ヨーホー国立公園
標高約2,000mに位置するオハラ湖周辺は、懸谷や湖が点在する景勝地

見どころDATA

山々の斜面に見られる見事な景観

ヨーホー国立公園は、カナダのブリティッシュコロンビア州にあるカナディアン・ロッキー山脈国立公園群を構成する場所のひとつです。東側のアルバータ州と西側のブリティッシュコロンビア州を隔てているのは、「コンチネンタル・ディバイド」と呼ばれるアメリカ大陸分水嶺です。その西側では、険しくそびえる山々の斜面を這うように氷河や滝が見られます。なかでも、氷河からの水が流れるタカカウ滝はカナディアン・ロッキー山脈の中でも特に高い滝のひとつで、「タカカウ」はカナダ先住民族のクリー語で「見事な」という意味を持っています。

探検から鉄道建設、そして国立公園へ

19世紀にカナディアン・ロッキー周辺を調査したパリサー探検隊の一員であったジェームズ・ヘクターは、スティーブン山の峠で馬に胸を蹴られて気絶してしまったという逸話が残されています。これにちなんで、その峠は「キッキング・ホース・パス」と名付けられました。その後、この峠はカナダ大陸横断鉄道のルートとなり、山のふもとの町にホテルやレストランなどが整備されました。これが観光の拠点となる町のはじまりです。1886年、一帯にはスティーブン山保護区が設立され、1901年に「ヨーホー国立公園」と改称されました。

バージェス頁岩と古代海洋生物の記録

スティーブン山周辺では、約5億年前の地層である「バージェス頁岩」が見られます。恐竜が出現するよりもはるか以前、ヨーホー国立公園一帯は浅い海の底にありました。この地層からは、太古の海洋生物の化石が非常に良好な保存状態で発見されており、通常であれば化石として残らないような軟体性の生物までもが保存されていたのです。これらの化石は、多様な古代生物による複雑な生態系を知る上で重要な手がかりになると同時に、現在の動物の起源をたどる上でも貴重な資料となっています。

バージェス頁岩
カンブリア紀を中心とした生物の化石が多数発見されたバージェス頁岩(©aquamarine4/Adobe Stock)

執筆協力者PROFILE

高等学校教諭/NPO法人世界遺産アカデミー認定講師/世界遺産検定マイスター

兵庫県出身。中学3年生の夏休みの台湾ひとり旅をきっかけに、旅行先の歴史・景色・料理など、世界を知る魅力のとりこになる。「世界遺産を学習して見て感動して」をモットーに活動。全国通訳案内士の資格も有し、日本の魅力も発信している。
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兵庫県出身。中学3年生の夏休みの台湾ひとり旅をきっかけに、旅行先の歴史・景色・料理など、世界を知る魅力のとりこになる。「世界遺産を学習して見て感動して」をモットーに活動。全国通訳案内士の資格も有し、日本の魅力も発信している。
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