World Heritage Sites

英国(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国) | 世界遺産一覧

アイアンブリッジ峡谷

Ironbridge Gorge
アイアンブリッジ峡谷
イギリス中部、バーミンガム西部のセヴァーン川上流に位置するアイアンブリッジ峡谷には、18~19世紀の産業革命期の象徴ともいえる鉄鋼業地帯が広がっています。 この峡谷に架かるアイアンブリッジは、全長約60m、総重量約400tというスケールで世界初の鉄橋として誕生し、峡谷の名称の由来となりました。 アイアンブリッジは、産業革命期のイギリスで発展した製鉄技術と大量生産を背景に、輸送効率の向上を目的として建設されました。そして1781年に開通してから約250年が経った現在、歩行者専用ではありますが、今も渡ることができます。
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ウェールズ北西部の粘板岩の景観

The Slate Landscape of Northwest Wales
ウェールズ北西部の粘板岩の景観
ウェールズ北西部にあるスノードン山塊にある6つの地域で、粘板岩(スレート)の採掘や国内外への輸出によって農業景観から変容していった産業景観の好例を示しています。1780年から20世紀初頭にかけて山岳地帯で採掘されたスレートは、屋根材として世界に広く流通しました。採石の職人たちが米国などへ移住したことで技術が伝わっていき、スレート産業の発展の基礎をつくっていくことにつながりました。スレートを通じて、人々の交流や採掘技術の伝播へとつながった好例です。
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ウェストミンスター宮殿、ウェストミンスター・アビーとセント・マーガレット教会

Palace of Westminster and Westminster Abbey including Saint Margaret’s Church
ウェストミンスター宮殿、ウェストミンスター・アビーとセント・マーガレット教会
ロンドン中心部のテムズ川沿いに位置するウェストミンスター宮殿、ウェストミンスター・アビー(修道院)、そしてセント・マーガレット教会は11世紀に建てられた歴史的建築物として世界中に広く知られています。何世紀にもわたって共に変化してきたこれらの建築物は、英国王室と議会、そして教会の絡み合った歴史を物語っており、今も英国の社会と政治において極めて重要な役割を果たしています。宮殿とウェストミンスター・アビーは、11世紀に敬虔なキリスト教徒であったエドワード王によって建てられました。前者は現在国会議事堂として使用されており、後者は国王及び女王の戴冠式、結婚式などの王室行事の場として機能しています。
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英国の湖水地方

The English Lake District
英国の湖水地方
約2,300㎢の湖水地方と呼ばれる地域は、氷河によって削られた大地ですが、18世紀以降にこの地へやってきた人々により、この険しい環境下ながらも農地を切り開き、豪華な邸宅、庭園、公園が意図的に造られ、美しい大地へと変えられてきました。そしてこれらの景観はイギリス人にとって行楽の場になり、ロマン主義運動によって高く評価され、絵画、デッサン、そして詩や言葉を通して称えられてきたのです。近年においてはピーターラビットの舞台になった場所としても有名になりました。
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エディンバラの旧市街と新市街

Old and New Towns of Edinburgh
エディンバラの旧市街と新市街
小高い岩山の上に建つエディンバラ城は旧市街の代表的建築物で、7世紀につくられた砦が起源だとされています。11世紀後半からスコットランド王の居城となり、王国間の抗争やイングランドとの戦いの舞台となりました。現在見られるノルマン様式を用いた城の建物は、18世紀以降に再建れたものです。城内の宮殿は軍事博物館として使用され、歴代のスコットランド王の戴冠式で使われたスクーンの石が展示されています。エディンバラ城の東には、現在でも王室の滞在地として使用されているホリールードハウス宮殿があります。エディンバラ城とこの宮殿を結ぶ道はロイヤルマイル(王宮通り)と呼ばれ、旧市街の中心街になっています。
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オークニー諸島の新石器時代遺跡

Heart of Neolithic Orkney
オークニー諸島の新石器時代遺跡
オークニー諸島はスコットランドの海岸から北へ15km離れた沖合にあります。この遺産は、諸島最大の島、メインランド島にある4つの新石器時代遺跡によって構成されています。紀元前4,000年ごろ、農耕文化は北西ヨーロッパにまで広まり、この地で定着していきました。遺跡からは、消滅した5,000年前の生活様式や社会構造、祭祀や埋葬に対する考え方に至るまで、当時の文化を垣間見ることができます。また、この地の巨石文化は北西ヨーロッパを象徴するだけでなく、イギリスのストーンヘンジやアイルランドのボイン渓谷の起源でもあると考えられています。
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海事都市グリニッジ

Maritime Greenwich
海事都市グリニッジ
ロンドン南東部、テムズ川沿いに位置するグリニッジはイギリスにおける水上交通の要となった海事都市です。かつては王宮のひとつに過ぎなかったグリニッジですが、大航海時代~19世紀末までイギリスの海の玄関口として大いにその役割を果たしてきました。その大航海時代の名残を見られるのが1675年建造のグリニッジ天文台です。バロック様式の天文台で観測された恒星図によってイギリスの位置と時間が定められました。そして1884年の国際会議によってグリニッジ天文台が経度0度の本初子午線が通る基点として決定されます。その後、天文台はサセックスへ移転しますが、子午線の位置が変わることはありませんでした。王立天文台でのロバート・フックとジョン・フラムスティードの研究は、地球の動きを正確に測定することを可能にし、航海術の発展にも貢献しました。
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カンタベリー大聖堂、セント・オーガスティン修道院跡とセント・マーティン教会

Canterbury Cathedral, St Augustine's Abbey, and St Martin's Church
カンタベリー大聖堂、セント・オーガスティン修道院跡とセント・マーティン教会
ロンドンの南東80kmにある街、カンタベリーは、イギリス国教会の総本山であるカンタベリー大聖堂、セント・オーガスティン修道院跡、イングランド最古の教会であるセント・マーティン教会を擁し、イギリスにおけるキリスト教信仰の中心となっています。6世紀末、ローマ教皇がイングランドのキリスト教化のため「カンタベリーのアウグスティヌス」を送り出して以来、セント・オーガスティン(聖アウグスティヌス)修道院などが建設され、布教の中心地となりました。現在、一部を残し廃墟となっているこの修道院跡は、国内の歴史的建造物を保護する目的でイギリス政府により設立された組織「イングリッシュ・ヘリテイジ」が管理しています。
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キューの王立植物園

Royal Botanic Gardens, Kew
キューの王立植物園
ロンドン南西部、テムズ川沿いに位置する『キューの王立植物園』は132万m2の敷地面積を持つ世界最大規模の植物園です。1759年、イギリス王室のジョージ3世の母によって創建されて以来、何世紀にもわたって集められてきた莫大な植物学的コレクション(希少植物、海外から採集した植物、資料など)が展示されています。また国際的に知られている造園家のチャールズ・ブリッジマンやウィリアム・ケント、ランスロット・ブラウンなどの作品も見ることができます。キュー植物園の景観デザインや庭園、建物、植物コレクションは後に世界中に広まったガーデンアートと植物科学の発展の礎となっており、文化的景観の価値も認められています。
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グウィネズのエドワード1世王の城郭群

Castles and Town Walls of King Edward in Gwynedd
グウィネズのエドワード1世王の城郭群
13世紀後半から14世紀初期にかけて北ウェールズのグウィネズに築かれた、ボーマリス城とハーレフ城、カーナーヴォン城と市壁、コンウィ城と市壁の4つの城と2つの市壁が世界遺産に登録されています。この一帯は、かつてグウィネズ王国が置かれた場所でした。イングランド王のエドワード1世は1277年と1282~1284年にかけてウェールズに侵攻すると、最後まで激しく抵抗したこの地に抵抗を抑えるための城と市壁を築き始めました。王の命令でウェールズ一帯に築かれた城郭群は「アイアン・リング(鉄の輪)」と呼ばれています。世界遺産に登録されている4つの城は、王に仕えた軍事建築家のジェームズ・オブ・セント・ジョージによるもので、中でもボーマリス城とハーレフ城は傑作と称されています。
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ゴーハムの洞窟群

Gorham's Cave Complex
ゴーハムの洞窟群
ゴーハムの洞窟群は、イベリア半島南端のイギリスの海外領土であるジブラルタルにあります。その南側の海岸近くに、「ジブラルタルの岩」と呼ばれる石灰岩でできた岩山があります。西側は緩やかな斜面になっていますが、東側は海岸沿いに切り立った断崖となっていて、その下にゴーハム、ヴァンガード、ハイエナ、ベネットと名付けられた4つの洞窟群があります。これらの洞窟は、旧人であるネアンデルタール人が、10万年以上に渡って居住していた証拠となっています。そこからはは、彼らが鳥や海獣類を食べていたことや、装飾に羽毛を用いたことがわかっています。また岩に刻まれた抽象的な模様も発見されていて、ネアンデルタール人の文化や風習を伝えています。
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コーンウォールと西デヴォンの鉱山景観

Cornwall and West Devon Mining Landscape
コーンウォールと西デヴォンの鉱山景観
グレートブリテン島南西端のコーンウォール州と、隣接するデヴォン州西部に残る、銅やスズなどを産出した10のエリアからなる世界遺産です。18世紀から19世紀初頭にかけて多くの鉱物を産出しました。蒸気エンジンを使った採掘などで、18世紀には世界の銅の産出量の3分の2を占めたほどでした。その過程で鉄道や運河などがつくられ、工業化社会の色合い濃く発展した変遷がみられます。
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ゴフ島及びインアクセシブル島

Gough and Inaccessible Islands
ゴフ島及びインアクセシブル島
英国の世界遺産であるゴフ島とインアクセシブル島は、アフリカ大陸の南端と南アメリカ大陸の南端との中間に位置する、南大西洋上に浮かぶ島です。この2つの島は人間界から隔絶され、亜寒帯の海洋性気候でしばしば暴風雨に見舞われる厳しい自然環境にあります。断崖が続く海岸線には、アルバトロス(アホウドリ)などの海鳥が、巨大な集団営巣地を形成しています。ゴフ島には、固有種の陸鳥が2種、固有種の植物が12種生息しており、また、インアクセシブル島ではマメクロクイナが有名ですが、これは「飛べない鳥」として世界で最も小さい種です。
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ジャイアンツ・コーズウェイとその海岸

Giant's Causeway and Causeway Coast
ジャイアンツ・コーズウェイとその海岸
緑豊かな自然が広がるアイルランド島の北端の海岸線には、正六角形をした約4万本の玄武岩の石柱が、約8㎞にわたって陸から海へとなだらかに続く石の道のように伸びています。この不思議な光景は、この地に伝わる巨人伝説にちなみ、「ジャイアンツ・コーズウェイ」(巨人の石道)と名付けられています。これらの石柱は人間が意図的に並べたように見えますが、約6,000万年前の火山の大爆発の際に、大量のマグマが冷えて固まる過程の自然現象でつくられたものです。他にも、この海岸では、12mの高さの柱が60本並ぶ「巨人のオルガン」や、浸食により崖から切り離された多くの柱が見られることから「煙突口」と呼ばれる独特の景観を見ることができます。
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ジョドレルバンク天文台

Jodrell Bank Observatory
ジョドレルバンク天文台
イングランド北西部マンチェスター郊外の田園地帯に位置するジョドレルバンク天文台は、世界最大級の電波天文観測所として知られています。送電線が無く電波干渉が最小限であることからこの地が選ばれました。広大な農村地帯に現れる巨大な望遠鏡が印象的ですが、電波天文学の発展に重要な役割を果たしている天文台でもあります。流星や月の研究、クエーサーと呼ばれるブラックホールに物質が吸い込まれる際のエネルギーによって輝く天体の発見、量子工学、宇宙船の追跡などあらゆる分野で大きな科学的成果をあげてきました。ジョドレルバンク天文台は旧来の光学天文学から電波天文学への移行を著しく証明する遺産です。また、世界遺産条約の意義の中には新しい分野の文化遺産の定義があり、ジョドレルバンク天文台はUNESCOがICOMOSやIAU(国際天文学連合)と共に進める天文遺産の分野で高い評価を受けていたこともあり、2019年に世界遺産に登録されました。
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ストーンヘンジ、エイヴベリーの巨石遺跡と関連遺跡群

Stonehenge, Avebury and Associated Sites
ストーンヘンジ、エイヴベリーの巨石遺跡と関連遺跡群
イギリス南部のソールズベリー平原にあるストーンヘンジとエイヴベリーは、先史時代に築かれたとされる、謎を秘めた巨石遺跡群です。ストーンヘンジの建設時期は大きく3つに分けられています。第1期は紀元前3100〜前2200年頃の直径100mもの外周部が形成された時期、第2期は前2100〜前2000年頃のブルー・ストーンと呼ばれる青みのある石でメンヒル群(直立石の上に水平に石を載せて連結したもの)が形成された時期、第3期は前2000〜前1100年頃の直径30mの環状列石とその内側に3つの石を門形に組んだトリリトン(三石塔)5組が馬蹄形に配置された時期とされています。これらの巨石遺跡が担っていた役割については未解明ですが、夏至の朝に環状列石の外にあるヒールストーン付近から太陽が昇り、中心部を照らすことなどから石の配置には天文学的な意味があるのではないかと考えられています。 ストーンヘンジ周辺にはダーリントン・ウォールズなどのています。
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セント・キルダ諸島

St Kilda
セント・キルダ諸島
スコットランド北西部の沖合にあるセント・キルダ諸島は、2,000年以上にわたって厳しい環境の中で人々が生活していた証拠を残しており、農耕や羊の飼育など自給自足による土地利用がみられる文化的景観です。また、火山活動後の風化と氷河による浸食作用によって生まれた険しい断崖や海食柱といった景観を有しています。海鳥の繁殖地でもあり、ニシツノメドリやシロカツオドリなど多様な鳥類約100万羽が営巣しています。2026年3月時点で、イギリス唯一の複合遺産でもあります。
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ソルテア

Saltaire
ソルテア
イギリス中央部の西ヨークシャー州ブラッドフォードにあるソルテアは、19世紀後半に建設された織物工場を中心とした街です。この街を建設したのは、実業家で政治家でもあったタイタス・ソルト卿です。彼の名前のソルト(Salt)と、工場の前を流れるエア(Aire)川を組み合わせて、街は「ソルテア」と名付けられました。紡績から織物まで生産工程を統合した二つの大型の工場を中心として、広い道路沿いに並ぶ800軒以上の労働者のための住宅や、学校、教会、集会所、さらには図書館やコンサートホールなどの娯楽施設も、計画的に配置されました。
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ダーウェント峡谷の工場群

Derwent Valley Mills
ダーウェント峡谷の工場群
ダーウェント渓谷の北から流れるダーウェント川の周囲に、かつてはヒツジが放牧されている小さな寒村がありました。18世紀後半、産業革命の時代になると、それまで人力で木綿から糸を生成した紡績機を使っていましたが、水力を使った工場がこの寒村の一つ、クロムフォード村に造られ、クロムフォード・ミルとして稼働します。こうして世界で初めて、水力を使った紡績技術を実現させたのがリチャード・アークライトです。その後、このダーウェント川に沿って、ベルパー、ミルフォード、ダービーなど多くの村や街で工場ができ、一寒村であったこのエリアは一大工場地帯と変貌を遂げました。
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ダラム城と大聖堂

Durham Castle and Cathedral
ダラム城と大聖堂
『ダラム城と大聖堂』は、イングランド北部、スコットランドとの国境近くにあるU字形に湾曲して流れるウェア川を見下ろす小高い丘の上に立っています。ダラム城はイングランド最大のノルマン様式の城で、1072年、ウィリアム1世がスコットランドの侵攻に備えて築きました。国王はイングランド北部の境界を守る見返りとして、実質的な自治権を歴代のダラム司教に与え、城での居住を認めました。それにより、司教は「王子司教」として宗教指導者と世俗権力の両方を握りました。1837年に城はダラム大学に寄付され、1840年以降は大学の学生寮として使用されています。
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ドーセット及び東デヴォン海岸

Dorset and East Devon Coast
ドーセット及び東デヴォン海岸
イングランド南西の沿岸部で、デヴォン州エクスマスからドーセット州スタットランド湾にかけてのイギリス海峡に面した海岸には、生物進化の過程を示す多様な化石が埋まっています。2001年に世界遺産『ドーセット及び東デヴォン海岸』として登録された155㎞に及ぶ範囲には、約2億5,200万年前の三畳紀から、ジュラ紀、白亜紀まで、約1億8,500万年にわたる中生代の地層が露出した場所が存在し、幅広い年代にまたがった多数の化石が発掘されています。そこでは、代表的なアンモナイトを始めとして、魚類、海生・陸生の爬虫類、哺乳類、そして樹木に至る多様な生物の化石が見られます。それらの化石は18世紀から今日に至るまで、300年以上にわたって古生物学や古気候学の貴重な研究史料となっています。なお、地質時代区分の古生代デヴォン紀の名称は、この東デヴォン海岸に由来しています。
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ニュー・ラナーク

New Lanark
ニュー・ラナーク
英国スコットランドのグラスゴーの南にある美しい渓谷に綿紡績工場を中心とした村があります。紡績工場は1785年の設立で、リチャード・アークライトが開発した水力紡績機を導入し、品質の向上と大量生産を可能にしました。紡績工場や付属設備の他に、工場労働者のための住宅や諸施設があります。ここを建設したのは実業家のデヴィッド・デイルで、その娘婿のロバート・オーウェンの人道主義思想を取り入れ、数々の労働者福祉の施設を設けました。
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バースの市街

City of Bath
バースの市街
イギリス南西部の都市バースは、1世紀に天然温泉をローマ式浴場に利用したローマ人によって築かれました。イギリス唯一の温泉地でありキングス・スプリング、ヘトリング・スプリング、クロス・バス・スプリングの3つの主要な温泉を有しています。アングロサクソン時代には、古英語で温泉を意味する言葉から「バース」と呼ばれるようになりました。また、バースの温泉には、壮大な浴場と社交場として建てられたローマ浴場のほかに、現代のサウナに似たテウダリウムや、水風呂のようなフリギダリウムも備えられていました。温泉が癒しとレクリエーションの中心となったこの街では現在でも、ローマ浴場やスリス・ミネルヴァ神殿が良好な状態で残っており、アルプス以北で最も有名かつ重要なローマ遺跡のひとつとされています。
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バミューダ諸島:歴史的都市セント・ジョージと関連要塞群

Historic Town of St George and Related Fortifications, Bermuda
バミューダ諸島:歴史的都市セント・ジョージと関連要塞群
北大西洋に浮かぶイギリス領バミューダ諸島にある歴史的都市セント・ジョージはイギリスが海外に進出した最も初期の植民都市です。セント・ジョージへの入植は1612年から始まり、今もなお港と街を結ぶ往時の街路が残っています。街には17~18世紀に建造された石造の家屋が立ち並んでいて、中でも18世紀当時の家具が残るタッカー・ハウスや1713年再建の西半球最古のイギリス国教会の教会であるセント・ピーターズ教会が有名です。バミューダの建築は独特で、建物に使われる柔らかい石灰岩の性質上、屋根を含む壁は白塗りにされています。また、セント・ジョージには2階を超える建物がほとんど無いことが特徴です。水源に恵まれない島のため、屋根の勾配、雨どいなどを伝って貯水槽に雨水が集まる工夫が施されています。
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ファウンテンズ修道院の廃墟のあるスタッドリー・ロイヤル公園

Studley Royal Park including the Ruins of Fountains Abbey
ファウンテンズ修道院の廃墟のあるスタッドリー・ロイヤル公園
イングランド北部ノース・ヨークシャー州にあるスタッドリー・ロイヤル公園は、18世紀に築かれた英国式庭園の傑作とされています。この時代につくられた庭園のなかで、往時の姿を伝える数少ない例の一つです。ここは、政治家のジョン・エイズラビーとその息子であるウィリアムにより整備されました。庭園には、運河、池、滝、芝生、生垣があり、趣がある建物や門、彫像が配置されています。最大の特徴は、自然の景観を優先して、園内がデザインされていることです。例えば、スケル川の流れを庭に取り入れて、その周りの田園風景を「借景」していることが挙げられます。
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フォース鉄道橋

The Forth Bridge
フォース鉄道橋
スコットランド東部を流れるフォース川には、19世紀後半当時、新素材だった軟鋼を大量に使用し、また先端土木工学の設計原理と工法によって鉄道橋が建設されました。大きな3つのひし形の構造部分は、トラス構造と呼ばれる三角形を組み合わせた形をして強度を誇っています。また、このひし形をカンチレバーと呼び、世界で最初に複数のカンチレバーを採用したトラス橋として評価され、世界遺産に登録されました。なおこの鉄橋の工事監督には、日本の土木技術史の父とも呼ばれる渡邊嘉一氏が関わっており、20ポンド札にも登場します。1890年の開通以来、現在も鉄道が通る鉄橋として使用され続けています。
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ブレナヴォン産業景観

Blaenavon Industrial Landscape
ブレナヴォン産業景観
ブレナヴォンは、イギリス南ウェールズのエイヴォン・ロイド渓谷の上流に位置する街で、19世紀には世界でも有数の鉄鉱石と石炭の産地でした。古代ローマ時代から鉄の生産が行われていたとされ、18世紀後半に近代的な製鉄所が建設されました。最盛期には66万tもの鋳造量があり、イギリスの産業革命を支える存在でした。製鉄所や炭鉱、そして労働者の邸宅、また鉄道、運河による輸送システムなど、初期の産業都市の景観が今も残されています。
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ブレナム宮殿

Blenheim Palace
ブレナム宮殿
ロンドンの北西約90kmにある英国のバロック建築の代表例です。この宮殿は1704年のブレンハイムの戦いの勝利を讃えて、初代マールバラ公ジョン・チャーチル将軍にアン女王から下賜されたものです。完成は1722年で英国で最も著名な建築家ジョン・ヴァンブラーの最高傑作といわれます。庭園は18世紀にランスロット・ブラウンにより自然の景観を生かしたイギリス式庭園に造り替えられました。この庭園は「自然主義的なヴェルサイユ」とも呼ばれています。第二次世界大戦時の宰相ウィンストン・チャーチルはジョン・チャーチル将軍の子孫で、この宮殿で生まれました。
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フロー・カントリー

The Flow Country
フロー・カントリー
イギリス北部、スコットランドの最北部にあるケイスネス州とサザーランド州にまたがるフロー・カントリーは、広さが約4,000㎢(滋賀県とほぼ同じ大きさ)もあり、ヨーロッパ最大級のブランケット湿原の一つです。ブランケット湿原とは、深い底なし沼の上に草が生い茂る湿原であり、その上に立つと、大地が上下に波打つように感じるためこのような名称がつけられています。この地には元々氷河がありましたが、約1万年前に最終氷期が終わると、氷河が後退し、徐々に泥炭が蓄積する環境になりました。約9,000年にわたり泥炭は蓄積され、厚さは8mを超えることがあります。
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ヘンダーソン島

Henderson Island
ヘンダーソン島
南太平洋ポリネシアの東端に位置する英領ピトケアン諸島のひとつで、面積37㎢の環状サンゴ礁の無人島です。17世紀初頭にスペイン人が上陸しましたが、18世紀以降は無人島となり、手つかずの原始のままの環境が残りました。ここには固有種が多く生息しており、飛べない鳥ヘンダーソンクイナをはじめとして陸鳥4種すべてが固有種です。また絶滅危惧種のヘンダーソンミズナギドリの唯一の繁殖地となっています。
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