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小型の角形のマスタバから高さ150mの大ピラミッドへ
紀元前28世紀頃から22世紀ぐらいまで続いたエジプト古王国の時代に建設されたピラミッドが、王国の都であったメンフィスの周辺(ギザからダハシュール辺り)に多く残っています。古王国第3王朝のジェセル王はそれまで日干しレンガで造られた小さいマスタバと呼ばれる墓ではなく、不滅の建材である石材を使ったピラミッドを建設しました。彼のピラミッドは方形の石段の四方を拡張し6段重ねた「階段ピラミッド」と呼ばれています。次の第4王朝のスネフェル王は途中で角度が変わる「屈折ピラミッド」や少し赤く見える石材を使った「赤のピラミッド」など在位中に3つもピラミッドを建設しました。そして最大のものは次のクフ王の時代ものです。カイロ近郊のギザの台地には、高さ146m(建設当時は150m以上あったと言われています)のクフ王のピラミッドとカフラー王・メンカフラー王のピラミッドが並び、「ギザの3大ピラミッド」と呼ばれます。しかし、これ以後のピラミッドは小規模化していきました。
建設方法も建設目的もナゾのクフ王のピラミッド
ギザの3大ピラミッドのなかでも最大のクフ王のピラミッドは、高さ146m、一辺が230mの四角錐形で、一辺が1~2m、重さが平均2.5tの立方体の石材を約230万個積み上げています。この大工事には常に数万人の人々が関わり20年以上の期間を要したと言います。この巨大な建造物を見た人々は驚愕し、「世界7不思議」のひとつと言われてきました。具体的にどうやって建設されたのかについては未だに定説はなく、またピラミッド中央部にある「王の間」の石棺には誰も埋葬された形跡がなくクフ王の埋葬場所(玄室)が見つかっていないなど、現在でも謎の多い建造物です。
アクセス
エジプトの首都カイロの南に広がる地域。カイロから近いのがギザで、車で1時間ほど。さらに南へ行くにはバスやタクシーを利用。
執筆協力者PROFILE
早稲田大学卒業。損害保険会社勤務の傍ら世界遺産を勉強し、退職後いくつかの大学にて関連講座を担当。現在は大学講師と趣味の音楽(クラシック歌手)の二刀流。
アクセス
エジプトの首都カイロの南に広がる地域。カイロから近いのがギザで、車で1時間ほど。さらに南へ行くにはバスやタクシーを利用。
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早稲田大学卒業。損害保険会社勤務の傍ら世界遺産を勉強し、退職後いくつかの大学にて関連講座を担当。現在は大学講師と趣味の音楽(クラシック歌手)の二刀流。
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