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ブッダが最初の説法を行った地
インド北部にあるウッタル・プラデーシュ州のヴァーラーナシーに位置するサールナートは、ブッダ自ら定めた仏教四大巡礼地のひとつです。ブッダが紀元前6世紀にこの地を訪れ、最初の説法(初転法輪)を行い、最初の弟子たちと出会った場所であるとされています。王族や僧侶、信者の支援の下で、多数のストゥーパ(仏塔)や寺院、ヴィハーラ(精舎)が建設されました。その歴史はマウリヤ朝以前の紀元前5~前3世紀頃に遡り、クシャーナ朝、グプタ朝を経て、12世紀まで継続的に発展しました。その後都市は衰退し、イスラム勢力による破壊を受けて放棄されますが、18世紀に再発見され、考古学調査が進められました。現在は仏教徒にとって重要な巡礼地として再び信仰を集めています。
サールナートの発展を伝える建造物群
世界遺産としては、サールナート遺跡と、チャウカンディ・ストゥーパの2つの構成資産から成ります。サールナート遺跡には、12世紀に都市が破壊されるまでの間に建設された数多くの建造物群が残されています。特に、マウリヤ朝時代にアショーカ王が建設した柱は、王による仏教の保護を象徴する記念碑として知られています。その柱頭に置かれていた「獅子柱頭」には、法輪を表現したアショーカ・チャクラが据えられていました。獅子柱頭は現在のインド国章のモデルとなっており、アショーカ・チャクラはインド国旗の中央に描かれています。また、グプタ朝時代に築かれたダメーク・ストゥーパは、7世紀に中国・唐の仏僧である玄奘がサールナートを訪れた際の記録にも登場します。基壇部分には8つの龕と、精緻な彫刻が施されています。他にも、多数のヴィハーラやストゥーパが残されています。
最初の弟子と再会し、僧伽が始まった場所
チャウカンディ・ストゥーパは、紀元前3世紀頃に土造りのストゥーパとして築かれ、6世紀頃にレンガ造りの三層構造となりました。現在の八角形の塔は、ムガル帝国の皇帝フマーユーンが、16世紀にこの地を訪問したことを記念して増築されたものです。仏典によると、ブッダが悟りを開いた後に最初の弟子5人と再会し、出家修行者による共同体サンガ(僧伽)を創設した場所とされています。ストゥーパは本来、仏舎利(ブッダや高僧の遺骨)を納めるために築かれる塔ですが、チャウカンディ・ストゥーパは記念碑的な建造物と考えられています。
アクセス
日本(成田空港)からニューデリーなどを経由して、ワーラーナシー空港まで飛行機で18~25時間(乗り継ぎ時間による)。空港からサールナート駅まで電車で1時間半~2時間。
執筆協力者PROFILE
東京外国語大学言語文化学部卒。在学中にパレスチナやヨルダンなど中東地域への留学を経験。大手メディア企業勤務を経て、2021年より現職。書籍やテレビ番組等の監修を行う。
≫世界遺産の執筆記事一覧
≫構成資産・みどころの執筆記事一覧
アクセス
日本(成田空港)からニューデリーなどを経由して、ワーラーナシー空港まで飛行機で18~25時間(乗り継ぎ時間による)。空港からサールナート駅まで電車で1時間半~2時間。
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東京外国語大学言語文化学部卒。在学中にパレスチナやヨルダンなど中東地域への留学を経験。大手メディア企業勤務を経て、2021年より現職。書籍やテレビ番組等の監修を行う。
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