about
白と青の印象的な町並み
チュニジア北部、首都チュニス都市圏に含まれるシディ・ブ・サイドの村は、地中海を望む丘の頂上に位置する村です。丘の斜面には、白い外壁と青い扉や窓をもつ建物が階段状に連なり、地中海の青色とのコントラストが非常に美しい町並みが特徴です。密集して立つ建物の間を狭く曲がりくねった石畳の通りが延びています。この村は、12~13世紀に実在したスーフィー(イスラム神秘主義)の聖人であるシディ・ブ・サイド(本名はアブー・サイード・ハラフ・イブン・ヤフヤー・アルタミーミー・アルバージー)の霊廟を中心に形成され、村の名称も彼の名前に由来しています。シディ・ブ・サイドが生きたムワッヒド朝(1130~1269)の時代は、スーフィズム(イスラム神秘主義)がマグリブ(チュニジア~モロッコにかけての北西アフリカ地域)全体へ広がっていった時期で、シディ・ブ・サイドは導師として活躍しました。
聖人信仰と王朝の庇護が育んだ村落
村の起源は、13世紀にベルベル人王朝のハフス朝が、シディ・ブ・サイドの霊廟を立てたことに遡ります。その後も歴代王朝の庇護を受けながら発展し、16世紀以降には、王朝が自らの政治的正当性を聖人のバラカ(イスラム教で、神が預言者や聖人に与えたとされる祝福)と結びつけることで、この地はさらに神聖化され、発展していきました。18~20世紀になると、フサイン朝の君主(ベイ)が村に避暑地用の邸宅を築くようになり、上流階級の保有地としての性格も帯びるようになりました。このように、聖人の神聖性が王朝の権威の根拠となり、王朝の庇護が村の繁栄を支えるという相互関係は、マグリブ地域にみられる特徴的な文化的現象でした。シディ・ブ・サイドは、その代表例といえます。
アクセス
日本(羽田空港、成田空港)からチュニス・カルタゴ空港まで、ドバイやドーハ、パリなどを経由して飛行機で約20時間。空港からシディ・ブ・サイドまで、車で約20~30分。
執筆協力者PROFILE
東京外国語大学言語文化学部卒。在学中にパレスチナやヨルダンなど中東地域への留学を経験。大手メディア企業勤務を経て、2021年より現職。書籍やテレビ番組等の監修を行う。
≫世界遺産の執筆記事一覧
≫構成資産・みどころの執筆記事一覧
アクセス
日本(羽田空港、成田空港)からチュニス・カルタゴ空港まで、ドバイやドーハ、パリなどを経由して飛行機で約20時間。空港からシディ・ブ・サイドまで、車で約20~30分。
執筆協力者PROFILE
東京外国語大学言語文化学部卒。在学中にパレスチナやヨルダンなど中東地域への留学を経験。大手メディア企業勤務を経て、2021年より現職。書籍やテレビ番組等の監修を行う。
≫世界遺産の執筆記事一覧
≫構成資産・みどころの執筆記事一覧
Similar Heritage
特徴が似た遺産を探す