about
浅瀬から連続する多様なサンゴ礁地形
アラビア半島とアフリカ大陸に挟まれた紅海は、シナイ半島によって2つに分岐しており、その東側に位置するのがアカバ湾です。アカバ湾は、ヨルダン、イスラエル、サウジアラビア、エジプトの4カ国が面しています。ヨルダンのアカバ海洋保護区は、国の南端部に位置し、沿岸約7kmにわたって広がっています。海岸は主に岩場で、岸辺から平坦な礁原が広がり、その先に礁斜面、さらに沖合には通常よりも深い水深に分布するサンゴ礁(中有光サンゴ生態系)が発達しており、さまざまなサンゴ礁の地形を見ることができます。
海域の隔絶性が生み出した高い生物多様性
アカバ海洋保護区で特筆すべきは、生物多様性に富んだサンゴ礁の生態系です。その理由にはアカバ湾の地理的な隔絶性が起因しています。アカバ湾はティラン海峡で紅海と隔てられ、さらに紅海はバブ・エル・マンデブ海峡でインド洋と隔てられています。2つの海峡で他の海域から区切られていることが、生物多様性と固有性の高さにつながっています。石灰質の骨格をもちサンゴ礁を形成する造礁サンゴ(ハードコーラル)は157種、やわらかい骨格の軟体サンゴ(ソフトコーラル)は約120種が生息しています。また、500種以上の魚類と約1,000種の軟体動物が確認されているなど、多様な海洋生物の重要な生息環境となっています。
熱への耐性をもつアカバ湾のサンゴ礁
アカバ湾のサンゴ礁は、比較的熱への耐性が高いことが特徴のひとつです。ここに分布するサンゴ礁は世界でも最北に位置する熱帯性サンゴ礁のひとつで、本来よりも低い水温環境に生息しているために耐熱性をもつことや、また、地域の海流や風の作用が海水温上昇の影響を緩和させる働きをもつことも理由として挙げられます。世界各地で海水温上昇によるサンゴの白化現象が数多く報告されるなか、アカバ湾のサンゴは気候変動に対しても高い耐性を示す存在として注目されており、将来的には世界のサンゴ礁再生に貢献する可能性も期待されています。
アクセス
日本からはUAEやカタール、トルコなどを経由して、ヨルダンの首都アンマンまで飛行機で17~30時間前後(乗り換え時間による)。アンマンからアカバ空港までは国内線で約1時間。空港から海洋保護区までは車で20~30分。エジプトのヌエバもしくはターバからフェリーを利用しての訪問も可能。
執筆協力者PROFILE
東京外国語大学言語文化学部卒。在学中にパレスチナやヨルダンなど中東地域への留学を経験。大手メディア企業勤務を経て、2021年より現職。書籍やテレビ番組等の監修を行う。
≫世界遺産の執筆記事一覧
≫構成資産・みどころの執筆記事一覧
アクセス
日本からはUAEやカタール、トルコなどを経由して、ヨルダンの首都アンマンまで飛行機で17~30時間前後(乗り換え時間による)。アンマンからアカバ空港までは国内線で約1時間。空港から海洋保護区までは車で20~30分。エジプトのヌエバもしくはターバからフェリーを利用しての訪問も可能。
執筆協力者PROFILE
東京外国語大学言語文化学部卒。在学中にパレスチナやヨルダンなど中東地域への留学を経験。大手メディア企業勤務を経て、2021年より現職。書籍やテレビ番組等の監修を行う。
≫世界遺産の執筆記事一覧
≫構成資産・みどころの執筆記事一覧
Similar Heritage
特徴が似た遺産を探す