World Heritage Sites

世界遺産一覧

(1999年登録)

イシマンガリソ湿地公園とマプト国立公園

iSimangaliso Wetland Park – Maputo National Park
イシマンガリソ湿地公園とマプト国立公園
『イシマンガリソ湿地公園とマプト国立公園』は南アフリカ共和国とモザンビーク共和国にまたがる世界遺産です。海洋、海岸砂丘、湿地、淡水湖、マングローブ林、海草帯、サバンナなどを含んだ広大な自然保護区です。多様な景観の自然美が広がるこの場所は生物多様性も豊かで、「マプタランド・ポンドランド・アルバニー地域」というホットスポットに属しています。イシマンガリソ湿地公園には、521種の鳥類を含む6,500種以上の動植物、マプト国立公園には4,935種の動植物が生息すると記録されており、世界的に重要な絶滅危惧種の保全に欠かせない環境となっています。この遺産は、1999年に世界遺産に登録された南アフリカ共和国の「イシマンガリソ湿地公園」が、2025年にモザンビークの「マプト国立公園」を含めて拡大登録されたものです。
地域: アフリカ / 国名: モザンビーク共和国, 南アフリカ共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (vii)(ix)(x)
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イビサ島の生物多様性と文化

Ibiza, Biodiversity and Culture
イビサ島の生物多様性と文化
地中海西部のバレアレス諸島に位置し、現在ではリゾート地としても知られるイビサ島は、固有の生物と歴史的建造物が共存する複合遺産です。特に「ポシドニア・オセアニカ」と呼ばれる海草は、地中海沿岸にのみ分布する固有種であり、その中でもイビサ島周辺のものは最も良好な保存状態にあるとされています。この海草草原は、絶滅危惧種を含む多様な海洋生物の産卵・生育の場として重要であり、また、海岸を嵐から守る天然の防波堤としても機能しています。さらに、1ヘクタールあたり年間21トンのバイオマスを生産するなど、生物生産性も非常に高く、熱帯雨林に匹敵します。
地域: ヨーロッパ / 国名: スペイン / 分類: 複合遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (ii)(iii)(iv)(ix)(x)
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インドの山岳鉄道群

Mountain Railways of India
インドの山岳鉄道群
インドには英国統治時代に開通した山岳鉄道がいくつかあります。そのなかで、インド北東部の有名な紅茶の産地であるダージリン地方にあるのが1881年開通の「ダージリン・ヒマラヤ鉄道」で、1999年に世界遺産に登録されました。その後2005年には南西部にある「ニルギリ山岳鉄道」、2008年には北西部の「カールカ=シムラー鉄道」が世界遺産に追加登録され、現在この3路線が「インドの山岳鉄道群」として世界遺産になっています。いずれも19世紀後半の最新技術を駆使した都市と山岳地を結ぶ鉄道建設の代表例です。
地域: 西・南アジア / 国名: インド / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (ii)(iv)
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ヴァルトブルク城

Wartburg Castle
ヴァルトブルク城
ヴァルトブルク城は、ドイツ中部アイゼナハ市の南の田園地帯の中にある400mほどの高台に建つ城です。その歴史は古く、一説では1067頃に創建されたとの記録もあり、12世紀頃に建てられた城館は、アルプス以北で最も美しく保存状態の良いロマネスク様式の建築のひとつとされています。中世には芸術を愛したテューリンゲン方伯の居城であり、伝説的な歌合戦の舞台として知られ、これを元にリヒャルト・ワーグナーのオペラ『タンホイザーとヴァルトブルクの歌合戦』を作曲しています。また、ドイツの宗教改革の中心人物として知られるマルティン・ルターが、カトリック教会から破門され罪に問われていた際に、時のザクセン選帝侯にかくまわれ、新約聖書をドイツ語に翻訳した地としても知られています。
地域: ヨーロッパ / 国名: ドイツ連邦共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (iii)(vi)
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オークニー諸島の新石器時代遺跡

Heart of Neolithic Orkney
オークニー諸島の新石器時代遺跡
オークニー諸島はスコットランドの海岸から北へ15km離れた沖合にあります。この遺産は、諸島最大の島、メインランド島にある4つの新石器時代遺跡によって構成されています。紀元前4,000年ごろ、農耕文化は北西ヨーロッパにまで広まり、この地で定着していきました。遺跡からは、消滅した5,000年前の生活様式や社会構造、祭祀や埋葬に対する考え方に至るまで、当時の文化を垣間見ることができます。また、この地の巨石文化は北西ヨーロッパを象徴するだけでなく、イギリスのストーンヘンジやアイルランドのボイン渓谷の起源でもあると考えられています。
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オラシュティエ山脈のダキア人要塞

Dacian Fortresses of the Orastie Mountains
オラシュティエ山脈のダキア人要塞
これらのダキア人要塞は、紀元前1世紀から紀元後1世紀にかけて、ダキア人支配下で建設されました。その建築は、古典世界とヨーロッパ鉄器時代後期の技術と概念が異例な融合を示しており、軍事建築と宗教建築を組み合わせた独自の様式を生み出しています。この要塞群は、古典世界内外からの軍事建築の技術と概念が融合して独特のスタイルを形成しています。
地域: ヨーロッパ / 国名: ルーマニア / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (ii)(iii)(iv)
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カルヴァリア・ゼブジドフスカ:マニエリスム様式の建築と公園に関連する景観と巡礼公園

Kalwaria Zebrzydowska: the Mannerist Architectural and Park Landscape Complex and Pilgrimage Park
カルヴァリア・ゼブジドフスカ:マニエリスム様式の建築と公園に関連する景観と巡礼公園
カルヴァリア・ゼブジドフスカは、17世紀前半に遡るマニエリスム様式の建築と公園の景観複合体であり、傑出した精神的意義を持つ文化的景観です。キリストの受難と聖母マリアの生涯に関連する象徴的な礼拝所群が、17世紀初頭に建設されました。自然の風景の中にこれらの礼拝所を象徴的に表現した結果、自然と人工の要素が見事に調和した美しさと精神的な品格に満ちたものが生まれました。この複合体は、反宗教改革時代におけるカルヴァリアを祀る聖地の優れた事例であり、ポーランドで最初に建設された大規模なカルヴァリアとなりました。
地域: ヨーロッパ / 国名: ポーランド共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (ii)(iv)
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グアナカステ保護地区

Area de Conservación Guanacaste
グアナカステ保護地区
コスタリカ北西部に広がる『グアナカステ保護地区』は、国土面積(約5万1,000㎢)の約2%を占める約1,040㎢の陸地部分と、約430㎢の海域部分から構成されています。広範囲な地域を包含することで、標高2,000m以上の雲霧林やカリブ海側の熱帯湿潤林、太平洋側の熱帯乾燥林など多様な自然環境が保全されている地域となっています。陸地部分には上記のような様々な森林形態に加え、変化に富んだ海岸線や広大な湿地、無数の水路、標高1,916mのリンコン・デ・ラ・ビエハを頂点とするグアナカステ山脈などを含んでいます。一方、海域には無人島や小島が点在しています。沖合には栄養分を豊富に含んだ海流が流れる影響で植物プランクトンが多く、生物の重要な餌場となっています。
地域: 中米・カリブ海 / 国名: コスタリカ共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (ix)(x)
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クエンカのサンタ・アナ・デ・ロス・リオス歴史地区

Historic Centre of Santa Ana de los Ríos de Cuenca
クエンカのサンタ・アナ・デ・ロス・リオス歴史地区
クエンカのサンタ・アナ・デ・ロス・リオス歴史地区はエクアドル南部、キトの南約300㎞、標高2,580mの高地にあります。ここは1557年にスペインのカルロス5世の命で建設された植民都市で、ラテンアメリカにおけるスペインの都市計画(ルネサンス様式)の代表的な例です。ここには先住民インカ・カナリ族が住んでいましたが、彼らの文化とこの地の気候風土にスペイン建築を融合させ、独特の様式となりました。主要な建物としては、新旧の大聖堂、サント・ドミンゴ教会そしてカルメル会修道院があります。この街は19世紀に抗マラリア薬の「キニーネ」とパナマ帽の生産と輸出で繁栄しました。
地域: 南米 / 国名: エクアドル共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (ii)(iv)(v)
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グラーツ:歴史地区とエッゲンベルク城

City of Graz – Historic Centre and Schloss Eggenberg
グラーツ:歴史地区とエッゲンベルク城
ウィーンに次ぐ歴史的な都市 オーストリア南東部にあるグラーツは、シュタイアーマルク州の州都としても知られる、首都ウィーンに次ぐ同国第二位の都市です。人類がこの地に住み始めたのは、新石器時代まで遡ります。14世紀にハプスブ
地域: ヨーロッパ / 国名: オーストリア共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (ii)(iv)
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グランマ号上陸記念国立公園

Desembarco del Granma National Park
グランマ号上陸記念国立公園
グランマ号上陸記念国立公園は、キューバの南東部、シエラ・マエストラ山脈西側部分に位置する国立公園です。「グランマ号」はキューバの革命家フィデル・カストロが乗っていたヨットの名前で、グランマ号が上陸した岬があることが園名の由来となっています。この場所には、海上360mから海中180mに及ぶ石灰岩の海岸段丘が完全な形で残ります。海岸段丘とは、その名の通り海岸に沿って見られる階段状の地形のことです。地殻変動による隆起や海水面の低下によって、海面付近の浅く平らな海底が陸地となることが繰り返されて形成されます。この地域では、サンゴ礁由来の石灰岩が隆起して海岸段丘となり、その後の風化や溶食でカルスト地形が発達しました。最大100mの段丘崖を含む手つかずの景観や、直径77mのドリーネ(巨大な陥没穴)といった壮大なカルスト地形などが残ります。
地域: 中米・カリブ海 / 国名: キューバ共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (vii)(viii)
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国立歴史文化公園“メルヴ”

State Historical and Cultural Park “Ancient Merv”
国立歴史文化公園“メルヴ”
トルクメニスタンは、中央アジア南西部に位置し、同国のカラクム砂漠南端にあるメルヴは、シルク・ロードの要衝として栄えたオアシス都市で、最も古く、かつ最も良い状態で残っている都市遺跡です。紀元前6世紀から盛衰を繰り返し、セルジューク朝の首都となった12世紀頃には最盛期を迎えました。文化の中心地としても重要となり、多くのイスラム教学者などが訪れました。一時期はさまざまな宗教が共存し、イスラム教、ゾロアスター教、キリスト教に関する遺構のほか、仏塔や僧院跡など世界最西端の仏教遺跡が現存しています。1221年にモンゴルの軍勢によって滅ぼされました。
地域: 西・南アジア / 国名: トルクメニスタン / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (ii)(iii)
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古都ホイアン

Hoi An Ancient Town
古都ホイアン
ベトナム中部のトゥボン川河口に位置する港街で、16世紀から19世紀にかけて貿易港として栄えました。レンガや木造の壁を持つ1,107棟の木造建築群が良好な状態で保存されており、建築記念碑、青空市場や渡船場などの伝統的な商業・住宅建築、仏塔や家族の礼拝所といった宗教建築が含まれています。貿易港として栄えたホイアンでは、東南アジアや東アジア諸国だけでなく世界各地との交易が行われていたことから、様々な文化の影響を受けています。
地域: 東・東南アジア / 国名: ベトナム社会主義共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (ii)(v)
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サウス・イースト大西洋沿岸森林保護区群

Atlantic Forest South-East Reserves
サウス・イースト大西洋沿岸森林保護区群
ブラジル南東部に位置するサウス・イースト大西洋沿岸森林保護区群は、氷河期以来、他の地域から隔絶されてきたため、豊かな生物多様性を誇ります。パラナ州とサンパウロ州にまたがる25の保護区からなり、山岳林から湿地、沿岸の島々まで多様な景観を含んでいます。この広大な地域は、ブラジルの生物多様性の進化史における重要な証拠であり、生態系全体の持続可能性を確保する上で極めて重要な役割を果たしています。
地域: 南米 / 国名: ブラジル連邦共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (vii)(ix)(x)
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サン・クリストバル・デ・ラ・ラグナ

San Cristóbal de La Laguna
サン・クリストバル・デ・ラ・ラグナ
大西洋のアフリカ沖に浮かぶカナリア諸島最大の島テネリフェ島に『サン・クリストバル・デ・ラ・ラグナ』は位置しています。ここは後のアメリカ大陸における植民地政策のモデルとなった都市です。1497年、アケレ谷の標高550mにある山の手地区の旧市街(アッパータウン)とは別に、新たな都市計画として新街区の下町地区(ロワータウン)が開発されます。旧市街の東1kmにある下町地区では、広々とした区間に大聖堂や病院などが規則正しく配列されました。サン・クリストバル・デ・ラ・ラグナは、要塞を持たない最初のスペイン植民都市であり、現在は大学都市としても広く知られています。
地域: ヨーロッパ / 国名: スペイン / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (ii)(iv)
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サン・テミリオン地域

Jurisdiction of Saint-Emilion
サン・テミリオン地域
くねくねと続く石畳の道など中世の面影が残るサン・テミリオン地域は、ワイン生産地として初めて登録された世界遺産です。フランス南西部のヌーヴェル・アキテーヌ地方に位置し、ボルドーワインのなかでも高級品の産地として知られます。広大なブドウ畑と醸造所、教会などの歴史的建造物が融合した景観は往時の姿をとどめています。この地におけるブドウ栽培の歴史は古く、古代ローマ時代まで遡ります。温暖な気候で水はけも良い土壌は、ブドウの栽培に適していました。
地域: ヨーロッパ / 国名: フランス共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (iii)(iv)
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シギショアラの歴史地区

Historic Centre of Sighişoara
シギショアラの歴史地区
シギショアラ歴史地区は、ハンガリー王国の移民政策によって入植したドイツ人(トランシルヴァニア・ザクセン人)が築いた城塞都市です。ゴシック様式のニコラウス教会を宗教的中心地とし、トランシルヴァニア地方の重要都市として発展しました。ドイツ人の職人や商人によってギルドが形成され、城壁には「靴職人の塔」や「仕立屋の塔」といった、ギルドの名前を冠した塔が残っています。また、中央ヨーロッパの重要な商業的役割を担ったシギショアラは、「吸血鬼ドラキュラ」のモデルとなったヴラド3世の生家があることでも有名です。1676年の大火で焼失した後、バロック様式で再建された時計塔は街のシンボルであり、14世紀に建造されたものです。現在も最上階の展望デッキから歴史ある街並みを望むことができます。
地域: ヨーロッパ / 国名: ルーマニア / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (iii)(v)
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スクルの文化的景観

Sukur Cultural Landscape
スクルの文化的景観
ナイジェリア北東部のアダマワ高原にあるスクルには、ヒディ族(族長)の宮殿が丘陵の頂上に位置し、眼下の村落を見下ろす支配的な構造を持っています。この宮殿は、壮麗な石造建築によって築かれており、コミュニティの政治的・精神的中心としての地位を象徴しています。宮殿の内部や周辺には、祭祀に使われたと考えられる陶器製の遺物を含む多数の祠が集中しています。低地に広がる村々にも、石壁や窪んだ家畜小屋、穀倉、脱穀場などの土着の建築様式が見られ、これらが社会的な境界線や防御壁としても機能していました。これらの建築群全体が、この社会のヒエラルキーと物質的文化を具現化しています。
地域: アフリカ / 国名: ナイジェリア連邦共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (iii)(v)(vi)
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青銅器時代のサンマルラハデンマキ墓群

Bronze Age Burial Site of Sammallahdenmäki
青銅器時代のサンマルラハデンマキ墓群
フィンランド南東部にあるサンマルラハデンマキ墓群は、紀元前1500年から紀元前500年頃にかけてのスカンジナビア地方の青銅器文化の遺跡群で、36㏊の敷地には33基の埋葬墓が点在しています。墓は崖から採取された花崗岩の巨石で作られるのが通常でしたが、「フルート長石塚」と呼ばれる古い石壁に囲まれたものや「教会の床」として知られる大きな四角形をしたものなど、他では見ることのできない珍しいものも現存しています。これらの墓は、この地域に広まった太陽崇拝という新しい信仰に関係しており、農耕の導入と共に現れたと考えられている親族集団による土地所有の在り方を示しているとも考えられています。墓群は、この地域における社会的・宗教的構造を示す貴重な証拠であり、死者崇拝の文化や独特の埋葬法方など、当時の風習を物語る重要な遺産です。
地域: ヨーロッパ / 国名: フィンランド共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (iii)(iv)
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ソチカルコの古代遺跡地帯

Archaeological Monuments Zone of Xochicalco
ソチカルコの古代遺跡地帯
ソチカルコは、テオティワカンやパレンケ、ティカルなどメソアメリカの大国が崩壊した後の動乱期(紀元650〜900年頃)に築かれた要塞都市遺跡です。マヤ文化の影響に加え、メキシコ湾岸やオアハカなどメソアメリカの諸文明と交流していたことが判明しており、様々な文化が混ざり合って発展した時期の文化的・宗教的特徴が見られます。名称はナワトル語で「花々の館」を意味し、保存状態が非常に良く、当時の都市構造を今に伝えています。都市は最も高い丘を中心に6つの低い丘が取り囲み、大規模な土木工事によって階段やテラス、斜路が複雑に結ばれ、南北の大通りは基壇やピラミッドで空間が区切られていました。
地域: 北米 / 国名: メキシコ合衆国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (iii)(iv)
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大足石刻

Dazu Rock Carvings
大足石刻
重慶市の北西に位置する大足石刻は、唐代末期の9世紀から南宋時代の13世紀にかけて、山の岩壁に掘られた彫刻群の総称です。一帯には、石像が5万体以上、石碑文は10万点以上が現存し、75ヵ所ある文化財保護区域のうち、5ヵ所が世界遺産に登録されています。多くは大乗仏教の石刻ですが、道教や儒教の像も刻まれており、中国三大宗教の石刻がそろっているのが大きな特徴となっています。中でも宝頂山石刻群の石刻は評価が高く、特に大仏湾と呼ばれる崖の磨崖仏群、全長およそ31mの釈迦涅槃像が有名です。中国には、世界遺産に登録されている『雲岡石窟』や『龍門石窟』などの石窟芸術が残りますが、大足石刻はその中でも最も保存状態の良いものひとつに数えられています。
地域: 東・東南アジア / 国名: 中華人民共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (i)(ii)(iii)
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ディアマンティーナの歴史地区

Historic Centre of the Town of Diamantina
ディアマンティーナの歴史地区
ブラジルのディアマンティーナの歴史地区は、18世紀にダイヤモンド探鉱者の村として誕生し、ミナス・ジェライス州の険しい岩山という特異な環境に適応しながら発展しました。都市計画の規則に縛られることなく、自然の地形に沿って形成された不規則な街路や、主に木材を用いた独創的な建築様式は、ヨーロッパのモデルをアメリカの厳しい現実に融合させた、人間の創造力の証です。
地域: 南米 / 国名: ブラジル連邦共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (ii)(iv)
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ティヴォリのハドリアヌス別荘

Villa Adriana (Tivoli)
ティヴォリのハドリアヌス別荘
ティヴォリは、ローマの東方30㎞に位置するラツィオ州の田園地帯を見下ろす丘の上にあります。穏やかな気候と豊かな自然に恵まれた一帯は、古くからローマ人達の別荘地として利用されて来ました。ヴィッラ・アドリアーナは、ローマ帝国の五賢帝のひとりであるハドリアヌス帝が、紀元117年から138年にかけて建設した別荘で、その敷地面積は1.2㎢に及びます。彼が帝国の属州を視察する中で、感銘を受けたエジプト、ギリシア、ローマなどの優れた景色や建造物の様々な要素を組み合わせて、「理想の都市」を再現しました。ハドリアヌス帝の死後、別荘は放棄されましたが、1461年に再発見されました。この別荘の建造物を研究することで、後世、特にルネサンス、バロック時代の建築家に大きな影響を与えました。
地域: ヨーロッパ / 国名: イタリア共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (i)(ii)(iii)
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ディスカヴァリー・コースト大西洋沿岸森林保護区群

Discovery Coast Atlantic Forest Reserves
ディスカヴァリー・コースト大西洋沿岸森林保護区群
ブラジル北東部のバイーア州とエスピリトサント州にまたがる『ディスカヴァリー・コースト大西洋沿岸森林保護区群』は、およそ1,120㎢の大西洋沿岸森林と、レスティンガ(低木地帯)を含む8つの異なる森林保護区から構成されています。大西洋沿岸森林は、アマゾン地域の森林などと並び、地球上で最も生物多様性に富んだ熱帯雨林のひとつとされています。また、ブラジル国内で最も絶滅危惧種・希少種が多い地域で、樹木種の70%、霊長類の85%、哺乳類の39%が固有種となっています。なお大西洋沿岸森林は、生物地理学的に北東部(ディスカヴァリー・コースト)と南東部の2つの地域に分割されます。後者のエリアは『サウス・イースト大西洋沿岸森林保護区群』として別の世界遺産に登録されています。
地域: 南米 / 国名: ブラジル連邦共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (ix)(x)
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西カフカス山脈

Western Caucasus
西カフカス山脈
西カフカス山脈は、黒海の北東50kmに位置し、275,000ヘクタール以上に及ぶカフカス山脈の最西端に広がる地域です。この場所は、人間による著しい影響を受けていない数少ない広大な山岳地帯の一つです。低地から亜高山帯にまで広がる、手つかずの広大な山岳森林は、ヨーロッパでも類を見ないものです。また、この地域は、重要な固有種の植物や野生生物が生息する、多様な生態系を有しており、ヨーロッパバイソンの山岳亜種の起源地でもあります。
地域: ヨーロッパ / 国名: ロシア連邦 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (ix)(x)
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日光の社寺

Shrines and Temples of Nikko
日光の社寺
『日光の社寺』は、栃木県の豊かな自然の中に位置する「二荒山神社」「東照宮」「輪王寺」の二社一寺と、それらに付随する103棟の建造物から構成されています。うち9棟が国宝、94棟が重要文化財に指定されており、17世紀を中心とする宗教建築と装飾美術の粋が凝縮されています。社寺群は山の斜面に巧みに配置され、自然景観との調和によって独自の美しさを実現しています。この場所は、長きにわたって信仰が守られてきた証であり、各社寺をめぐることで、信仰と芸術が融合した空間の奥深さを体感することができます。
地域: 東・東南アジア / 国名: 日本国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (i)(iv)(vi)
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パトモス島にある歴史地区(ホラ):神学者聖ヨハネの修道院と黙示録の洞窟

The Historic Centre (Chorá) with the Monastery of Saint-John the Theologian and the Cave of the Apocalypse on the Island of Pátmos
パトモス島にある歴史地区(ホラ):神学者聖ヨハネの修道院と黙示録の洞窟
エーゲ海東部のドデカネス諸島にあるパトモス島は、神学者聖ヨハネが「福音書」と『新約聖書』の「黙示録」の両方を書いたと伝えられる、キリスト教史上非常に重要な場所です。聖ヨハネとはイエスの十二使徒の1人で、イエスに最も愛された弟子のひとりでした。西暦95年、ドミティアヌス帝によってパトモス島に流刑となった聖ヨハネは、この地で「黙示録」などを書き、弟子プロクロスに口述したとされています。7世紀にはイスラーム教徒の襲撃を受けて一度は無人島となったものの、11世紀にビザンツ帝国のアレクシオス1世がパトモス島を植民地にしてからは、この地はギリシャ正教の学びと巡礼の地となりました。最初の修道院である「神学者聖ヨハネ修道院」は、1088年に修道士ホシオス・クリストドゥロス・ラトリーノスによって建てられました。
地域: ヨーロッパ / 国名: ギリシャ共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (iii)(iv)(vi)
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バルデス半島

Península Valdés
バルデス半島
バルデス半島は、アルゼンチン南部のチュブト州にあり、南大西洋に約100㎞ほど突き出た、面積約3,600㎢のアルゼンチン最大の半島です。キノコのような形をしたこの半島は、大陸とはごく狭い陸地でのみつながっています。約400㎞に及ぶ海岸線には、北側のサン・マティアス湾、南側の数千㎢に広がるヌエボ湾などの湾があります。南大西洋の荒波から守られた静かな湾は、ミナミセミクジラ、ミナミゾウアザラシ、ミナミアザラシ、シャチなど、多くの海生哺乳類にとって重要な繁殖地、出産地、育児地となっています。また、鳥類の重要な繁殖コロニーがあり、数万羽のマゼランペンギンの営巣地にもなっています。
地域: 南米 / 国名: アルゼンチン共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (x)
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ビガンの歴史地区

Historic City of Vigan
ビガンの歴史地区
フィリピン北部、ルソン島の南シナ海を望む港街ビガンは、スペイン植民地時代の面影を色濃く残しています。 16世紀後半にスペインの植民地として築かれ、中国やメキシコとの交易の拠点として繁栄しました。街はスペインの都市計画に基づいて碁盤目状に整備されています。石畳の通りには、外観はスペイン風だが、中国やフィリピンの伝統的な建築様式が採用された家屋が並んでいます。石と木を組み合わせた家屋はタガログ語で「バハイ・ナ・バト」と呼ばれています。中国やイロカノ、フィリピンの要素が混在しているという点で、スペイン植民地であったラテンアメリカの諸都市とは顕著な違いが見られます。イロカノとは、ルソン島北西部のイロコス地域に住むマレー系の民族のことです。
地域: 東・東南アジア / 国名: フィリピン共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (ii)(iv)
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ビニャーレス渓谷

Viñales Valley
ビニャーレス渓谷
キューバ西部にあるビニャーレス渓谷は、シエラ・デ・ロス・オルガノス山脈に囲まれた渓谷です。最大300mにも達する石灰岩のドーム状の岩山「モゴーテ」が点在し、渓谷の斜面には、植民地時代には逃亡奴隷(シマロン)が、独立戦争の時代には革命家が身を隠す場として機能した洞窟が残されています。この渓谷は葉タバコの生産地として広く知られます。機械で生産すると品質が落ちるため、家畜の牽引などの数百年前からの農耕法が受け継がれています。その過程で出来た田園風景が自然の風景に溶け込み、素晴らしい文化的景観が広がっているのです。
地域: 中米・カリブ海 / 国名: キューバ共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (iv)
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