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モスクとマドラサがひしめく古都
ザビードはイエメン西部、紅海沿いにある古都です。820年、反乱鎮圧のため、アッバース朝の総督だったムハンマド・イブン・ズィヤードがこの地に派遣されてきたことを機に発展しました。13~15世紀の最盛期には200以上のマドラサ(高等教育施設)やモスクが林立。イスラム学者により大きく発展していた科学などを学ぼうとする学生を世界中から受け入れました。今もザビードにはイエメン最多の86のモスクが集中しています。多くは簡素なレンガ造りですが、中には精巧な彫刻や漆喰の装飾が施されたものもあります。スークに囲まれた大モスクやマドラサなど、かつての名声を偲ばせる建造物が多数原型をとどめており、それがこの都市を卓越した考古学的・歴史的遺産にしているのです。
開発やコンクリート建築の増加に懸念
ザビードの街は細い路地が網の目のように張り巡らされ、アラビア半島南部特有の伝統的な建物とともに、特徴的な景観を形作っています。狭く閉鎖的な通り、伝統的な家屋、立ち並ぶミナレットなどのある景観は、イスラム初期における空間的特徴を反映した顕著な例とされます。焼成レンガ造りの家々は、囲まれた中庭に面した居間のある似た間取りを持ち、彫刻が施された壁や天井など美しく精巧な内装を備えています。その建築は、イエメン沿岸平野の建築にも大きな影響を与えました。一方で近年、電線を伴う電力システムの設置、コンクリートなど近代的な建材を使用した建物の増加などにより、その景観が脅かされていることが指摘されています。
アクセス
イエメンの首都サナアから車で約5時間半。
執筆協力者PROFILE
文化遺産や美術工芸を自身のテーマに関西や北陸、四国で長年取材・執筆。アンコールやマヤなど海外の遺跡取材や、「世界遺産ポンペイの壁画展」などの展覧会運営にも携わった。国内唯一の点字新聞でデスクを担った経験から、世界遺産のアクセシビリティーにも関心を持つ。
アクセス
イエメンの首都サナアから車で約5時間半。
執筆協力者PROFILE
文化遺産や美術工芸を自身のテーマに関西や北陸、四国で長年取材・執筆。アンコールやマヤなど海外の遺跡取材や、「世界遺産ポンペイの壁画展」などの展覧会運営にも携わった。国内唯一の点字新聞でデスクを担った経験から、世界遺産のアクセシビリティーにも関心を持つ。
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