World Heritage Sites

世界遺産一覧

("乾燥帯"関連)

アイールとテネレの自然保護区群

Air and Ténéré Natural Reserves
アイールとテネレの自然保護区群
ニジェールにある『アイールとテネレの自然保護区』は、アフリカ最大の保護区のひとつであり、その面積は約7万7,000㎢で、約1万2,800㎢のアダックス厳正保護区を含みます。登録されている地帯は、標高約2,000mのアイール山地から広大な砂漠地帯のテネレへと続き、非常に厳しい環境です。特にテネレ砂漠の気温は11月から2月は零度を下回り、逆に3月から6月にかけては最高気温が50度に達するので、年較差が非常に大きいです。また、7月から10月にかけては大雨が降るため、涸れ川であるワジが危険な濁流に変貌します。しかし、自然環境は多様で、半乾燥地域のサヘルや、砂漠の窪地に水が溜まったゲルタ、広大な砂砂漠などが見られます。このような過酷な環境の中でも、希少生物が逞しく生息しています。
地域: アフリカ / 国名: ニジェール共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1991年 / 登録基準: (vii)(ix)(x)
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アンドレファナ乾燥林群

Andrefana Dry Forests
アンドレファナ乾燥林群
世界で4番目に大きな島であるマダガスカルは、中央部の山地を境に東側と西側で気候が大きく異なる国です。雨が多い東側に対し、「アンドレファナの乾燥林群」がある西側は年間を通して雨が少ない自然環境です。ここで見ることができるバオバブは、乾燥に適応して、幹に水分を蓄えることができるように進化しました。なお、アフリカ大陸では1種類のみのバオバブは、マダガスカルでは6種もあります。この遺産は、アンカラファンツィカ、ミケア、ツィンギー・ド・ベマラハ、ツィマナンペツォツァの4つの国立公園と、アナラメラナおよびアンカラナの特別保護区で構成されています。1990年に単体で登録されていた「ツィンギー・ド・ベマラハ厳正自然保護区」が、2023年に登録範囲を拡大したものです。
地域: アフリカ / 国名: マダガスカル共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1990年 / 登録基準: (vii)(ix)(x)
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イラン縦貫鉄道

Trans-Iranian Railway
イラン縦貫鉄道
『イラン縦貫鉄道』は、イラン北部のカスピ海に面する都市バンダレ・トルキャマンから、南部のペルシア湾沿岸のバンダレ・エマーム・ホメイニーまでを結ぶ、全長1,394?の路線です。首都のテヘランを境に、北側の路線は461?に30駅を擁し、南側の933?には59駅があります。この間、鉄道は4つの異なる気候帯(カスピ海周辺の湿潤温暖気候、山岳地帯の寒冷気候、中央高原の乾燥気候、ペルシア湾周辺の高温多湿気候)を通過し、森林や高山、砂漠など多様な地形を横断します。 鉄道のレール幅(軌間)は、現在世界で最も普及している1,435?(標準軌)が採用されました。
地域: 西・南アジア / 国名: イラン・イスラム共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2021年 / 登録基準: (ii)(iv)
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ウィランドラ湖地域

Willandra Lakes Region
ウィランドラ湖地域
オーストラリア大陸の南部、旧マンゴ湖周辺の砂漠地帯にある約1万5,000年前に干上がった乾燥湖です。ここはアフリカ以外で現生人類ホモ・サピエンス・サピエンスが生活していた痕跡が残る最古の地で、4~5万年前から先住民アボリジニが暮らしていました。かれらの描いた岩絵跡も残っており、複合遺産となっています。この地域からは、26,000年前に火葬された女性の骨など百数十体のホモ・サピエンス・サピエンスの骨が出土しており、世界最古の火葬場や植物食物の採集システムの痕跡も見つかっています。ウィランドラ湖は、新生代更新世(約25万年前~約1万2000年前まで)に4回あったとされる氷河期にも凍らなかったとされ、この期間の環境や生態系の変化、さらには現生人類ホモ・サピエンス・サピエンスの文化や生活の変遷を知ることのできる貴重な場所となっています。
地域: オセアニア / 国名: オーストラリア連邦 / 分類: 複合遺産 / 登録年: 1981年 / 登録基準: (iii)(viii)
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ヴィルンガ国立公園

Virunga National Park
ヴィルンガ国立公園
ヴィルンガ国立公園は、1925年にマウンテンゴリラの保護を目的として設立された、コンゴ民主共和国初の国立公園です。この国立公園は、アフリカ大地溝帯(グレート・リフト・バレー)にあるアルバーティーン地溝帯の中心に位置しています。アフリカでも屈指の活火山であるニアムラギラ火山と、富士山に近い標高3,470mのニイラゴンゴ火山があり、この二つの活火山でアフリカの歴史的な大噴火の5分の2が発生していることから、地質学的にも非常に重要な場所として世界遺産に登録されました。また、隣国ウガンダの世界遺産『ルウェンゾリ山地国立公園』にも隣接しており、山地林だけでなく、サバンナや氷河も広がっています。
地域: アフリカ / 国名: コンゴ民主共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1979年 / 登録基準: (vii)(viii)(x)
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ウニアンガ湖群

Lakes of Ounianga
ウニアンガ湖群
チャドはアフリカ大陸中央部に位置する内陸国です。同国の北部、年間降水量2mm以下の極乾燥地域にあるウニアンガ湖群は18の湖から成り立っています。 地下水を水源とする塩湖、超塩湖、淡水湖からなり、約1万年前には1つの湖でしたが、 現在は2つのグループに分類されています。ウニアンガ・ケビル(大ウニアンガ)群には4つの湖があり、最大のヨアン湖は超塩湖で、藻類とわずかな微生物しか生息していません。他方、ウニアンガ・スリ(小ウニアンガ)群には14の湖があり、多くは淡水湖です。水面を覆うアシが水の蒸発を防いでいて、水生生物が暮らしています。蒸発が激しい塩湖のテリ湖に、透水性のある砂丘で隔てられた周囲の湖から淡水が流れこんで、湖群全体の塩化が防がれるという独自の水文システムが特徴になっています。436haの面積を持つテリ湖は最も広いですが、深さは10m未満です。高品質の淡水を持つこれらの湖のいくつかは、水生動物、特に魚の生息地となっています。
地域: アフリカ / 国名: チャド共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 2012年 / 登録基準: (vii)
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オカバンゴ・デルタ

Okavango Delta
オカバンゴ・デルタ
ボツワナ北西部のオカバンゴ・デルタは、海につながらず、砂漠の中で水流が消えていく内陸デルタの貴重な例です。また、内陸デルタとしては、アフリカ最大規模を誇ります。この地域では、アフリカ南部で3番目に長いオカバンゴ川(全長約1,500km)が、乾季の6~7月に氾濫します。これは雨季に上流のアンゴラで降った雨が、数ヵ月をかけて下流にあたるオカバンゴ・デルタ一帯に届くためで、氾濫した水はカラハリ砂漠に吸収されます。一帯では常時湿地が約6,000㎢を占め、季節的に浸水する草地は最大1万2,000㎢に達します。世界遺産には、約2万200㎢の地域が登録されています。
地域: アフリカ / 国名: ボツワナ共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 2014年 / 登録基準: (vii)(ix)(x)
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ガダーミスの旧市街

Old Town of Ghadamès
ガダーミスの旧市街
リビア西端にあるカダーミスはアルジェリアとチュニジアの国境付近に位置しています。紀元前8世紀からサハラ砂漠の交易中継地点として栄え、その後はローマ帝国やビザンツ帝国、イスラム勢力やオスマン帝国の支配下に入りました。街の壁は日干しレンガの上に石灰を塗った白い建物が特徴的で、オアシスの中に佇む街は「砂漠の真珠」と称されています。シンプルな外観とは対照的に屋内はマグレブ美術の影響を受けた幾何学的な装飾が扉や窓周辺に施されています。
地域: アフリカ / 国名: リビア / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1986年 / 登録基準: (v)
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ガリ

K’gari
ガリ
オーストラリア大陸の東海岸にある南北約120kmにわたる世界最大の砂の島です。大陸の東部にあるグレート・ディヴァイディング山脈から風化で削られた砂が飛んできて堆積して形成されました。砂丘は海鳥たちの生息地となり、鳥たちにより運ばれた種子が芽吹いて成長し、森が広がり安定した台地となりました。この島にはアボリジニの人々が約4万年前に初めて居住したと考えられています。先住民バジャラ族は、島を「天国」という意味の「ガリ」と呼びました。19世紀半ばに木材資源が豊富にあることが知られ、それを目的とするヨーロッパ人が大挙して来島しました。20世紀になると製材所や鉄道なども造られ、島の自然は荒廃していきましたが、1991年に伐採が全面的に停止されました。また、1976年には採掘も終了し、環境回復が進められています。
地域: オセアニア / 国名: オーストラリア連邦 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1992年 / 登録基準: (vii)(viii)(ix)
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キナリグ人の文化的景観と移牧の道「カッチ・ヨル」

Cultural Landscape of Khinalig People and “Köç Yolu” Transhumance Route
キナリグ人の文化的景観と移牧の道「カッチ・ヨル」
キナリグ人の文化的景観と移牧の道「カッチ・ヨル」は,アゼルバイジャン北部の大コーカサス山脈に位置するキナリグ村と,夏営地(ヤイラク)および段々畑,さらにアゼルバイジャン中部の低地平野にある冬営地(キシュラク),そしてそれらを結ぶ200kmに及ぶ季節的な移牧ルート「カッチ・ヨル」から成る,連続した文化的景観です。標高約2,200mのキナリグ村は,半農半牧生活を営むキナリグ人の故郷であり,彼らの文化と生活様式は,ヤイラクとキシュラク間の季節的な垂直移動によって特徴づけられています。キナリグ人は,古代から伝わる長距離の移牧の方法を現在も受け継いでいます。
地域: 西・南アジア / 国名: アゼルバイジャン共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2023年 / 登録基準: (iii)(v)
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グランド・キャニオン国立公園

Grand Canyon National Park
グランド・キャニオン国立公園
アメリカ西部のアリゾナ州を横断するグランド・キャニオンは、長年にわたるコロラド川の浸食作用と風化によってつくり出された、世界最大規模の渓谷です。全長は445km、深さは約1,500m、幅は500mから30kmにも及び、600万年にわたる地質活動の痕跡を現在に伝えています。この一帯の土地は、約6,500万年前に発生した地殻変動による造山活動によって隆起し、その結果としてコロラド高原が形成されました。約1,000万年前からは、軟らかい堆積層がコロラド川の浸食により削られ、約120万年前には現在の姿になったと考えられています。なお、この地域の隆起速度がコロラド川の浸食速度よりも遅かったため、川の流れが逸れることなく深い渓谷が形成されました。
地域: 北米 / 国名: アメリカ合衆国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1979年 / 登録基準: (vii)(viii)(ix)(x)
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ケブラーダ・デ・ウマウアカ

Quebrada de Humahuaca
ケブラーダ・デ・ウマウアカ
アルゼンチン北西端、アンデス山脈上に位置する「ケブラーダ・デ・ウマウアカ」は、グランデ川の浸食作用によって形成された、南北に約155kmにわたる渓谷です。アンデス高地の寒冷な高地砂漠高原から、温暖で湿潤な気候をもつフフイ渓谷まで広がるこの地には、1万年以上にわたり交易路として渓谷が利用されてきたことを示す遺跡が点在しています。 これらの遺跡には、先史時代の狩猟採集民および初期農耕社会(紀元前9000〜後400年)、大規模に組織化された農業社会(400〜900年)、繁栄した町や村(900〜1430年または1480年)、インカ帝国時代(1430年または1480〜1535年)、さらにはスペインによる町や村、教会(1535〜1810年)、アルゼンチン独立闘争(1810年〜20世紀)の痕跡が含まれています。
地域: 南米 / 国名: アルゼンチン共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2003年 / 登録基準: (ii)(iv)(v)
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コートジボワール北部にあるスーダン様式のモスク群

Sudanese style mosques in northern Côte d’Ivoire
コートジボワール北部にあるスーダン様式のモスク群
コートジボワール北部に点在する8つのスーダン様式のモスク群は、土造り、突き出た木材、ピラミッドのような先細りのミナレット、陶器やダチョウの卵で装飾されたバットレス(主壁を支える垂直な控え壁)などが特徴です。この建築様式は「スーダン様式」呼ばれ、砂漠地帯からスーダンのサバンナまで広がった西アフリカのサバンナ地帯に特有のものです。その起源は、14世紀頃に金と塩を扱うサハラ交易で栄えたマリ帝国のジェンネにあります。
地域: アフリカ / 国名: コートジボワール共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2021年 / 登録基準: (ii)(iv)
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コモド国立公園

Komodo National Park
コモド国立公園
コモド国立公園は、世界最大のトカゲであるコモドオオトカゲの唯一の生息地として知られています。この巨大な爬虫類は、体長は最大3m、体重100kg以上に達します。かつてインドネシアとオーストラリアには大型のトカゲが生息していましたが、その多くは絶滅してしまい、コモドオオトカゲはその最後の種だと考えられています。コモドオオトカゲの歯の間からは、獲物の血液の凝固を妨げ失血させる毒が出ることが分かっており、その毒を使って狩りを行っています。
地域: 東・東南アジア / 国名: インドネシア共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1991年 / 登録基準: (vii)(x)
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サーメ人地域

Laponian Area
サーメ人地域
スウェーデン北部、北極圏のラップランドは、高い山々、原生林、広大な沼地、美しい湖や川が織りなす壮大な自然景観を有しています。この地域のうち、スウェーデン最北端に位置する4つの国立公園(パディエランタ、サーレク、ストーラ・シェーファレット、ムッドゥス)と2つの国立自然保護区(シャウンニャ、ストゥッバ)、スリチェルマ氷河地帯、チューオルタ渓谷、ラパダーレ・デルタを含む約9,400km2の地域は、氷河によって形成された自然環境と、そこに暮らすサーメ(ラップ)人の文化が息づく地域として、複合遺産に登録されています。
地域: ヨーロッパ / 国名: スウェーデン王国 / 分類: 複合遺産 / 登録年: 1996年 / 登録基準: (iii)(v)(vii)(viii)(ix)
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シミエン国立公園

Simien National Park
シミエン国立公園
標高4,620mのエチオピア最高峰、ラスダシャン山がそびえる山岳地帯の公園であり、世界で最初に登録された世界遺産のひとつです。氷河によって形成された渓谷や岩山が広がり、「アフリカの天井」といわれるシミエン山地は一日の寒暖差が激しいため限られた動植物しか生息できません。かつてアフリカ大陸がヨーロッパ大陸と地続きだったことの証明となるワリアアイベックスや、キリストの使いと珍重されるゲラダヒヒなどが観察できます。
地域: アフリカ / 国名: エチオピア連邦民主共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1978年 / 登録基準: (vii)(x)
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新疆天山

Xinjiang Tianshan
新疆天山
中国西部、新疆ウイグル自治区内にある新疆天山は、世界的にも大規模山系として知られる天山山脈の一部を構成しています。本遺産は、トムール山(7,443m)、カラジュン・クエルデニン、バインブルク草原、ボグダ山(5,445m)の4地域から成ります。これら606,833haに及ぶ総面積は、茨城県の面積に相当します。その広大な地域に、雪や氷河に覆われた峰々、手つかずの原生林や草原、澄んだ川や湖沼、赤褐色の峡谷など、多彩な自然美を見ることができます。特にボグダ山の中腹にある天池は、雪をかぶった峰と青い湖水が神秘的で、「中国のスイス」との異名もある景勝地です。
地域: 東・東南アジア / 国名: 中華人民共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 2013年 / 登録基準: (vii)(ix)
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スルツェイ火山島

Surtsey
スルツェイ火山島
アイスランド南岸から約32km沖合に位置するスルツェイ島は、1963年から1967年にかけての火山噴火によって形成された新しい島です。誕生以来、法的に保護されており、人間の立ち入りが制限されています。そのため、動植物が新しい土地へどのように定着していくのかを観察するための長期的な研究の場となっています。現在、海岸の浸食が進行しており、すでに島の面積は半減しています。今後さらに3分の2が浸食され、最終的には最も安定した中心部のみが残ると予想されています。自然の力によって生み出されたこの島は、同じく自然の力によって姿を変え続けています。
地域: ヨーロッパ / 国名: アイスランド共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 2008年 / 登録基準: (ix)
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セラード自然保護地域群:ヴェアデイロス平原国立公園とエマス国立公園

Cerrado Protected Areas: Chapada dos Veadeiros and Emas National Parks
セラード自然保護地域群:ヴェアデイロス平原国立公園とエマス国立公園
総面積3,000㎢以上のヴェアデイロス平原国立公園とエマス国立公園は、ブラジル中部のゴイアス州に位置し、セラードと呼ばれる熱帯サバンナの典型的な生態系を保護しています。セラードは、世界で最も古く、多様な熱帯生態系のひとつとされ、多くの希少種や固有種の動植物の避難所としての役割を果たしてきました。両公園は、将来の気候変動に対する生物多様性の保全において重要な役割を果たしています。
地域: 南米 / 国名: ブラジル連邦共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 2001年 / 登録基準: (ix)(x)
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セレンゲティ国立公園

Serengeti National Park
セレンゲティ国立公園
『セレンゲティ国立公園』は、タンザニア北部に広がるサバンナの大平原で、その広さは1万4,760㎢にも及びます。セレンゲティとはマサイ語で「果てしない平原」を意味しており、そう呼ぶにふさわしい景観を誇ります。ここでは毎年、200万頭のヌー、数十万頭のガゼルやシマウマといった草食動物の大群が、雨季に向けて水と草を求めて移動します。この移動には、ライオンやチーターなどの捕食動物も同行し、命の連鎖を描く壮大なドラマが展開されます。ケニアとタンザニアにまたがる約1,000kmに及ぶこの大移動は、世界でも類を見ない規模であり、世界で最も印象的な自然現象のひとつとして知られています。
地域: アフリカ / 国名: タンザニア連合共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1981年 / 登録基準: (vii)(x)
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隊商都市ペトラ

Petra
隊商都市ペトラ
ヨルダン南部のペトラは紀元前2世紀にナバテア人によって築かれた隊商都市です。ナバテア王国の首都として機能し、古代ローマやアラビア半島、インドや中国との主要な交易中心地として発展しました。2世紀にローマ帝国に併合され、4~5世紀にはキリスト教関連の宗教施設も建設されました。ペトラは4世紀の大地震による被害と、交易路が変化されたことにより、1812年スイス人のイスラム学者によって再発見されるまで砂に埋もれていました。
地域: 西・南アジア / 国名: ヨルダン・ハシェミット王国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1985年 / 登録基準: (i)(iii)(iv)
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大地溝帯にあるケニアの湖沼群

Kenya Lake System in the Great Rift Valley
大地溝帯にあるケニアの湖沼群
ケニア西部、大地溝帯にあるボゴリア湖、ナクル湖、エレメンタイタ湖の湖沼群は、比較的浅いアルカリ塩湖が地下でつながって広がっています。世界遺産にはこれら3つの湖を中心とする国立公園がそれぞれ登録されています。ボゴリア湖国立保護区のボゴリア湖は、最大14mの水深をもち、豊富に生育している藻類がフラミンゴのエサとなっています。湖の周辺は地熱活動が活発で、アフリカで最も多くの間欠泉が集中する地域のひとつとなっているほか、アカシアやイチジクなどが優占する有刺灌木が広がっています。ナクル湖国立公園内のナクル湖は、水深3m以下の浅いアルカリ湖で、周囲には森林や草地が広がっています。エレメンタイタ湖は3つの湖の中で最も小さく、ナクル湖同様に水深の浅いアルカリ性の塩湖です。保護区にはロスチャイルドキリンが150頭ほど生息しています。
地域: アフリカ / 国名: ケニア共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 2011年 / 登録基準: (vii)(ix)(x)
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ダウリアの景観群

Landscapes of Dauria
ダウリアの景観群
モンゴル東部とロシア・シベリアにまたがる4つの保護区、9,126㎢が世界遺産として登録されています。モンゴル側のダグール特別保護区、ウグタム自然保護区、ロシア側のダウルススキー自然保護区、ジェレン自然保護区で構成され、草原から森林までの様々な形態のステップが見られます。構成地域の多くの部分は、ラムサール条約の登録地及びUNESCOの人間と生物圏計画に基づく生物圏保護区と重複しています。この景観群には手付かずのステップ環境が残されており、乾季と雨季を繰り返すステップ気候に起因する多様な生態系が見られます。また、マナヅルやノガン、ゴビズキンカモメ、サカツラガンなどの絶滅の危機にある渡り鳥やその他の希少動物の重要な生息地となっており、モウコガゼルの渡りのルートとしても重要な地域となっています。
地域: / 国名: モンゴル国, ロシア連邦 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 2017年 / 登録基準: (ix)(x)
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タオス・プエブロの伝統的集落

Taos Pueblo
タオス・プエブロの伝統的集落
タオス・プエブロは、ニューメキシコ州北部、タオス川沿いに位置する先住民タオス・プエブロ族の伝統的な集落です。タオス渓谷の古代遺跡は、タオス・プエブロ族が約1,000年前からこの地に定住していたことを示しています。現在の集落は14世紀に建設されたもので、タオス川の両岸に位置する「北の家」と「南の家」と呼ばれる集合住宅に分かれています。いずれも5階建てで、現在でも約150人がこの集落内で生活しています。そのため、タオス・プエブロはアメリカに現存する最古の現役住居群といえます。
地域: 北米 / 国名: アメリカ合衆国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1992年 / 登録基準: (iv)
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チャコ文化

Chaco Culture
チャコ文化
ニューメキシコ州北西部に位置するチャコ・キャニオンで発見された集落は、10〜12世紀にかけて先住民アナサジ族によって築かれた集落群です。大規模な集落は12、小規模なものは400以上に及びます。アナサジ族は当時、独自の石工技術を用いて、数百の部屋を備えた多層構造の「グレートハウス」と呼ばれる巨大な石造建造物を建設しました。これらの建物は計画的に設計・建設されており、2〜5階建ての集合住宅となっています。壁は砂岩と泥モルタルで構築され、屋根梁には松材が使用されています。これらはチャコ文化の全体像を示す、良好な保存状態の考古学的遺跡です。多層構造と洗練された石積みを特徴とする高度に組織化された大規模建造物は、当時の社会構造の複雑化を物語っています。
地域: 北米 / 国名: アメリカ合衆国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1987年 / 登録基準: (iii)
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チャンチャンの考古地区

Chan Chan Archaeological Zone
チャンチャンの考古地区
ペルー北部海岸、トルヒーヨ郊外に位置するチャンチャンの考古地区は、チムー王国の首都でした。この都市は、古代アンデス文明において最大規模の日干しレンガで造られた計画都市であり、その広大な敷地には住居、神殿、広場、そして要塞などの建造物が残されています。これらの建物は、当時の社会構造や宗教観を反映しており、高度な都市計画技術を物語っています。15世紀に最盛期を迎え、その直後インカ帝国に滅ぼされました。
地域: 南米 / 国名: ペルー共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1986年 / 登録基準: (i)(iii)
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テワカンとクイカトランの渓谷:メソアメリカの起源となる環境

Tehuacán-Cuicatlán Valley: originary habitat of Mesoamerica
テワカンとクイカトランの渓谷:メソアメリカの起源となる環境
『テワカンとクイカトランの渓谷』はテワカンとクイカトランの2つの渓谷からなる北米で最も生物多様性が豊かとされる乾燥/半乾燥地帯です。レッドリストに記載されている生物も多く生息し、一帯は生物圏保存地域にも登録されています。ここは世界で最も密生する柱サボテンの森が広がっており、固有種を含めた多様なサボテンが生息していることが特徴です。またリュウゼツランやユッカ、オークなども生息しており、特徴的な景観が形成されています。
地域: 北米 / 国名: メキシコ合衆国 / 分類: 複合遺産 / 登録年: 2018年 / 登録基準: (iv)(x)
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トゥランの寒冬砂漠群

Cold Winter Deserts of Turan
トゥランの寒冬砂漠群
「トゥラン」とは、古代ペルシア帝国北東部の砂漠地帯を指す言葉で、現在のウズベキスタン、カザフスタン、トルクメニスタンにまたがる広大な地域です。この地域には海抜0mより低い土地も多く「トゥラン低地」とも呼ばれます。そこに広がる寒冬砂漠は、夏は酷暑で乾燥し、冬は厳寒となり、年間降水量は300mm程度という極端な気候が特徴です。このような厳しい環境にも適応した動植物が生息し、生物多様性に富んでいます。植生では乾燥や塩分濃度の高い土地にも耐える植物が多く、砂漠地帯では灌木サクサウール、ツガイ林ではグミやタマリスクなどがみられます。動物相では絶滅危惧種サイガやコウジョウセンガゼルなど長距離移動を行う有蹄類や、多くの渡り鳥の休息地にもなっています。
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ナスカとパルパの地上絵

Lines and Geoglyphs of Nasca and Palpa
ナスカとパルパの地上絵
ナスカとパルパの地上絵は、ペルー南部の乾燥したナスカ高原とパルパ平原に広がる約450㎢の地域に点在しており、紀元前500年から紀元後500年にかけて、数千点以上の地上絵が描かれました。この地は年間平均降水量が10mm以下の乾燥地帯で、台地の表面に広がる褐色の小石を取り除くと、白い砂が露出するため、この色の違いを利用して地上絵が制作されました。
地域: 南米 / 国名: ペルー共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1994年 / 登録基準: (i)(iii)(iv)
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ナミブ砂漠

Namib Sand Sea
ナミブ砂漠
ナミビアの大西洋側に位置するナミブ砂漠は、広大な海岸砂漠であり、訪れる人々を魅了する世界最古級の美しい砂漠です。ナミブとは、現地の主要民族であるサン族の言葉で「何もない」という意味です。海岸砂漠とは、文字通り海岸付近にある砂漠なのですが、大陸の西側にあることが特徴です。ここには冷たい海流が流れ、その結果上昇気流が発生しづらく、雨がほとんど降らないため砂漠が形成されます。ナミブ砂漠以外にも、ペルーとチリにあるアタカマ砂漠も海岸砂漠として有名です。ただし、ナミブ砂漠の砂丘の成因には他の要素もあり、南アフリカのドラーケンスベルグ山脈周辺から運ばれてきた砂塵が海風により内陸へ押し返されて、堆積していくということが挙げられます。また、砂に鉄分が付着し酸化するため、酸化鉄の色によって砂漠が赤く見えます。これらは世界的にも非常に珍しい現象であり、ナミブ砂漠の価値を語る上で欠かせない要素となっています。
地域: アフリカ / 国名: ナミビア共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 2013年 / 登録基準: (vii)(viii)(ix)(x)
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