世界最古の図書館のひとつ
ヴァティカン図書館は15世紀に設立された、世界最古の図書館のひとつです。その起源は4世紀には存在した図書館兼文書館に遡ります。13世紀前半にもともとの図書館兼文書館が失われた後、カトリック・ローマ教皇の座がアヴィニョンへ移された「アヴィニョン捕囚」を経て、ローマ復帰後の教皇たちの手によって再設立されました。15世紀には図書館は4つの部屋に分けられ、それぞれラテン語資料、ギリシャ語資料、閲覧制限のある資料、教皇の書簡などを収蔵していました。書籍や資料はその場で閲覧できるほか、厳格な規則のもとで貸し出しも許されていました。
収集と損失を重ねて拡大した世界有数の蔵書
16世紀に入り、ルネサンス期の芸術家のパトロンとなったことでも知られる教皇レオ10世の時代に、写本や印刷書籍の収集が一層進みました。このうち公文書については、17世紀になるとヴァティカン使徒文書館の管理下に置かれました。1798~99年、また1809年にフランスによってローマが占領された際には、図書館のコレクションは大きな損失を被りましたが、ウィーン会議後に大半が返還されました。現在、図書館には、18万点以上の写本(アーカイブ資料を含む)、160万冊の印刷書籍、約9000点のインキュナブラ(西暦1500年以前の活版印刷物)、30万点以上の硬貨とメダル、15万点以上の版画、数千点の素描と彫刻、そして20万点以上の写真が所蔵されています。何世紀にも渡り収集、寄贈されたコレクションは現在も増え続け、人類文化の貴重な宝庫となっています。
執筆協力者PROFILE
広島県出身。平和継承の入口として世界遺産検定を受験。現在は認定講師として大学、専門学校等で講座実施。2021年にポッドキャスト「行きたくなる世界遺産!」(地域情報/トラベル部門最高2位獲得)を開設しパーソナリティを務めつつ世界遺産関連施設で番組イベントを開催。
執筆協力者PROFILE
広島県出身。平和継承の入口として世界遺産検定を受験。現在は認定講師として大学、専門学校等で講座実施。2021年にポッドキャスト「行きたくなる世界遺産!」(地域情報/トラベル部門最高2位獲得)を開設しパーソナリティを務めつつ世界遺産関連施設で番組イベントを開催。