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ヴェズレーの教会と丘
Vézelay, Church and Hill
ヴェルサイユ宮殿と庭園
Palace and Park of Versailles
カルナックとモルビアン沿岸の巨石群
Megaliths of Carnac and of the shores of Morbihan
ニース:リヴィエラの冬のリゾート都市
Nice, Winter Resort Town of the Riviera
地中海沿岸、アルプス山脈の麓に位置するニースは、その温暖な気候と、海と山に挟まれた美しい自然環境を活かし、18世紀半ば頃から冬のリゾート地として発展してきました。とりわけイギリスから訪れた貴族階級の家族に人気を集め、冬の避寒地として定着していきました。その後の約1世紀にわたり、滞在者の増加と社会的・文化的な多様性が、旧市街周辺での新たな都市区画の段階的な開発を促進しました。こうした冬の訪問者による影響に加え、気候や風景を最大限に活かそうとする意識が都市計画や建築様式に反映され、ニースは国際的な冬のリゾート都市としての地位を確立していきます。また、1860年までサルデーニャ王国に属していたこと、さらに欧州各地や世界中からの旅行者の流入により、ニースは特に建築の分野において、多様な文化的影響が交差する場ともなりました。
パリのセーヌ河岸
Paris, Banks of the Seine
フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路
Routes of Santiago de Compostela in France
モン・サン・ミシェルとその湾
Mont-Saint-Michel and its Bay
モン・サン・ミシェルは、フランス北西部の英国とフランスに挟まれた湾に立つ、小高い丘の上にあります。この地域は、フランスの他の地域とは異なり、現在の英国やアイルランドなどで見られるケルトの文化が色濃く残ります。708年にケルト人のモン・トンブと呼ばれるケルト人の聖地だった場所に、聖ミカエルを祀る聖堂を築いたのが、モン・サン・ミシェル(フランス語で「聖ミカエルの山」)の始まりです。聖ミカエルの信仰は、イタリアの世界遺産『イタリアのロンゴバルド族:権勢の足跡(568-774年)』に含まれるプーリア州の洞窟教会「サントゥアリオ・ディ・サン・ミケーレ・アルカンジェロ」に始まるとも伝えられますが、モン・サン・ミシェルはその信仰が遠くフランスに北西部にまで広がったことを示しています。
ヨーロッパの大温泉都市群
The Great Spa Towns of Europe
イタリア、英国、オーストリア、チェコ、ドイツ、フランス、ベルギーの7ヵ国に点在する11の温泉都市で構成される、国境を越えたひとつの世界遺産です。18世紀初頭から1930年代にかけて、ヨーロッパにおける温泉文化が最も隆盛を極めたことを示しています。これらの都市は、互いに影響しあいながら街づくりをし、絵画のような景観の中で、美しくデザインされたレクリエーション施設や治療・療養環境が整えられていきました。ヨーロッパの温泉文化の発展に貢献した数百の温泉地の中でも、最も洗練された大規模な都市が世界遺産に選ばれました。そのひとつである英国の「バース」は、古代ローマの温泉の遺構が残る現役の温泉施設で、1987年に『バースの市街』として単独でも世界遺産に登録されています。
ランスのノートル・ダム大聖堂、サン・レミ旧修道院、トー宮
Cathedral of Notre-Dame, Former Abbey of Saint-Rémi and Palace of Tau, Reims
ランスが大きく発展したのは、496年頃にフランク王国のクローヴィス1世がこの地でキリスト教カトリックの洗礼を受けたことがきっかけです。クローヴィスはゲルマン人のフランク族を統一すると、481年にフランク王国メロヴィング朝をひらきました。彼はゲルマン人のアレマン族との戦いで、イエス・キリストが勝利に導いてくれたら洗礼を受けると天に誓います。そうして見事勝利を収めたため、王妃や約3,000人のフランク族の兵士と一緒に洗礼を受けました。このことは、カトリック教会がフランク王国という強い後ろ盾を得たことを意味しました。この時、クローヴィスに洗礼を与えたのが聖レミギウス(サン・レミ)だと伝わります。その後、1825年のシャルル10世まで32人の王がランスで戴冠式を行い、そのうち25人の王が現在のノートル・ダム大聖堂で戴冠式を行いました。
リヨンの歴史地区
Historic Site of Lyon
ロワール渓谷:シュリー・シュル・ロワールからシャロンヌまで
The Loire Valley between Sully-sur-Loire and Chalonnes
フランス最長の川・ロワール川は全長約1,000kmにわたって流れています。その中流域のおよそ280kmにわたる範囲が世界遺産に登録されています。ロワール川は、ガロ・ローマ時代から19世紀にかけて主要な交通と商業の要衝として機能し、渓谷や沿岸の町の経済発展に大きく貢献してきました。14世紀、イギリスとの百年戦争が始まると、川沿いには城塞が築かれましたが、15世紀に戦争が終結すると、それらはやがて豪華な宮殿へと姿を変えていきました。以降、16世紀末にかけて貴族たちは次々とこの渓谷に壮麗な城を築いていきました。世界遺産としては、渓谷に点在する建築物の質の高さや、2,000年以上にわたり形成されてきた農村・都市の文化的景観が高く評価されています。