World Heritage Sites

世界遺産一覧

(2015年登録)

イエス洗礼の地「ヨルダン川対岸のベタニア」(アル・マグタス)

Baptism Site “Bethany Beyond the Jordan” (Al-Maghtas)
イエス洗礼の地「ヨルダン川対岸のベタニア」(アル・マグタス)
死海から北に9kmのヨルダン川の東岸に位置するこの考古遺跡は、ナザレのイエスが洗礼者ヨハネから洗礼を受けた場所であるといわれています。遺跡は預言者エリヤが天に昇ったとされる聖エリヤの丘と、洗礼者である聖ヨハネ教会群の2つの地区で構成されています。ローマ帝国やビザンツ帝国の時代の教会や礼拝堂、修道院、洗礼のための水場などが残っており、古くからキリスト教徒の重要な巡礼地になっています。そのためカトリック教徒だけでなく、正教会や英国国教会など様々な宗派のキリスト教徒がこの地を訪れており、先代のローマ教皇であるフランシスコ法王も2014年に訪れています。
地域: 西・南アジア / 国名: ヨルダン・ハシェミット王国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2015年 / 登録基準: (iii)(vi)
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エフェソス

Ephesus
エフェソス
トルコ西部の地中海岸、かつてのカイストロス川の河口付近にヘレニズム時代からローマ帝国時代の都市遺跡があります。エフェソスの起源はもっと古く、青銅器時代に遡るとされていますが、紀元前4世紀ごろに現在の地に移り、紀元前2世紀にはローマ帝国の港湾都市としてアナトリア地方で最も繁栄した都市となりました。また、アルテミス信仰を背景にして古代世界有数の巡礼地ともなり、哲学や医学の中心地でもありました。
地域: 西・南アジア / 国名: トルコ共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2015年 / 登録基準: (iii)(iv)(vi)
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グレート・ブルカン・カルドゥン山と周辺の聖なる景観

Great Burkhan Khaldun Mountain and its surrounding sacred landscape
グレート・ブルカン・カルドゥン山と周辺の聖なる景観
モンゴル北東部ヘンティー山脈の中央に位置し、古くからモンゴルのシャーマニズムの信仰の聖地でオボーと呼ばれる石塚がたてられています。オボーには祖先の霊が宿っていると考えられており、神の象徴となるものや絹などが木の棒に結びつけられています。この地ではモンゴル古来のシャーマニズムと仏教が融合した祭事が行われています。またこの地は中央アジアステップとシベリア・タイガが交わる特殊な自然景観が広がり、レッドリストに登録されている動植物も生息しています。
地域: 東・東南アジア / 国名: モンゴル国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2015年 / 登録基準: (iv)(vi)
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サウジアラビアのハーイル地方にある壁画

Rock Art in the Hail Region of Saudi Arabia
サウジアラビアのハーイル地方にある壁画
サウジアラビア中北部ハーイル地方にある、ジュッバとシュワイミスにある壁画群は、サウジアラビアだけでなくアラビア半島周辺でも最大規模とされるもので、古代からの砂漠地帯での生活を伝えるものです。ジュッバのジャバル・ウンム・シンマン(ウンム・シンマン山)という名前は、〝地面に伏せて休む2つのコブを持つラクダ〟に似ていることに由来します。この岩肌に残る岩絵や碑文は、その内容から、新石器時代からイスラームが誕生し発展するまでの大変長い時代を辿ることができます。また、その麓にはかつて湖が存在し、ネフド砂漠南部に生きる人たちや動物たちにとっては、新鮮な水の供給源でした。
地域: 西・南アジア / 国名: サウジアラビア王国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2015年 / 登録基準: (i)(iii)
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サン・アントニオ・ミッションズ

San Antonio Missions
サン・アントニオ・ミッションズ
サン・アントニオ・ミッションズは、テキサス州南部のサン・アントニオ川流域12.4kmにわたって展開する5つの辺境伝道所群と、そこから37km南方に位置する牧場から構成されています。これらの伝道所遺跡は、農地、牛の放牧地、住居、教会、穀倉、工房、窯、井戸、外壁、そして水道システムなど、多様な建築物および考古学的建造物から成り立っています。これらは、1718年から1731年にかけてフランシスコ会の司祭によって建設されたものです。伝道所の建設以前、テキサスにはスペイン人による恒久的な入植地は存在していませんでした。これらの施設は、スペイン国王が新大陸の支配地域「ヌエバ・エスパーニャ(新しいスペイン)」の北部辺境において、植民地化、伝道活動、防衛を図った努力の証といえます。
地域: 北米 / 国名: アメリカ合衆国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2015年 / 登録基準: (ii)
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シェラン島北部の王室狩猟場の景観

The par force hunting landscape in North Zealand
シェラン島北部の王室狩猟場の景観
デンマーク王国の東部、バルト海に位置するシェラン島にあるこの文化的景観は、ストア・デュアヘーヴェとグリブスコウという2つの狩猟林、およびイェーヤスボー・ヘン/イェーヤスボー・デュアヘーヴという狩猟公園を含んでいます。これは意図的に設計された景観で、17〜18世紀の宮廷狩猟のために作られたものであり、フランスとドイツの設計モデルを融合させた中央星型の格子システムと直交格子により分割され、狩猟林、狩猟道、建物、象徴的な標識、番号付がふられたの石柱や柵などで構成されています。狩猟の機能を最適化するとともに、絶対君主の社会的役割や自然を支配する力を象徴するものとなっています。この地では、歴代のデンマーク王と王室によって猟犬を使った「パルフォース・ハンティング(par force hunting)」を行われました。この狩猟は17世紀から18世紀後半にかけて最盛期を迎え、絶対君主たちはこの地を権力の象徴としての景観へと変貌させました。
地域: ヨーロッパ / 国名: デンマーク王国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2015年 / 登録基準: (ii)(iv)
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シャンパーニュの丘陵、醸造所と貯蔵庫

Champagne Hillsides, Houses and Cellars
シャンパーニュの丘陵、醸造所と貯蔵庫
この遺産は、17世紀初頭から19世紀初頭の初期産業化の時期にかけて、ボトル内での二次発酵の原理に基づいたスパークリング・ワインの生産方法が発展した場所を包含しています。遺産は、シャンパン生産の全プロセスを実証する三つの異なる要素で構成されています。一つ目は、ブドウの供給源である歴史的な丘陵(オーヴィイエ、アイ、マルイユ・シュル・アイの歴史的ブドウ畑)。二つ目は、地下貯蔵庫を含む生産拠点(ランスのサン・ニケーズの丘)。三つ目は、販売・流通センターである(エペルネのシャンパーニュ大通りとシャブロール要塞)です。これらは機能的に連携し、シャンパンの製造と流通を一体的に示しています。
地域: ヨーロッパ / 国名: フランス共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2015年 / 登録基準: (iii)(iv)(vi)
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シュパイヒャーシュタットと、チリハウスのあるコントールハウス地区

Speicherstadt and Kontorhaus District with Chilehaus
シュパイヒャーシュタットと、チリハウスのあるコントールハウス地区
エルベ川に浮かぶ全長1.1kmの細長い島々の上の倉庫群がシュパイヒャーシュタットです。1885年から1927年にかけて開発された、世界最大級の統合型歴史的港湾倉庫群とされています。倉庫群の統一された赤レンガのファサードは、ハノーファー建築派の様式で建てられています。旧市街が近いこともあって歴史主義的な外観を持ちながらも、先進的な設備や機器を備えた15棟の倉庫群と6棟の付属建物、それらを結ぶ道路や運河などによってこの遺産は構成されています。
地域: ヨーロッパ / 国名: ドイツ連邦共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2015年 / 登録基準: (iv)
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シンガポール植物園

Singapore Botanic Gardens
シンガポール植物園
シンガポール中心部に位置する『シンガポール植物園』は、1859年のイギリス植民地時代に開園した熱帯植物園です。開園以来、娯楽の場、研究の場として親しまれながらも、植物の保存と教育において近代の世界最高レベルの科学機関としての役割を果たしています。風景式庭園から園芸や植物学研究を行う研究所、そして世界的な植物園へと発展してきました。植物園の配置は、設立時に景観設計を任されたローレンス・ニーベンによるものとなっています。また、英国のキュー植物園から提供された苗木を東南アジア一帯に分配する役目を担ったほか、現在でも科学、研究、植物保存などにおいて重要な拠点であり続けています。特に1875年から東南アジアで進められたゴムのプランテーションの栽培とは深い関係あがり、20世紀のゴム栽培の拡大にも大きく貢献しました。
地域: 東・東南アジア / 国名: シンガポール共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2015年 / 登録基準: (ii)(iv)
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スーサ

Susa
スーサ
スーサは、イランの南西部にある古代ペルシャ帝国(アケメネス朝)の古都です。紀元前6世紀に帝国の最盛期を築いたダレイオス1世がパサルガダエから遷都しました。もともとこの地は、アケメネス朝以前は紀元前3,000年ごろにまで遡る古代エラム王国の首都でした。また、アケメネス朝以後もパルティア王国等の重要都市となり、何千年にもわたり中東地域の中心的存在でした。アケメネス朝時代に帝国中に張り巡らされ、迅速な情報収集と物流により帝国の繁栄の基礎を築いた道「王の道」はすべてここを起点として各地へ伸びていました。現在のスーサには「アクロポリス」「アパダーナ」「王の都市」「技師の都市」の4つの遺構が残されています。
地域: 西・南アジア / 国名: イラン・イスラム共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2015年 / 登録基準: (i)(ii)(iii)(iv)
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ディヤルバクル要塞とヘヴセル庭園群の文化的景観

Diyarbakır Fortress and Hevsel Gardens Cultural Landscape
ディヤルバクル要塞とヘヴセル庭園群の文化的景観
『ディヤルバクル要塞とヘヴセル庭園群の文化的景観』は、トルコ南東部、ティグリス川上流域にある城塞都市と庭園、そして川や周辺の自然を含めた文化的景観です。ディヤルバクルの町は、全長約5,800mという非常に大きな城壁に囲まれており、数多くの塔や門が築かれています。この都市は、ヘレニズム時代、ローマ時代、ササン朝ペルシア時代、ビザンツ時代、イスラム時代、オスマン時代と、さまざまな時代を通して地域の中心地として重要な役割を果たしてきました。城壁が壊されても修理が行われるなど、何度も造り直されてきた痕跡からも、長い歴史の積み重ねを知ることができます。さらに、城壁だけでなく、その内側には「イチカレ(内部)」と呼ばれる中枢部分があります。イチカレは町の中心として政治や防衛の役割を果たし、都市全体を支えてきました。また、市街地とティグリス川の間に広がるヘヴセル庭園は、川の恵みを受ける農耕地として整えられ、人々の暮らしに必要な食料や水を得る場となってきました。城塞、庭園、川、橋が一体となったこの景観は、自然と人間の暮らしが深く結びついてきたことを今に伝える貴重な証拠です。
地域: 西・南アジア / 国名: トルコ共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2015年 / 登録基準: (iv)
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土司の遺跡群

Tusi Sites
土司の遺跡群
この遺跡群は、中国南西部の山岳地帯に分布する複数の部族の領域の遺構であり、13世紀から20世紀初頭にかけて、その指導者たちが中央政府によって世襲の統治者「土司(トゥシ、どし)」として任命されました。この土司制度は、少数民族が独自の慣習と生活様式を保持することを許容しながら、同時に国家全体の行政を統一することを目的とした行政統治システムでした。この遺跡群は、このユニークな統治形態に対する例外的な証言となっています。
地域: 東・東南アジア / 国名: 中華人民共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2015年 / 登録基準: (ii)(iii)
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パドレ・テンブレケ水利施設の水道橋

Aqueduct of Padre Tembleque Hydraulic System
パドレ・テンブレケ水利施設の水道橋
パドレ・テンブレケ水利施設の水道橋は、メキシコ中央高原のメキシコ州からイダルゴ州にかけて約48kmにわたり延びる水道橋です。1555年から1572年にかけて建設されました。一段のアーチで築かれた水路としては最も高いものを組み合わせて建設されています。テペヤワルコにあるアーチ型の水道橋は水路の部分で約40mの高さがあり、アーチの部分でも約34mの高さがあります。水利システムは古代ローマ時代の水利技術から受け継がれるヨーロッパ伝統の技術とアドベ(日干しレンガ)を用いた伝統的なメソアメリカの建築技術との交流を示す一例となっています。
地域: 北米 / 国名: メキシコ合衆国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2015年 / 登録基準: (i)(ii)(iv)
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パレルモのアラブ・ノルマン様式の建造物群と、チェファルとモンレアーレの大聖堂

Arab-Norman Palermo and the Cathedral Churches of Cefalú and Monreale
パレルモのアラブ・ノルマン様式の建造物群と、チェファルとモンレアーレの大聖堂
長靴の形をしたイタリア半島の“つま先”近くに位置するシチリア島の北西部の海岸に、シチリア州の州都であるパレルモがあります。ノルマン人がシチリア島に入植し、1130年にノルマン・シチリア王国を建て、1194年まで存続しました。パレルモとその近郊に点在するアラブ・ノルマン様式の歴史的建造物群は、短期間に栄えたノルマン王国時代の市民生活と宗教形態を伝えています。そして、ヨーロッパやイスラム、ビザンティンなど多様な宗教や文化が、シチリアにおいて混ざり合い、受け入れられたことを示しています。
地域: ヨーロッパ / 国名: イタリア共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2015年 / 登録基準: (ii)(iv)
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フォース鉄道橋

The Forth Bridge
フォース鉄道橋
スコットランド東部を流れるフォース川には、19世紀後半当時、新素材だった軟鋼を大量に使用し、また先端土木工学の設計原理と工法によって鉄道橋が建設されました。大きな3つのひし形の構造部分は、トラス構造と呼ばれる三角形を組み合わせた形をして強度を誇っています。また、このひし形をカンチレバーと呼び、世界で最初に複数のカンチレバーを採用したトラス橋として評価され、世界遺産に登録されました。なおこの鉄橋の工事監督には、日本の土木技術史の父とも呼ばれる渡邊嘉一氏が関わっており、20ポンド札にも登場します。1890年の開通以来、現在も鉄道が通る鉄橋として使用され続けています。
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フライ・ベントスの産業景観

Fray Bentos Industrial Landscape
フライ・ベントスの産業景観
フライ・ベントスは、ウルグアイ南西部のウルグアイ川に突き出た地で、1859年設立の食品加工工場を中心に発展した街です。肉の調達から加工・梱包・発送までの全工程が行われ、1865年にロンドンで設立されたリービッヒ肉エキス製造会社の工場や、1924年にリービッヒ社を買収したアングロ食肉加工工場の建物や設備も含まれています。最盛期には50ヵ国以上の国から5,000人以上の移民労働者が集まるなど、国内の主産業のひとつとなっていました。フライ・ベントスで生産・輸出された牛肉エキスやコンビーフは、ヨーロッパで大変人気のある食品となっていたようです。残念ながら1979年に操業停止となりましたが、ここには当時の移民労働者の様子と食肉産業の全体像を今に伝える建造物が残っています。
地域: 南米 / 国名: ウルグアイ東方共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2015年 / 登録基準: (ii)(iv)
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ブルー・アンド・ジョン・クロウ山脈

Blue and John Crow Mountains
ブルー・アンド・ジョン・クロウ山脈
ジャマイカ南東部に位置する『ブルー・アンド・ジョン・クロウ山脈』は、セント・アンドリュー、ポートランド、セント・トーマス、セント・メアリーの4つの教区にまたがる約263㎢の熱帯山岳雨林で構成されています。この地域は、2015年にジャマイカで初めての世界遺産(複合遺産)になりました。コーヒー豆の産地としても有名なブルー・マウンテンがあり、その標高は2,256mでジャマイカ最高峰です。
地域: 中米・カリブ海 / 国名: ジャマイカ / 分類: 複合遺産 / 登録年: 2015年 / 登録基準: (iii)(vi)(x)
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ブルゴーニュのブドウ栽培の景観

The Climats, terroirs of Burgundy
ブルゴーニュのブドウ栽培の景観
「ブルゴーニュのクリマ(Climats)」とは、ディジョンから南へ約50㎞、マランジュまで続くコート・ド・ニュイとコート・ド・ボーヌの斜面に位置する、粘土石灰質の土壌を持つ自然の丘陵地に広がる、厳密に区分された小さなブドウ畑の区画のことを指します。それぞれの区画は、地質や日照条件などの自然環境、そしてブドウの品種によって異なり、人の手による栽培によって形づくられてきました。やがて、それぞれの区画は生産されるワインによって認識されるようになりました。この文化的景観は2つの部分から成り立っています。ひとつは、ブドウ畑と、それに関連する生産拠点(村々やボーヌの町など)で、これはワイン生産の商業的側面を表しています。もうひとつは、ディジョンの歴史的中心部で、ここは「クリマ」制度を生み出した政治的・規制的な動きの象徴です。
地域: ヨーロッパ / 国名: フランス共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2015年 / 登録基準: (iii)(v)
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ベート・シェアリムのネクロポリス:ユダヤ人再興の中心地

Necropolis of Bet She’arim: A Landmark of Jewish Renewal
ベート・シェアリムのネクロポリス:ユダヤ人再興の中心地
イスラエル北部にあるベート・シェアリムのネクロポリスは、ユダヤ人が132~135年にローマ支配に対して起こした第二次ユダヤ人反乱(バル・コクバの乱)の失敗後、エルサレム以外における主要なユダヤ人墓地となりました。この地下墳墓群は、ラビ・ユダ(族長)の指導の下で西暦2世紀から4世紀にかけて繁栄した、ユダヤ教の復興と存続を示す卓越した証拠となっています。135年以降にユダヤ教復興の担い手となり、ミシュナーを編纂したとされるイェフーダー・ハン・ナーシーが、一説には220年頃にベート・シェアリムに埋葬され、以来多くのユダヤ人がこの地を墓地に選んだとされています。この広大な地下墓所は、粘り強いユダヤ文化がこの地で花開いた歴史を物語っています。
地域: 西・南アジア / 国名: イスラエル国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2015年 / 登録基準: (ii)(iii)
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百済の歴史地区

Baekje Historic Areas
百済の歴史地区
紀元前18年から西暦660年まで続いた百済王朝は、朝鮮半島の3国のひとつとして独自の文化を花開かせました。『百済の歴史地区』は、その後期の都や宗教施設、王墓などを含む遺跡群です。韓国中西部の山岳地帯に広がり、公州の公山城と宋山里古墳群、後期の都である泗沘に関連する官北里遺跡や扶蘇山城跡、定林寺址、陵山里古墳群などが含まれます。別都である益山には王宮里遺跡と弥勒寺址があり、百済文化の成熟と拡大を示しています。宋山里古墳群には、『日本書紀』にも登場する武寧王の陵墓があり、古代日本との交流を感じさせます。
地域: 東・東南アジア / 国名: 大韓民国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2015年 / 登録基準: (ii)(iii)
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明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業

Sites of Japan’s Meiji Industrial Revolution: Iron and Steel, Shipbuilding and Coal Mining
明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業
官営八幡製鐵所は、明治維新後の産業近代化に伴う鉄鋼需要の高まりに対応するため、鋼鉄を生産する日本初の銑鋼一貫製鉄所として1897年に着工され、1901年に操業を開始した官営工場です。日清戦争の下関条約によって莫大な賠償金を得た日本は、筑豊炭田に近く洞海湾に面した八幡村に、ドイツのグーテホフヌンクスヒュッテ社の設計・施工により製鉄所を建設しました。1910年には、国内鋼材生産量の90%以上を担っていました。官営八幡製鐵所は、「旧本事務所」、「修繕工場」、「旧鍛冶工場」で構成されています。「旧本事務所」は、八幡製鐵所の操業2年前の1899年に完成した初代本事務所で、中央にドームをもつ赤レンガ造りの2階建てであり、屋根は日本瓦葺きです。「修繕工場」は、製鐵所で使用する機械の修繕や部材の製作・加工を目的に1900年に建設された日本最古の鉄骨建造物で、現在も現役の工場として使用されています。「旧鍛冶工場」は、製鐵所建設に必要な鍛造品の製造を目的として1900年に建設された鉄骨建造物です。
地域: 東・東南アジア / 国名: 日本国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2015年 / 登録基準: (ii)(iv)
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メイマンドの文化的景観

Cultural Landscape of Maymand
メイマンドの文化的景観
イラン中央山脈の南端の小さな南向きの谷あいには、古くから自給自足の半農半牧の生活をしている人々がいます。かれらの牧畜は家畜だけでなく人も移動する独自の方式(移牧)で、1年に渓谷内の3,4カ所に移住します。冬季は山を下りて渓谷沿いの洞窟住居で暮らし、春になると秋まで山岳の牧草地で家畜を飼育しながらいくつかの仮設集落を移動します。春から秋までの住居にも特徴があり、春は石積み草葺き屋根の半地下住居(マルハネ)、または木の枝の屋根の円形石積み住居(マシュクダン)で、夏から初秋にかけての酷暑期には河川近くに藁葺きなどの簡易構造の住居に住みます。夏の集落の近くには段々畑もあり麦やブドウの栽培も行っています。この伝統的な移牧の形態がずっと守られてきましたが、近年若年人口の流出等でその継承に対する懸念が生じています。
地域: 西・南アジア / 国名: イラン・イスラム共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2015年 / 登録基準: (v)
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モラヴィア教会入植地

Moravian Church Settlements
モラヴィア教会入植地
モラヴィア教会は、ルター派教会のひとつで、モラヴィア兄弟団とも呼ばれています。このモラヴィア教会に関係する4つの集落が国境を超えて4ヵ国に存在し、世界遺産に登録されています。これらの集落はヘルンフート(ドイツ)、ベツレヘム(アメリカ)、グレースヒル(英国)、クリスティアンスフェル(デンマーク)です。いずれの集落も、プロテスタントの理想を反映した都市計画に基づいて設立されており、平等とヒューマニズムが重視された街づくりがなされています。
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リューカン・ノトッデンの産業遺産

Rjukan-Notodden Industrial Heritage Site
リューカン・ノトッデンの産業遺産
産業革命期を経た急激な人口増加対応するため、食糧の増産が喫緊の課題となっていたヨーロッパにおいて、20世紀初頭に空気中の窒素を利用した合成肥料の生産方法が確立されました。この肥料の作成には大量の電力が必要であったため、生産を担ったノシュク・ハイドロ社はノルウェーの水資源に着目し、ノトッデンにスウェルグフォス水力発電所(1907年)、リューカンにヴェモルク水力発電所(1911年)を建設しました。この水力発電所を中心とした送電線、工場、交通システムや居住区などの複合施設が、ノルウェーの深い谷や豊富な水量といった自然景観を利用した20世紀初頭の新たな産業活動の事例として評価されています。
地域: ヨーロッパ / 国名: ノルウェー王国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2015年 / 登録基準: (ii)(iv)
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