システィーナ礼拝堂
システィーナ礼拝堂の名は、元あった礼拝堂を改築させた教皇シクストゥス4世の名にちなむ

見どころDATA

「最後の審判」と芸術家たちの絵画

システィーナ礼拝堂はサン・ピエトロ大聖堂の北側、ヴァティカン宮殿内にある礼拝堂です。もともと宮殿内にあった古い礼拝堂を教皇シクストゥス4世が1477年~1480年にかけて改築させたもので、その教皇名にちなんで「システィーナ礼拝堂」と名付けられました。礼拝堂で有名なのが、ペルジーノ、ボッティチェッリなどルネサンス期を代表する芸術家たちが内装に描いたフレスコ画の絵画作品です。中でも「最後の審判」はミケランジェロの絵画作品の頂点として知られています。

『創世記』を描いた天井画

シクストゥス4世の甥でもあった教皇ユリウス2世は、礼拝堂の装飾に手を加えることにし、1508年にミケランジェロに制作を依頼しました。ミケランジェロは、天井の中央に『創世記』をテーマとする9枚のフレスコ画を制作しました。旧約聖書の「天地創造」やアダムとイヴの原罪、ノアの大洪水などの場面が描かれています。特に有名なのは、『アダムの創造』と呼ばれる作品です。老人の姿で描かれた神が腕を伸ばし、自身の姿に似せて創り出したアダム(人間)に生命を与えようとする瞬間が描かれています。

『アダムの創造』
1511年に完成した『アダムの創造』(©Wikimedia Commons/Public Domain)

ミケランジェロの代表作『最後の審判』

祭壇背後の壁一面に描かれているのが、『最後の審判』です。教皇クレメンス7世の命を受けたミケランジェロが、1536~1541年にかけて制作しました。この作品は、新約聖書の記述に基づき、キリストの再臨と最後の審判の場面を描いたものです。中央には神の子であるキリストが威厳に満ちた姿で大きく描かれ、全人類に審判を下す姿が表現されています。壁画の下部では死者がよみがえり、左側では復活した人々が肉体を取り戻しながら天へと昇る姿、右側では罪人が地獄へと落ちていく姿も見えます。当時は裸体表現に対して批判もあり、一部の絵は裸体を隠すように布が加筆されるなどの修正が施されました。なお、システィーナ礼拝堂は原則として撮影や私語が禁止となっています。また、この礼拝堂は教皇選挙(コンクラーベ)の会場でもあり、選挙期間中は観光客の立ち入りが制限されます。

『最後の審判』
ミケランジェロの絵画作品の頂点として知られる『最後の審判』。イエスの右下にいる聖バルトロマイがもつ生皮は、ミケランジェロの自画像とされる(©Wikimedia Commons/Public Domain)

執筆協力者PROFILE

NPO法人世界遺産アカデミー認定講師/世界遺産検定マイスター/Podcast「行きたくなる世界遺産!」パーソナリティ

広島県出身。平和継承の入口として世界遺産検定を受験。現在は認定講師として大学、専門学校等で講座実施。2021年にポッドキャスト「行きたくなる世界遺産!」(地域情報/トラベル部門最高2位獲得)を開設しパーソナリティを務めつつ世界遺産関連施設で番組イベントを開催。

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執筆協力者PROFILE

NPO法人世界遺産アカデミー認定講師/世界遺産検定マイスター/Podcast「行きたくなる世界遺産!」パーソナリティ

広島県出身。平和継承の入口として世界遺産検定を受験。現在は認定講師として大学、専門学校等で講座実施。2021年にポッドキャスト「行きたくなる世界遺産!」(地域情報/トラベル部門最高2位獲得)を開設しパーソナリティを務めつつ世界遺産関連施設で番組イベントを開催。