マンギスタウの岩窟モスク群と関連する聖地群
18世紀に建設されたベケト・アタ。断崖上に佇み、現在も多くの巡礼者が訪れる

遺産DATA

地域 : 西・南アジア 保有国 : カザフスタン共和国 分類 : 文化遺産 登録年 : 2026年 登録基準 : (ii) (iii) 遺産の面積 : 0.9188㎢ バッファ・ゾーン : 5.0175㎢ 座標 : N43 35 49.68 E54 4 12.57(ベケト・アタ)

about

自然の地形を利用して造られた地下モスク

カスピ海に面するマンギスタウ半島に位置する、スーフィー(イスラム神秘主義)の宗教指導者に関連する聖地群です。地元では「地下モスク」と呼ばれ、自然の洞窟地形を利用したり、急峻な岩壁を掘削したり、半砂漠地帯の地中を掘り下げるなどして造られました。礼拝堂やミフラーブ(メッカの方向を示す壁の窪み)、瞑想部屋、聖者の墓などを備えた複雑な空間構成をもつものもあります。これらの聖地には、10~20世紀にかけて形成された墓地群が隣接しており、時代ごとに異なる形式の墓や石碑が残されています。中にはイスラム以前の伝統に由来する葬送文化や、地域の伝統的な生活様式と深い結びつきをもつ場所もあります。

聖者への信仰と巡礼文化を今に伝える

構成資産のベケト・アタ、ショパン・アタ、カラマン・アタ、シャクパク・アタ・スルタン・エペは、いずれもスーフィーの聖者や宗教指導者にゆかりのある聖地です。これらの聖者には、12 世紀に遊牧民にイスラム教を広めたスーフィーの指導者ホージャ・アフマド・ヤサヴィーの弟子も含まれています。中央アジアにスーフィズムを広めていった彼らは、居住地や説教の場として天然の洞窟や岩陰を利用し、やがて洞窟が拡張されて、宗教儀礼のための複雑な空間(岩窟モスク)が設けられるようになりました。現在も聖者の墓はシラクシと呼ばれる墓守によって管理・維持され、巡礼者による儀礼が行われることで聖者への信仰が継承されています。

シャクパク・アタのモスク
シャクパク・アタのモスク。内部の構造にはゾロアスター教の影響が見られるとも考えられている(©nekoandcoro/Adobe Stock)

アクセス

日本から仁川やアルマトイなどを経由して、カザフスタンのアクタウ空港まで飛行機で約30時間前後。そこからベケト・アタまで車で約4時間。

執筆協力者PROFILE

NPO法人世界遺産アカデミー研究員

東京外国語大学言語文化学部卒。在学中にパレスチナやヨルダンなど中東地域への留学を経験。大手メディア企業勤務を経て、2021年より現職。書籍やテレビ番組等の監修を行う。
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遺産DATA

分類 : 文化遺産
登録年 : 2026年
登録基準 : (ii) (iii)
遺産の面積 : 0.9188㎢
バッファ・ゾーン : 5.0175㎢
座標 :N43 35 49.68 E54 4 12.57(ベケト・アタ)

アクセス

日本から仁川やアルマトイなどを経由して、カザフスタンのアクタウ空港まで飛行機で約30時間前後。そこからベケト・アタまで車で約4時間。

執筆協力者PROFILE

NPO法人世界遺産アカデミー研究員

東京外国語大学言語文化学部卒。在学中にパレスチナやヨルダンなど中東地域への留学を経験。大手メディア企業勤務を経て、2021年より現職。書籍やテレビ番組等の監修を行う。
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