
見どころDATA
炭酸カルシウムが熱水と共に作り上げた噴水
岩の裂け目から染み込んだ水は地中で熱せられると、数百万年前にこの一帯が海中だった頃に堆積した石灰岩の間を通って地表に流れ出ます。石灰岩の間を熱水が通る間に石灰岩(炭酸カルシウム)が溶け出して熱水と一緒に運ばれ、地表で二酸化炭素が放出されると炭酸カルシウムが堆積して、トラバーチンと呼ばれる白い石灰質の岩を作り上げます。このトラバーチンが段々と連なっているのが石灰棚です。
かつては温泉治療にも使われた
マンモス・ホット・スプリングスには、多くの石灰棚が集まっています。表面が酸化して黒くなっていたり、バクテリアによってカラフルな模様になっていたり様々なものがあります。かつては鉱泉で温泉治療をする人々のために商業開発され、多くの人が治療のためにこの地を訪れ温泉につかっていましたが、現在は石灰棚の保護のために温泉に入ることは禁止されています。
執筆協力者PROFILE
北海道大学大学院博士後期課程を満期単位取得退学。仏グルノーブル第Ⅱ大学留学。2008年より現職。世界遺産に関するさまざまな書籍の編集・執筆・監修を手掛けるほか、「チコちゃんに叱られる!」(NHK)などの多くのメディア出演や、全国各地で100本を超す講演・講座を実施している。著書に『13歳からの世界遺産』(マイナビ出版)、『世界遺産のひみつ』(イースト・プレス)など。
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執筆協力者PROFILE
北海道大学大学院博士後期課程を満期単位取得退学。仏グルノーブル第Ⅱ大学留学。2008年より現職。世界遺産に関するさまざまな書籍の編集・執筆・監修を手掛けるほか、「チコちゃんに叱られる!」(NHK)などの多くのメディア出演や、全国各地で100本を超す講演・講座を実施している。著書に『13歳からの世界遺産』(マイナビ出版)、『世界遺産のひみつ』(イースト・プレス)など。