チャドは、アフリカ大陸中央部にある内陸国です。その北東に位置するエネディ山塊は、長い時間をかけて水や風に浸食された台地となった砂岩の山塊です。峡谷には断崖や天然のアーチ、尖塔などの絶景が広がります。最大の峡谷では、水が常時湛えられているので、動植物や人間の生活を維持するとともに、生態系を維持する上でも重要な役割を果たしています。洞窟や峡谷の表面の岩には、何千もの絵が描かれたり彫られたりしています。紀元前5000年代の岩絵もあり、サハラ砂漠最大の壁画群のひとつとなっています。エネディ山塊は自然美や文明の存在を示す文化的価値が認められ、複合遺産として登録されました。