城門(北京の故宮)
故宮(紫禁城)の正門である午門。故宮の南端に位置する

見どころDATA

古代都城の配置に基づく城門

北京の故宮の周囲には東西南北それぞれひとつずつ城門があり、南は午門、北は神武門、東は東華門、西は西華門と呼ばれます。また、故宮内部にも多くの門が存在します。南側の外朝(政治や儀礼の場)と、北側の内廷(皇帝の私的空間)の間には、2つの空間を隔てる乾清門があります。皇城の南端に位置する天安門を入り、故宮の入り口となる端門、正門である午門、外朝入り口の太和門、そして乾清門を経て内廷へと至る多層構造は、中国古代の都城の配置である「五門三朝」の制度に影響を受けているとされています。

故宮の出入り口となる南北の門

故宮の正門は南側に位置する午門です。1420年に建てられ、清代に再建されました。頂上に5つの楼閣があり、朱雀が翼を広げたような形状であることから「五鳳楼」とも呼ばれます。巨大な建築で、中央には皇帝専用の通路があり、官吏は左の門から、後続は右の門から出入りしたと言われます。太和殿で儀式が行われる際には楼閣にある太鼓と鐘が打ち鳴らされ、皇帝の権威を広く伝える役目も果たしました。午門は皇帝の勅令が発布される場所でもあり、毎年旧暦の12月1日には翌年の暦が公布されました。また、大臣を処罰する場としても使われたそうです。一方、故宮の北に位置する神武門は、清朝最後の皇帝・溥儀が退出した門として知られています。現在の故宮の見学ルートは、南から北への一方通行。壮麗な南の午門から故宮に入り、北の神武門から退出すれば、時代に翻弄された皇帝の心の一端に触れることができるかもしれません。

執筆協力者PROFILE

毎日新聞記者・デスク/世界遺産アカデミー認定講師/世界遺産検定マイスター

文化遺産や美術工芸を自身のテーマに関西や北陸、四国で長年取材・執筆。アンコールやマヤなど海外の遺跡取材や、「世界遺産ポンペイの壁画展」などの展覧会運営にも携わった。国内唯一の点字新聞でデスクを担った経験から、世界遺産のアクセシビリティーにも関心を持つ。

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執筆協力者PROFILE

毎日新聞記者・デスク/世界遺産アカデミー認定講師/世界遺産検定マイスター

文化遺産や美術工芸を自身のテーマに関西や北陸、四国で長年取材・執筆。アンコールやマヤなど海外の遺跡取材や、「世界遺産ポンペイの壁画展」などの展覧会運営にも携わった。国内唯一の点字新聞でデスクを担った経験から、世界遺産のアクセシビリティーにも関心を持つ。