバカからはバスもあるが、タクシーなどで直接遺跡まで行く方が確実(1時間弱)。
執筆協力者PROFILE
幼少期に飛行機から見たさまざまな地形や街の姿に魅了され、大学で地理学を専攻。教壇に立つなかで世界遺産の可能性に惹かれ、世界遺産検定マイスターに。気象予報士の資格を持ち、趣味で各地の世界遺産とそこにみられる気候・気象現象との関連を探っている。
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