バンフ国立公園
モレーン湖と、その背後にそびえる「テン・ピークス」の峰々。カナダの紙幣にも採用されたことのある絶景

見どころDATA

先住民族の暮らしが息づくカナダ初の国立公園

バンフ国立公園は、カナダ西部アルバータ州最大の都市カルガリーから約150kmの距離にあります。バンフは紀元前1万年頃から、多くの先住民族が利用してきた土地でもありました。その土地と水域は、何千年にもわたって先住民族の生活や儀式、交易、そして移動の場として利用されてきました。19世紀にヨーロッパ人が訪れるようになり、1885年に大陸横断鉄道が開通すると、急速に観光客が増え始めました。1885年に保護区に指定され、1887年にはカナダで初めての国立公園となりました。当初は26㎢ほどの小さな温泉保護区として始まったバンフですが、現在は6,641㎢に及び、カナディアン・ロッキー山脈の中心部に位置する壮大な国立公園へと発展しています。

壮大な景観と自然の美しさを体感

バンフ国立公園は、カルガリーから車で約2時間の距離にあり、深い森林、氷河、美しい川、雄大な山々、そして切り立った峡谷など、壮大な大自然に触れることができる場所です。国立公園内には、56種の哺乳類、300種の鳥類、800種以上の植物の重要な生息地にもなっています。また、バンフの町を拠点に、初心者向けから上級者向けまで、それぞれの能力に合わせたハイキングやトレッキングコースを楽しむことができ、カナディアン・ロッキーの壮大な景観と自然の美しさを体感することができます。

エメラルド色に輝く氷河湖が点在

100万年前の氷期に、バンフ国立公園一帯は氷河に覆われていました。その後も長い年月をかけて氷河による浸食が続き、削られてできた窪地に水が溜まることで、多くの氷河湖が誕生しました。湖の美しい青緑色は、氷河が岩を削ってできた氷河岩粉とよばれる細かい粒子によるものです。この粒子が青緑色以外の光を吸収するため、氷河湖の湖面は鮮やかなエメラルド色やターコイズブルーに輝きます。なかでもターコイズブルーに輝くルイーズ湖は、「カナディアン・ロッキーの宝石」と称され、湖の奥にはヴィクトリア氷河を望むことができます。この湖は、もとは先住民族たちに「小さな魚たちの湖」と呼ばれていました。1882年に先住民族以外によって知られるようになった当初は「エメラルド湖」と呼ばれていましたが、その2年後、ヴィクトリア女王の娘であり、カナダ建国の功労者でカナダ総督ローン侯爵の妻でもあるルイーズ王女にちなんで、「ルイーズ湖」と呼ばれるようになったのです。

ルイーズ湖
エメラルドグリーンの湖面が美しいルイーズ湖は、「ロッキーの宝石」と称えられる(©BGSmith/Adobe Stock)

執筆協力者PROFILE

高等学校教諭/NPO法人世界遺産アカデミー認定講師/世界遺産検定マイスター

兵庫県出身。中学3年生の夏休みの台湾ひとり旅をきっかけに、旅行先の歴史・景色・料理など、世界を知る魅力のとりこになる。「世界遺産を学習して見て感動して」をモットーに活動。全国通訳案内士の資格も有し、日本の魅力も発信している。
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兵庫県出身。中学3年生の夏休みの台湾ひとり旅をきっかけに、旅行先の歴史・景色・料理など、世界を知る魅力のとりこになる。「世界遺産を学習して見て感動して」をモットーに活動。全国通訳案内士の資格も有し、日本の魅力も発信している。
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