World Heritage Sites

世界遺産一覧

("砂漠"関連)

アイールとテネレの自然保護区群

Air and Ténéré Natural Reserves
アイールとテネレの自然保護区群
ニジェールにある『アイールとテネレの自然保護区』は、アフリカ最大の保護区のひとつであり、その面積は約7万7,000㎢で、約1万2,800㎢のアダックス厳正保護区を含みます。登録されている地帯は、標高約2,000mのアイール山地から広大な砂漠地帯のテネレへと続き、非常に厳しい環境です。特にテネレ砂漠の気温は11月から2月は零度を下回り、逆に3月から6月にかけては最高気温が50度に達するので、年較差が非常に大きいです。また、7月から10月にかけては大雨が降るため、涸れ川であるワジが危険な濁流に変貌します。しかし、自然環境は多様で、半乾燥地域のサヘルや、砂漠の窪地に水が溜まったゲルタ、広大な砂砂漠などが見られます。このような過酷な環境の中でも、希少生物が逞しく生息しています。
地域: アフリカ / 国名: ニジェール共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1991年 / 登録基準: (vii)(ix)(x)
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アスキア墳墓

Tomb of Askia
アスキア墳墓
マリ共和国の南東部ガオには、高さ17mもあるピラミッド型をしたアスキア墳墓が残っています。これは1495年、かつてニジェール川流域を中心に繁栄したソンガイ帝国の時代に造営されたもので、ガオはその都でした。この帝国を治めていたアスキア・モハメド王は、信心深いイスラム教徒で、後にイスラム教を国教に定めました。アスキア・モハメド央の泥を固めてつくられている墳墓は、丸みを帯びた形が特徴で、西アフリカのサヘル地域特有の建築様式を代表する建造物です。15世紀から16世紀にかけて、同帝国は岩塩と金を中心としたサハラ交易を掌握しましたが、これはその時代の栄華を物語るものだとも言えます。付近一帯には墳墓のほか、平屋根の2つのモスク、共同墓地、野外集会所も残存します。2012年、地域紛争の勃発による破壊などを理由に、危機遺産リストに登録されました。
地域: アフリカ / 国名: マリ共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2004年 / 登録基準: (ii)(iii)(iv)
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アリカ・イ・パリナコータ州におけるチンチョーロ文化の集落と人工ミイラ製造技術

Settlement and Artificial Mummification of the Chinchorro Culture in the Arica and Parinacota Region
アリカ・イ・パリナコータ州におけるチンチョーロ文化の集落と人工ミイラ製造技術
チリ北部、アンデス山脈と太平洋の間に広がるアタカマ砂漠は、世界で最も乾燥した地域のひとつです。この砂漠の海岸地帯に、紀元前5450~前890年ごろにかけて、チンチョーロと呼ばれる海洋狩猟採集民が暮らしていました。チンチョーロの人々は、過酷な環境の中で海洋資源に依存した生活を築いたことが分かっています。居住跡や墓地、貝塚など生活の痕跡からは、鉱物や植物素材で作られた道具や、骨や貝で作られたシンプルな器具が発見されました。これらの道具は、海洋資源を集中的に活用するためのものであり、チンチョーロ文化の複雑な精神性を伝えるものです。
地域: 南米 / 国名: チリ共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2021年 / 登録基準: (iii)(v)
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アル・アインの文化的遺跡群(ハフィート、ヒリ、ビダ・ビント・サウードとオアシス群)

Cultural Sites of Al Ain (Hafit, Hili, Bidaa Bint Saud and Oases Areas)
アル・アインの文化的遺跡群(ハフィート、ヒリ、ビダ・ビント・サウードとオアシス群)
アラブ首長国連邦の東部に位置するアル・アインは、砂漠地帯にありながら、緑に恵まれた都市です。ここには、新石器時代から営まれてきた人々の暮らしや先史時代の文化を伝える17の遺跡群があります。紀元前2500年頃の円形の墓石や、日干しレンガ造りの住居や塔、宮殿、行政施設などは、当時の定住生活を示す遺構です。また、鉄器時代のものとされる灌漑システム「アフラージュ」の跡も見つかっています。これはアラブ地域で最古級の例とされており、砂漠地帯で、人々は地下深くから水を汲み上げる知恵をもって生き抜いていたことを示しています。
地域: 西・南アジア / 国名: アラブ首長国連邦 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2011年 / 登録基準: (iii)(iv)(v)
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アル・ファーウ考古地域の文化的景観

The Cultural Landscape of Al-Faw Archaeological Area
アル・ファーウ考古地域の文化的景観
サウジアラビア南部のルブ・アルハリ砂漠の近辺に残る『アル・ファーウ考古地域の文化的景観』は、5世紀に突然放棄された遺跡です。先史時代の頃から、砂漠諸部族の連合組織であったキンダ朝の時まで繁栄したオアシス都市で、過酷な環境において、人類の生活の痕跡が残ることは極めて貴重です。旧石器時代、新石器時代の石器や紀元前2000年から紀元前1900年にかけての墳墓群なども発見されており、またこのあたりは古代文明の交易路上にあり、さまざまな文化や産物などが流入して栄えました。
地域: 西・南アジア / 国名: サウジアラビア王国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2024年 / 登録基準: (ii)(v)
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イラン縦貫鉄道

Trans-Iranian Railway
イラン縦貫鉄道
『イラン縦貫鉄道』は、イラン北部のカスピ海に面する都市バンダレ・トルキャマンから、南部のペルシア湾沿岸のバンダレ・エマーム・ホメイニーまでを結ぶ、全長1,394?の路線です。首都のテヘランを境に、北側の路線は461?に30駅を擁し、南側の933?には59駅があります。この間、鉄道は4つの異なる気候帯(カスピ海周辺の湿潤温暖気候、山岳地帯の寒冷気候、中央高原の乾燥気候、ペルシア湾周辺の高温多湿気候)を通過し、森林や高山、砂漠など多様な地形を横断します。 鉄道のレール幅(軌間)は、現在世界で最も普及している1,435?(標準軌)が採用されました。
地域: 西・南アジア / 国名: イラン・イスラム共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2021年 / 登録基準: (ii)(iv)
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ウヴス・ヌール盆地

Uvs Nuur Basin
ウヴス・ヌール盆地
モンゴルとロシアにまたがって広がる総面積10,688㎢のウヴス・ヌール盆地のうち、12の保護地区で構成される8,980㎢が世界遺産に登録されています。浅く塩分濃度の高い、モンゴル最大の塩湖であるウヴス・ヌール湖を中心にモンゴル側に5つ、ロシア側に7つの構成資産が点在しています。区域内には4,000m級の山々から標高約800mのウヴス・ヌール湖に至るまで、タイガやツンドラ、砂漠、ステップ、湿地帯など多様性に富んだ気候環境が存在しています。また、更新世から残る氷河や氷河湖なども存在しており、氷河期以降の気候の変化を知る上でも科学的に重要な意義を持っています。域内の動植物においても固有種や遺存種が多数含まれており、生態系においても豊かな多様性を有しています。山岳地にはアルガリやシベリアアイベックス、シベリアヤマネコ、絶滅危惧種として知られるユキヒョウなどが生息し、砂漠にはトビネスミやアレチネズミ、マヌルネコなどが生息しています。また、水鳥にとっても重要な位置を占めており、シベリア、中国、南アジアを移動する渡り鳥の中継地として機能しています。
地域: / 国名: モンゴル国, ロシア連邦 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 2003年 / 登録基準: (ix)(x)
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ウニアンガ湖群

Lakes of Ounianga
ウニアンガ湖群
チャドはアフリカ大陸中央部に位置する内陸国です。同国の北部、年間降水量2mm以下の極乾燥地域にあるウニアンガ湖群は18の湖から成り立っています。 地下水を水源とする塩湖、超塩湖、淡水湖からなり、約1万年前には1つの湖でしたが、 現在は2つのグループに分類されています。ウニアンガ・ケビル(大ウニアンガ)群には4つの湖があり、最大のヨアン湖は超塩湖で、藻類とわずかな微生物しか生息していません。他方、ウニアンガ・スリ(小ウニアンガ)群には14の湖があり、多くは淡水湖です。水面を覆うアシが水の蒸発を防いでいて、水生生物が暮らしています。蒸発が激しい塩湖のテリ湖に、透水性のある砂丘で隔てられた周囲の湖から淡水が流れこんで、湖群全体の塩化が防がれるという独自の水文システムが特徴になっています。436haの面積を持つテリ湖は最も広いですが、深さは10m未満です。高品質の淡水を持つこれらの湖のいくつかは、水生動物、特に魚の生息地となっています。
地域: アフリカ / 国名: チャド共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 2012年 / 登録基準: (vii)
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ウルク・バニ・マアリド

Uruq Bani Ma’arid
ウルク・バニ・マアリド
アラビア半島南部のおよそ3分の1を占めるルブアルハリ砂漠は、「何もない」という意味であり、サハラ砂漠に次ぐ世界最大級の砂漠です。世界遺産の『ウルク・バニ・マアリド』はサウジアラビア初の自然遺産です。ルブアルハリ砂漠の西端に位置し、砂漠地域ならではの雄大な光景が広がっています。ここにはジャバル・トゥワイクと呼ばれる石灰岩の断崖や、長さ最大200m、高さ170mの縦砂丘(アラビア語でウルクという)、枯れ川のワディや砂の回廊などが存在しています。縦砂丘とは、卓越風に平行に形成される砂丘のことを指し、この地域は世界有数の縦砂丘地域となっています。
地域: 西・南アジア / 国名: サウジアラビア王国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 2023年 / 登録基準: (vii)(ix)
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ウルル、カタ・ジュタ国立公園

Uluru-Kata Tjuta National Park
ウルル、カタ・ジュタ国立公園
『ウルル、カタ・ジュタ国立公園』は、オーストラリア中央の半砂漠地帯に位置し、一枚岩のウルル(エアーズ・ロック)と、そこから約45km西にある36の巨岩群カタ・ジュタから構成されています。ウルルは周囲約9km、高さ348m、全長3,400mの巨大な花崗砂岩で、一枚岩としては世界2位の大きさを誇ります。約3~4億年前の造山運動により、水平だった砂岩層がほぼ垂直に立ち上がって地表に現れ、硬い岩質のため浸食や風化を免れて現在の姿が残りました。地中には岩全体の3分の2以上が埋まっていると考えられています。カタ・ジュタも同じ過程で形成されましたが、より軟らかい岩石でできていたため浸食と風化が進み、異なる形状になりました。名称は先住民アボリジナル・ピープルのアナング族の言葉で、ウルルは「日陰の場所」、カタ・ジュタは「たくさんの頭」を意味します。
地域: オセアニア / 国名: オーストラリア連邦 / 分類: 複合遺産 / 登録年: 1987年 / 登録基準: (v)(vi)(vii)(viii)
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エル・ピナカーテとグラン・デシエルト・デ・アルタル生物圏保存地域

El Pinacate and Gran Desierto de Altar Biosphere Reserve
エル・ピナカーテとグラン・デシエルト・デ・アルタル生物圏保存地域
メキシコ北西部、アメリカとの国境からカリフォルニア湾まで広がる714,566ヘクタールのエリアが世界遺産に登録されています。この遺産は、二つの明確に異なる広範な景観タイプで構成されています。一つは、黒と赤の溶岩流と砂漠の舗装道路が広がる休火山ピナカテ楯状地であり、もう一つは常に変化する最大200メートルの高さに達する変化に富んだ砂丘が広がるグラン・アルタル砂漠です。火山楯状地の暗い色と広大な砂の海が劇的な対比を生み出し、視覚的に傑出した風景を提供しています。線状砂丘、星型砂丘、ドーム型砂丘など多様な砂丘が存在し、壮大な美しさを持っています。
地域: 北米 / 国名: メキシコ合衆国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 2013年 / 登録基準: (vii)(viii)(x)
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ガダーミスの旧市街

Old Town of Ghadamès
ガダーミスの旧市街
リビア西端にあるカダーミスはアルジェリアとチュニジアの国境付近に位置しています。紀元前8世紀からサハラ砂漠の交易中継地点として栄え、その後はローマ帝国やビザンツ帝国、イスラム勢力やオスマン帝国の支配下に入りました。街の壁は日干しレンガの上に石灰を塗った白い建物が特徴的で、オアシスの中に佇む街は「砂漠の真珠」と称されています。シンプルな外観とは対照的に屋内はマグレブ美術の影響を受けた幾何学的な装飾が扉や窓周辺に施されています。
地域: アフリカ / 国名: リビア / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1986年 / 登録基準: (v)
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コマニの文化的景観

ǂKhomani Cultural Landscape
コマニの文化的景観
南アフリカの北西部に広がるカラハリ砂漠には、石器時代から現代に至るまで、人類がここに居住した痕跡が残されています。「コマニの文化的景観」は、カラハリ・ゲムスボック国立公園とほぼ一致する9,591㎢もの広大なエリアで、かつて狩猟採集生活を送っていたサン族の文化と深く関わっています。サン族は希少資源である水をダチョウの卵の殻に入れて運び、必要に応じてさまざまな植物を採集するなど、簡素でありながらも洗練された技術を持ち、干ばつや捕食動物からの危険もあるその環境に順応してきました。本遺産は、サン族の人々が数千年にわたり自然と密接に共存してきたその生活様式と、独自の文化的な実践を伝えるものです。
地域: アフリカ / 国名: 南アフリカ共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2017年 / 登録基準: (v)(vi)
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サウジアラビアのハーイル地方にある壁画

Rock Art in the Hail Region of Saudi Arabia
サウジアラビアのハーイル地方にある壁画
サウジアラビア中北部ハーイル地方にある、ジュッバとシュワイミスにある壁画群は、サウジアラビアだけでなくアラビア半島周辺でも最大規模とされるもので、古代からの砂漠地帯での生活を伝えるものです。ジュッバのジャバル・ウンム・シンマン(ウンム・シンマン山)という名前は、〝地面に伏せて休む2つのコブを持つラクダ〟に似ていることに由来します。この岩肌に残る岩絵や碑文は、その内容から、新石器時代からイスラームが誕生し発展するまでの大変長い時代を辿ることができます。また、その麓にはかつて湖が存在し、ネフド砂漠南部に生きる人たちや動物たちにとっては、新鮮な水の供給源でした。
地域: 西・南アジア / 国名: サウジアラビア王国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2015年 / 登録基準: (i)(iii)
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砂漠の城クセイル・アムラ

Quseir Amra
砂漠の城クセイル・アムラ
ヨルダン東部の砂漠地帯に8世紀初頭に隊商宿を増改築して建設されたウマイヤ朝時代の離宮の跡です。ここには謁見の間(応接ホール)とハンマームと呼ばれる浴場施設が非常に良好な状態で残されており、いずれも当時の世俗的な題材による絵画で飾られています。謁見の間の床はモザイクタイルで覆われ、天井には神話や踊り子などのフレスコ画が描かれています。浴場施設は脱衣所や温・冷水浴室の他にカルダリウムと呼ばれるサウナのような施設もあり、そこにはイスラム社会では珍しい裸婦や異教世界の図柄も見られます。また、半球形のドーム天井には平面以外に描かれたものとしては最古の現存する天文図があります。この施設は、カリフが居住するというだけでなく、この地の部族との交流を目的にしたものであることから、娯楽的・世俗的な要素も包含した、イスラム建築としては独特なものとなっています。
地域: 西・南アジア / 国名: ヨルダン・ハシェミット王国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1985年 / 登録基準: (i)(iii)(iv)
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新疆天山

Xinjiang Tianshan
新疆天山
中国西部、新疆ウイグル自治区内にある新疆天山は、世界的にも大規模山系として知られる天山山脈の一部を構成しています。本遺産は、トムール山(7,443m)、カラジュン・クエルデニン、バインブルク草原、ボグダ山(5,445m)の4地域から成ります。これら606,833haに及ぶ総面積は、茨城県の面積に相当します。その広大な地域に、雪や氷河に覆われた峰々、手つかずの原生林や草原、澄んだ川や湖沼、赤褐色の峡谷など、多彩な自然美を見ることができます。特にボグダ山の中腹にある天池は、雪をかぶった峰と青い湖水が神秘的で、「中国のスイス」との異名もある景勝地です。
地域: 東・東南アジア / 国名: 中華人民共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 2013年 / 登録基準: (vii)(ix)
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タドラールト・アカークスの岩絵遺跡群

Rock-Art Sites of Tadrart Acacus
タドラールト・アカークスの岩絵遺跡群
リビア南西部フェザン地方の砂漠地帯にあるタドラールト・アカークスの岩絵遺跡群は、アルジェリアのタッシリ・ナジェールにも隣接しており、数千点もの異なる様式の岩絵が残されています。これらの絵画は、紀元前約12,000年から西暦100年までの長い期間にわたって制作され、狩猟の場面や日常生活、儀式的な踊りや動物など、多様なテーマを描いており、サハラ地域で代々入れ替わった人々の様々な生活様式を鮮やかに記録しています。その広範な年代と多様な様式は、この地域における芸術的発展の歴史を物語るものです。
地域: アフリカ / 国名: リビア / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1985年 / 登録基準: (iii)
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チャンチャンの考古地区

Chan Chan Archaeological Zone
チャンチャンの考古地区
ペルー北部海岸、トルヒーヨ郊外に位置するチャンチャンの考古地区は、チムー王国の首都でした。この都市は、古代アンデス文明において最大規模の日干しレンガで造られた計画都市であり、その広大な敷地には住居、神殿、広場、そして要塞などの建造物が残されています。これらの建物は、当時の社会構造や宗教観を反映しており、高度な都市計画技術を物語っています。15世紀に最盛期を迎え、その直後インカ帝国に滅ぼされました。
地域: 南米 / 国名: ペルー共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1986年 / 登録基準: (i)(iii)
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ツォディロの岩絵群

Tsodilo
ツォディロの岩絵群
ツォディロは、ボツワナ北西部、カラハリ砂漠のわずか10平方キロメートルの地域に4,500点以上の壁画が保存されており、世界で最も岩絵が集中している場所の一つです。そのため、しばしば「砂漠のルーブル美術館」と呼ばれています。これらの岩絵は、正確な年代が特定されていませんが、石器時代から19世紀まで長期にわたって、厳しい環境下において何千年もの間、人々が訪れて定住してきたことを示す豊富な証拠を残しています。
地域: アフリカ / 国名: ボツワナ共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2001年 / 登録基準: (i)(iii)(vi)
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ティグローヴァヤ・バルカ自然保護区のツガイ森林群

Tugay forests of the Tigrovaya Balka Nature Reserve
ティグローヴァヤ・バルカ自然保護区のツガイ森林群
この遺産は、タジキスタン南西部にあるヴァフシュ川とパンジ川の間に位置しています。保護区内のツガイ森林は、中央アジアで最も大規模で最も原生状態が保たれているものです。特に、アジアポプラ(コトカケヤナギ)のツガイ生態系が、この広さで原始の状態で保全されているのは世界で唯一の場所です。遺産は沖積土に覆われた氾濫原の段丘で構成され、その谷間には非常に特異な生物多様性を有するツガイ河畔林が含まれています。
地域: 西・南アジア / 国名: タジキスタン共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 2023年 / 登録基準: (ix)
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伝説の都市トンブクトゥ

Timbuktu
伝説の都市トンブクトゥ
現在はマリ共和国の地方都市に過ぎないトンブクトゥですが、かつては「黄金の都」と称えられ、ヨーロッパではその栄華が伝説となるほどの繁栄を極めました。元々は遊牧民トゥアレグ族の宿営地だったトンブクトゥは、13世紀、マリ帝国の時代に金や岩塩の交易地として栄え、16世紀にはソンガイ帝国の支配下で最盛期を迎えます。しかし、ヨーロッパ人が大西洋岸航路を発達させたことで地域の情況は変わり、また、1591年にサハラの塩床をめぐる紛争が引き金となってモロッコ軍に占領されるなどして、次第にトンブクトゥは衰退の道をたどります。19世紀には、黄金伝説を信じた探検家がヨーロッパから訪れますが、すでに荒廃していました。
地域: アフリカ / 国名: マリ共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1988年 / 登録基準: (ii)(iv)(v)
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トゥランの寒冬砂漠群

Cold Winter Deserts of Turan
トゥランの寒冬砂漠群
「トゥラン」とは、古代ペルシア帝国北東部の砂漠地帯を指す言葉で、現在のウズベキスタン、カザフスタン、トルクメニスタンにまたがる広大な地域です。この地域には海抜0mより低い土地も多く「トゥラン低地」とも呼ばれます。そこに広がる寒冬砂漠は、夏は酷暑で乾燥し、冬は厳寒となり、年間降水量は300mm程度という極端な気候が特徴です。このような厳しい環境にも適応した動植物が生息し、生物多様性に富んでいます。植生では乾燥や塩分濃度の高い土地にも耐える植物が多く、砂漠地帯では灌木サクサウール、ツガイ林ではグミやタマリスクなどがみられます。動物相では絶滅危惧種サイガやコウジョウセンガゼルなど長距離移動を行う有蹄類や、多くの渡り鳥の休息地にもなっています。
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トゥルカナ湖国立公園群

Lake Turkana National Parks
トゥルカナ湖国立公園群
『トゥルカナ湖国立公園群』は、トゥルカナ湖東岸にあるシビロイ国立公園、湖に浮かぶ火山島のセントラル・アイランド国立公園、同じく火山島のサウス・アイランド国立公園の3つの国立公園を合わせた、総面積約1,600km2に及ぶエリアから構成されています。トゥルカナ湖はアフリカ大陸を南北に縦断する大地溝帯に沿って位置しており、アフリカで4番目に大きな湖であると同時に、世界最大級の砂漠湖としても有名です。また、東アフリカに存在する湖の中では最も塩分濃度が高いという特徴があります。その息をのむような美しい色から「翡翠の海」とも呼ばれています。
地域: アフリカ / 国名: ケニア共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1997年 / 登録基準: (viii)(x)
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ドニャーナ国立公園

Doñana National Park
ドニャーナ国立公園
スペイン南西端、アンダルシア地方のグアダルキビル川河口に広がるドニャーナ国立公園は国内最大の国立公園として有名です。507㎢強の敷地には海沿いのサンゴ礁から湿原、内陸のやぶ地、砂丘林まで、多様な自然環境が存在しています。ここは中世以来、スペイン王室の狩場として人の定住が禁じられてきました。毎年50万羽を超える水鳥の越冬地であり、アオサギの営巣地としては地中海最大です。さらに絶滅危惧種のスペインオオヤマネコやインペリアルイーグルなどの固有種のほか、128種類の鳥類、28種類の哺乳類、11種類の両生類、18種類の爬虫類など多様な生物を見ることができます。また、高さ40mもの砂が年間6mも移動する動く砂丘「ドゥナス・モビレス」もドニャーナ国立公園の特徴的な奇観として有名です。
地域: ヨーロッパ / 国名: スペイン / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1994年 / 登録基準: (vii)(ix)(x)
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ナミブ砂漠

Namib Sand Sea
ナミブ砂漠
ナミビアの大西洋側に位置するナミブ砂漠は、広大な海岸砂漠であり、訪れる人々を魅了する世界最古級の美しい砂漠です。ナミブとは、現地の主要民族であるサン族の言葉で「何もない」という意味です。海岸砂漠とは、文字通り海岸付近にある砂漠なのですが、大陸の西側にあることが特徴です。ここには冷たい海流が流れ、その結果上昇気流が発生しづらく、雨がほとんど降らないため砂漠が形成されます。ナミブ砂漠以外にも、ペルーとチリにあるアタカマ砂漠も海岸砂漠として有名です。ただし、ナミブ砂漠の砂丘の成因には他の要素もあり、南アフリカのドラーケンスベルグ山脈周辺から運ばれてきた砂塵が海風により内陸へ押し返されて、堆積していくということが挙げられます。また、砂に鉄分が付着し酸化するため、酸化鉄の色によって砂漠が赤く見えます。これらは世界的にも非常に珍しい現象であり、ナミブ砂漠の価値を語る上で欠かせない要素となっています。
地域: アフリカ / 国名: ナミビア共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 2013年 / 登録基準: (vii)(viii)(ix)(x)
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ネゲヴにある香料の道と砂漠都市群

Incense Route - Desert Cities in the Negev
ネゲヴにある香料の道と砂漠都市群
ネゲヴ砂漠に点在するナバテア人のハルザ、マムシト、アヴダト、シヴタの4つの都市および関連する要塞や農業景観は、香料とスパイスの交易路の地中海側につながる道沿いに点在しています。このルートは、アラビア半島南部から地中海まで乳香と没薬を運ぶために、2,000km以上にわたって広がる交易路網でした。この交易は紀元前3世紀から紀元後2世紀にかけて大いに栄え、莫大な利益を生み出し、ヘレニズム・ローマ世界における乳香の経済的、社会的、文化的な重要性を雄弁に物語っています。また、この道は物資だけでなく、人材や思想の通路にもなりました。
地域: 西・南アジア / 国名: イスラエル国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2005年 / 登録基準: (iii)(v)
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バダインジャラン砂漠:砂の塔と湖群

Badain Jaran Desert - Towers of Sand and Lakes
バダインジャラン砂漠:砂の塔と湖群
中国北西部のとても乾燥した温帯砂漠地帯に位置するアラシャン高原にあるバダインジャラン砂漠は、中国の三つの砂地帯が交わる地点で、国内で三番目に大きな砂漠であり、大きな移動砂漠です。この地域は、砂丘間の湖と交差する巨大砂丘の密度が高いことで際立っています。世界で最も高い安定した砂丘(最大460mの相対高度)と無数の湖が織りなす独特の自然景観を持ちます。また、風によって砂が動く際に発生する「鳴き砂(シンギングサンド)」が、独特の音響体験を生み出します。また、この多様な景観は、生息地の多様性、ひいては高いレベルの生物多様性にもつながっています。2024年に世界遺産に登録されました。
地域: 東・東南アジア / 国名: 中華人民共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 2024年 / 登録基準: (vii)(viii)
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バンディアガラの断崖

Cliff of Bandiagara (Land of the Dogons)
バンディアガラの断崖
マリ共和国、サハラ砂漠南端に位置する『バンディアガラの断崖』は、ニジェール川に面した500mの高さの崖が約150㎞も連なります。砂岩の台地、断崖、平野にはドゴン族の集落が点在し、登録範囲には289の村があります。サンガ村とその周辺では13万人、マリ国内全体では約70万人が暮らしています。特に、断崖に張り付くように建てられた民家や穀物倉は非常にユニークな景観です。ドゴン族は15世紀以降、この地に住み着くようになりました。彼らは、すべての源である「アンマ」という神を信仰し、独自の神話に基づいた生活を営んでいます。
地域: アフリカ / 国名: マリ共和国 / 分類: 複合遺産 / 登録年: 1989年 / 登録基準: (v)(vii)
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ヒマーの文化地域

Ḥimā Cultural Area
ヒマーの文化地域
「ヒマーの文化地域」はサウジアラビア南西部、イエメン国境に近いナジュラーン州にあり、この山岳地帯に残る岩絵や岩壁碑文は7,000年にわたる文化の一面を記録するものです。ナジュラーンは、かつて乳香や没薬など香料交易の中心地でした。貴重な水源を有していたヒマーには、アラビア南部とメソポタミア、レバント、エジプトを結ぶ隊商路が通っていました。この地を往来した旅人や商人、軍隊は、膨大な岩絵や碑文などを残しました。岩絵には、狩りの様子や野生動物、植物、道具など当時の生活をしのばせるものが描かれており、碑文からは、ムスナド文字やタムード文字、アラム・ナバテア文字、ギリシャ文字などの多様な言葉が確認されています。
地域: 西・南アジア / 国名: サウジアラビア王国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2021年 / 登録基準: (iii)
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ペルシアの隊商宿

The Persian Caravanserai
ペルシアの隊商宿
隊商宿(キャラバンサライ)とは、古代の街道沿いに存在した、隊商(キャラバン)のための宿泊施設のことです。その起源は、アケメネス朝ペルシア時代に「王の道」として整備された道路網に沿って設けられた中継施設といわれています。その後、シルク・ロードや巡礼路の道沿いにこのような施設が大小さまざま無数につくられ、19世紀末のカージャール朝の時代まで続きました。隊商宿では水や食料が提供され、安全に休むことができたほか、民族や言語が異なる商人たちの交流の場としても機能していました。砂漠や荒野をひたすら歩いて移動していた人々にとって、これらの隊商宿は生きていくために必要な施設でした。世界遺産には、イランに点在する54件の隊商宿が登録されています。
地域: 西・南アジア / 国名: イラン・イスラム共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2023年 / 登録基準: (ii)(iii)
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