ルサヌー修道院
夕日に映える美しい修道院の姿も絶景としてひときわ人気

構成資産DATA

険しい場所にたたずむ修道院

ルサヌー修道院は、13世紀後半に標高約484mの奇岩の上に建てられ、1545年に修道院となりました。メテオラの中でもかなり険しい場所に建っているこの修道院は岩の形に合わせて築かれており、垂直の岩の断崖を高く延ばすようにして3階建てになっています。1930年には橋が架けられましたが、カストラキという村から見ると全く足がかりのない岩にしか見えなくなり、あたかも宙に浮いたような姿を見せます。現在は、アギオス・ステファノス修道院と同様、女子修道院となっています。なお、ルサヌーはこの岩山に最初に住み着いた隠修士の名前と考えられており、修道院自体は聖バルバラに捧げられています。

ルサヌー修道院
16世紀半ばに設立されたとされる。修道院群の中では比較的アクセスしやすい(©Andrei Nekrassov/Adobe Stock)

主聖堂内で存在感を放つ数々のフレスコ画

修道院内の主聖堂(カトリコン)には、他の修道院同様に数々のフレスコ画が残ります。内部は聖書の物語である「キリストの変容」をモチーフにしてつくられました。この物語は、イエスが自らの死と復活を予言した後、3名の弟子を連れて山に登ったところ、突如イエスが白く輝きだして、モーセとエリヤの啓示を受けたというものであり、聖堂内にはその「光り輝くキリスト」のフレスコ画が残っています。その他にもローマ帝国時代における残酷な「聖人たちの受難」や「最後の審判」を表したフレスコ画なども残されており、これらは16世紀に描かれました。作者は不明ですが、クレタ派の様式を見事に受け継いでいます。

執筆協力者PROFILE

京都橘大学・大阪成蹊大学講師/NPO世界遺産アカデミー認定講師/世界遺産検定マイスター

世界遺産検定初代マイスターの一人。地歴公民科の教諭として7年間大阪の公立高校で勤務。現在、世界遺産アカデミー認定講師として大学や私立中学で講義、授業を展開。また、自身のYouTubeチャンネル「翼の世界史チャンネル」で受験世界史の動画を配信。

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京都橘大学・大阪成蹊大学講師/NPO世界遺産アカデミー認定講師/世界遺産検定マイスター

世界遺産検定初代マイスターの一人。地歴公民科の教諭として7年間大阪の公立高校で勤務。現在、世界遺産アカデミー認定講師として大学や私立中学で講義、授業を展開。また、自身のYouTubeチャンネル「翼の世界史チャンネル」で受験世界史の動画を配信。