about
都市全体を城壁で覆われた謎多き鉄の列強国
ハットゥシャはトルコの首都・アンカラから東へ約150kmのアナトリア高原に位置し、紀元前17世紀から紀元前13世紀に繁栄したヒッタイト王国の首都の遺跡で、全長約8kmに及ぶ城壁が都市全体を取り囲んでいました。ヒッタイト人は初めて鉄器を利用した民族として知られていて、めざましい製鉄技術を有していたのが特徴的です。鉄製の武器や馬に引かせた戦車を使うなどして戦況を優位に進め、強国として繁栄しました。紀元前12世紀頃に「海の民」と呼ばれる民族の襲撃に遭い、滅亡することになりますが、その実態の多くがわかっておらず、謎めいています。
遺跡に残された高い考古学的な価値
都市は上層と下層に分かれています。上層には二重の城壁があり、王の門や獅子の門、スフィンクス門など、わかっているだけで5つの門があったとされています。ほかにも、城外へ抜ける地下通路、複数の神殿などが残されています。都市の北側にあるヤズルカヤ神殿には、神々やトゥドハリヤ4世の人物像などが描かれた帯状のレリーフがあります。王の門の東1.5kmにあるカヤリボガズは大規模な要塞集落で、楔形文字の碑文にも登場します。遺跡に残された都市構造や豊かな装飾などは考古学的な価値が高く、その芸術性も評価されています。
粘土板が伝える世界最古の和平の契り
紀元前13世紀にヒッタイト王国と古代エジプトとの間で起きた「カデシュの戦い」。太陽の女神をまつった神殿の周辺から出土した楔形文字が刻まれた大量の粘土板の中に、カデシュの戦い後に両国で結んだ和平条約を示したものが見つかりました。これは書面の形として残る、歴史上、最も古い和平条約としても知られており、エジプトの世界遺産「古代都市テーベと墓地遺跡」の構成資産の1つ、カルナク神殿にも同じ内容のものが残されています。粘土板は2001年、ユネスコの「世界の記憶」にも定められました。
アクセス
イスタンブールで国内線に乗り換え、アンカラへ。アンカラからはボアズカレへは車で2~3時間。
執筆協力者PROFILE
民間企業勤務のサラリーマンで、知識量よりも考え方の多様性を充実させることに重きを置く。暫定リスト入りを目指している「四国八十八箇所霊場と遍路道」で、お接待などで外国人やお遍路さんに遍路文化や世界遺産の魅力を伝える活動をライフワークにしている。趣味は辺境地の世界遺産巡り、世界遺産関連の書籍や手ぬぐいの収集、発酵食品作りなど。
アクセス
イスタンブールで国内線に乗り換え、アンカラへ。アンカラからはボアズカレへは車で2~3時間。
執筆協力者PROFILE
民間企業勤務のサラリーマンで、知識量よりも考え方の多様性を充実させることに重きを置く。暫定リスト入りを目指している「四国八十八箇所霊場と遍路道」で、お接待などで外国人やお遍路さんに遍路文化や世界遺産の魅力を伝える活動をライフワークにしている。趣味は辺境地の世界遺産巡り、世界遺産関連の書籍や手ぬぐいの収集、発酵食品作りなど。
Similar Heritage
特徴が似た遺産を探す