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モンゴル各地に残る匈奴の貴族階層の墓地
モンゴル各地に点在する、遊牧騎馬民族の匈奴の貴族階層が埋葬された墓地遺跡群です。匈奴はユーラシア大陸東部の草原地帯に暮らしていた遊牧騎馬民族の連合体で、紀元前3世紀から後2世紀にかけて、現在のモンゴルを中心とする広大な領域に強大な帝国を築きました。中国の漢王朝と交流を持ちつつ、シルク・ロードの草原ルートの主要な経由地を掌握していました。帝国中枢は「単」と呼ばれる最高権力者が統治し、属領は単于が任命した貴族や高官が統治していました。こうした貴族層が眠る墓地遺跡はモンゴルでは11カ所確認されており、600基以上が存在します。
墓地遺跡が語る匈奴の文化と技術
匈奴の貴族層の墓は一般に、貴族が眠る主要な墓のほかに、従者などが葬られた小型の陪塚、祭祀施設から構成されています。地上に低い方形の墳丘を築き、その前方に長い台形状の通路を設ける構造をもっています。地下には深く掘り下げられた穴があり、そこに丸太でつくられた埋葬室が設けられています。こうした大規模な墓は、主に遊牧生活を営んでいた匈奴社会が、高度な土木技術と組織力を備えていたことを示しています。墓には、針や紡錘車といった日用品や、弓矢などの武器、死後世界のための食料も一緒に埋葬しました。男性の墓には副葬品として馬具が納められ、四輪の馬車そのものが埋葬されることもありました。構成資産には、モンゴル最大の匈奴墓地を含むドゥールリグ・ナルス遺跡、ローマ製のガラス碗が出土したゴル・モド2遺跡、匈奴の工芸品の最高傑作と評される品々が出土したノヨン・オール遺跡など、遊牧国家としての匈奴の文化や社会、経済力を示す8件が含まれています。
アクセス
日本(成田空港)からウランバートルまで直行便で約6時間。ウランバートルからドゥールリグ・ナルス遺跡まで、車で8~9時間。
執筆協力者PROFILE
東京外国語大学言語文化学部卒。在学中にパレスチナやヨルダンなど中東地域への留学を経験。大手メディア企業勤務を経て、2021年より現職。書籍やテレビ番組等の監修を行う。
≫世界遺産の執筆記事一覧
≫構成資産・みどころの執筆記事一覧
アクセス
日本(成田空港)からウランバートルまで直行便で約6時間。ウランバートルからドゥールリグ・ナルス遺跡まで、車で8~9時間。
執筆協力者PROFILE
東京外国語大学言語文化学部卒。在学中にパレスチナやヨルダンなど中東地域への留学を経験。大手メディア企業勤務を経て、2021年より現職。書籍やテレビ番組等の監修を行う。
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