ワディ・ウラヤ
乾燥地帯で一年を通じて淡水環境が存在することが評価され、UAE初の自然遺産となった

遺産DATA

地域 : 西・南アジア 保有国 : アラブ首長国連邦 分類 : 自然遺産 登録年 : 2026年 登録基準 : (ix) 遺産の面積 : 220㎢ バッファ・ゾーン : 45㎢ 座標 : N25 28 56.39 E56 15 56.85

about

約70ヵ所の恒久的な淡水環境が支える豊かな生物多様性

アラブ首長国連邦東部に延びるハジャル山脈に位置するワディ・ウラヤは、極度に乾燥した環境ながら、約70ヵ所の恒久的な淡水環境が存在する、アラビア半島では希少な場所です。この地域は地形性降水の影響で、国内の他地域よりも降水量が多く、年間降水量は1,870万㎥に達します。一帯は生物多様性ホットスポットとなっており、ラムサール条約湿地、生物圏保存地域(ユネスコエコパーク)、重要野鳥生息地(IBA)にも指定されています。ワディ・ウラヤでは、動物883種、植物216種が記録されており、その中には少なくとも10種の世界的な絶滅危惧種が含まれています。また、アラビア半島の固有種やハジャル山脈固有の淡水魚なども生息しています。

ハジャル山脈独特の地質条件に支えられたワディ生態系

ワディ・ウラヤのもう一つの特徴は、海洋プレートが大陸プレートに衝突して乗り上げた「オフィオライト」が広く露出する独特の地質構造です。ハジャル山脈は世界有数のオフィオライト露出地域として知られ、この地質条件が地下水の循環や湧水の形成に重要な役割を果たしています。こうした環境は多くの動植物にとって貴重な生息地であり、再導入が進められているアラビアタールなどの希少な哺乳類の保全にも寄与しています。また、乾燥した山岳環境の中で地質・水文・生態系が密接に結び付いたワディ生態系の好例として高く評価されています。

アクセス

執筆協力者PROFILE

NPO法人世界遺産アカデミー研究員

東京外国語大学言語文化学部卒。在学中にパレスチナやヨルダンなど中東地域への留学を経験。大手メディア企業勤務を経て、2021年より現職。書籍やテレビ番組等の監修を行う。
≫世界遺産の執筆記事一覧
≫構成資産・みどころの執筆記事一覧

遺産DATA

分類 : 自然遺産
登録年 : 2026年
登録基準 : (ix)
遺産の面積 : 220㎢
バッファ・ゾーン : 45㎢
座標 :N25 28 56.39 E56 15 56.85

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執筆協力者PROFILE

NPO法人世界遺産アカデミー研究員

東京外国語大学言語文化学部卒。在学中にパレスチナやヨルダンなど中東地域への留学を経験。大手メディア企業勤務を経て、2021年より現職。書籍やテレビ番組等の監修を行う。
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