「天下第一関」から始まる鉄壁の守り
「山海関」は河北省秦皇島市に位置し、中国本土を北方遊牧民の侵入から守る「万里の長城」の最も東にある城塞です。明代(1368~1644年)に築かれた万里の長城の東の起点であり、その戦略的な立地、強固な防衛機能、壮大な規模から「天下第一関」としても知られています。「山海関」という名前は、北の燕山山脈と南の渤海との間に築かれたという、特徴的な地理的要因に由来しています。かつては城塞の四方の門に「甕城」とよばれる半円形の出城があり、関所の周囲に二重の防御線を作り鉄壁の守りを誇っていました。現在は、東門の甕城のみを見ることができます。ここには、「鎮東楼」をはじめとする5つの防衛拠点が配置され、それらは国境を守る「五虎」と称されていました。
難攻不落の山海関に残る建物群
山海関の長城は、高さ約14m、壁の厚さは約7mにおよび、剣や弓が主な戦力の時代において、まさに難攻不落を誇っていました。城塞は周囲約4㎞の正方形の形をしており、東西南北の4つの方角に配置された主要な門の軒先には、精巧に彫刻された獣像で飾られています。なかでも東門の「鎮東楼」は、西側を除く三方の壁に68の矢狭間を備えた防衛拠点で、「天下第一関」の文字が刻まれた巨大な扁額が掲げられています。また城塞の中心にある「鐘鼓楼」は、鐘楼、鼓楼、学問の神様を祀る文昌閣が一体となった建物で、東西南北に伸びる主要道路の交差点に位置し、かつては時刻を告げ軍事指揮を行う施設として機能していました。

執筆協力者PROFILE
兵庫県出身。中学3年生の夏休みの台湾ひとり旅をきっかけに、旅行先の歴史・景色・料理など、世界を知る魅力のとりこになる。「世界遺産を学習して見て感動して」をモットーに活動。全国通訳案内士の資格も有し、日本の魅力も発信している。
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兵庫県出身。中学3年生の夏休みの台湾ひとり旅をきっかけに、旅行先の歴史・景色・料理など、世界を知る魅力のとりこになる。「世界遺産を学習して見て感動して」をモットーに活動。全国通訳案内士の資格も有し、日本の魅力も発信している。
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