コモロのスルタン国時代の旧市街群
コモロの首都モロニのメディナにある金曜モスク(写真右)

遺産DATA

地域 : アフリカ 保有国 : コモロ連合 分類 : 文化遺産 登録年 : 2026年 登録基準 : (iii) (iv) 遺産の面積 : 0.3047㎢ バッファ・ゾーン : 1.3168㎢ 座標 : S11 42 12.97 E43 15 9.81(モロニ)

about

スルタン国時代に遡る6つの歴史都市

コモロ連合は、アフリカ本土の約300km東に位置する島国です。コモロ諸島を構成する4島のうち、ンズワニ島(アンジュアン島)、ンジャジジャ島(グランドコモロ島)、モエリ島の3島で国家を形成しており、残るマヨット島はフランス領となっています。その中でもンズワニ島とンジャジジャ島には、およそ14~15世紀から19世紀にかけて栄えたスルタン国時代に関する歴史都市が残ります。世界遺産に登録された6つの都市は、少なくとも11世紀頃に起源をもち、やがてコモロのスルタン国の政治・宗教・経済の中心地となりました。メディナには、宮殿や城壁、石造りの住宅、多様な形式のモスク、イスラム神秘主義(スーフィー)教団の集会所であるザーウィヤ、公共インフラ設備が含まれています。コモロでは、結婚した夫婦は夫が妻の実家や近傍に居住する「妻方居住婚」の慣習があるなど、母系制が受け継がれています。一方で父系的なイスラム教の伝統も根付いており、両者が融合した階層的な社会構造が形成されてきました。メディナの都市空間はこうした社会構造を反映しており、公共広場や路地、住宅地の配置にも母系制や年齢階梯制、イスラム社会の仕組みが色濃く表れています。メディナは現在も通過儀礼や地域行事の舞台となっています。

首都モロニ、内陸都市ンツジニ、コモロ最古級の都市ドモニ

バンバオ・スルタン国を代表するメディナが、モロニとイコニです。モロニは、現在のコモロ連合の首都で、14世紀頃に成立した都市と考えられています。海上交易で繁栄を遂げ、アラビア海やインド洋で用いられてきた伝統的な帆船「ダウ船」が利用される港が、現在も残ります。イツァンドラ・スルタン国の歴史を伝えるのが、ンツジニとイツァンドラです。なかでもンツジニは、6件の中で唯一の内陸都市で、15世紀に成立したと考えられています。18世紀末には要塞化が進められ、現在もコモロ諸島で最も長い城壁が、ほぼ完全な状態で残されています。城壁には複数の門や見張り塔があり、18~19世紀に頻発したマダガスカルからの襲撃に備えた防御都市としての姿を今に伝えています。ンズワニ・スルタン国を代表するのがムツァムドゥとドモニです。そのうちドモニはコモロ諸島でも最も古い都市のひとつで、アフリカ系とペルシア系の双方にルーツをもつシラジ人によって、11世紀頃から発展したと考えられています。15~18世紀に最盛期を迎え、かつてはンズワニ島の政治的中心地でした。市内には14世紀の姿を残すモスクや、シラジ様式の墓地、17~18世紀に建てられた複数の宮殿が残されています。

アクセス

日本からの直行便はないため、近隣のアフリカ諸国で飛行機を乗り継ぐ必要がある。

執筆協力者PROFILE

NPO法人世界遺産アカデミー研究員

東京外国語大学言語文化学部卒。在学中にパレスチナやヨルダンなど中東地域への留学を経験。大手メディア企業勤務を経て、2021年より現職。書籍やテレビ番組等の監修を行う。
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遺産DATA

地域 : アフリカ
保有国 : コモロ連合
分類 : 文化遺産
登録年 : 2026年
登録基準 : (iii) (iv)
遺産の面積 : 0.3047㎢
バッファ・ゾーン : 1.3168㎢
座標 :S11 42 12.97 E43 15 9.81(モロニ)

アクセス

日本からの直行便はないため、近隣のアフリカ諸国で飛行機を乗り継ぐ必要がある。

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NPO法人世界遺産アカデミー研究員

東京外国語大学言語文化学部卒。在学中にパレスチナやヨルダンなど中東地域への留学を経験。大手メディア企業勤務を経て、2021年より現職。書籍やテレビ番組等の監修を行う。
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