鐘楼・鼓楼(北京の中軸線)
鐘楼の上階からは北京のパノラマビューを楽しめる

都の一日を告げる鼓楼の音

南北に延びる北京の中軸線の最北端に位置し、鮮やかな朱色の壁や灰色の瓦が目を引くのが鐘楼と鼓楼です。これらは元・明・清代の700年以上にわたって巨大な銅鐘や太鼓で街中に時を告げ、都市の時報の中心として機能しました。現存する鐘楼は清代に再建されたもので、高さ47.9m。梁のないレンガと石造りのアーチヴォールト構造が特徴で、中に重さ63トンもの巨大な銅鐘が吊り下げられています。かつては柔らかく大きな余韻のある響きを持つこの鐘の音が数十km先まで届けられていました。

楼閣から眼下に望む庶民の暮らし

鼓楼は鐘楼から南へ100mの場所にあります。現存する鼓楼は明代に再建されたもので、高さは46.7m。灰色の瓦と緑色の釉薬瓦で覆われた二重軒の寄棟屋根が特徴で、下層の台座はレンガ石造り、上層は木造となっています。中には高さ1.79m、直径1.42mの大太鼓が納められています。鐘楼と鼓楼は楼閣を登って見学することができ、今では展望スポットとしても親しまれています。楼閣の上から外を見渡せば、眼下には昔と変わらぬ庶民の生活が営まれる路地が広がり、古都の原風景に触れることができそうです。

鼓楼
鐘楼と向かい合うように立つ鼓楼。明代に再建された(©ming/Adobe Stock)
太鼓
鼓楼内に置かれた太鼓(©Robert/Adobe Stock)

執筆協力者PROFILE

毎日新聞記者・デスク/世界遺産アカデミー認定講師/世界遺産検定マイスター

文化遺産や美術工芸を自身のテーマに関西や北陸、四国で長年取材・執筆。アンコールやマヤなど海外の遺跡取材や、「世界遺産ポンペイの壁画展」などの展覧会運営にも携わった。国内唯一の点字新聞でデスクを担った経験から、世界遺産のアクセシビリティーにも関心を持つ。

執筆協力者PROFILE

毎日新聞記者・デスク/世界遺産アカデミー認定講師/世界遺産検定マイスター

文化遺産や美術工芸を自身のテーマに関西や北陸、四国で長年取材・執筆。アンコールやマヤなど海外の遺跡取材や、「世界遺産ポンペイの壁画展」などの展覧会運営にも携わった。国内唯一の点字新聞でデスクを担った経験から、世界遺産のアクセシビリティーにも関心を持つ。