World Heritage Sites

世界遺産一覧

(危機遺産)

アイールとテネレの自然保護区群

Air and Ténéré Natural Reserves
アイールとテネレの自然保護区群
ニジェールにある『アイールとテネレの自然保護区』は、アフリカ最大の保護区のひとつであり、その面積は約7万7,000㎢で、約1万2,800㎢のアダックス厳正保護区を含みます。登録されている地帯は、標高約2,000mのアイール山地から広大な砂漠地帯のテネレへと続き、非常に厳しい環境です。特にテネレ砂漠の気温は11月から2月は零度を下回り、逆に3月から6月にかけては最高気温が50度に達するので、年較差が非常に大きいです。また、7月から10月にかけては大雨が降るため、涸れ川であるワジが危険な濁流に変貌します。しかし、自然環境は多様で、半乾燥地域のサヘルや、砂漠の窪地に水が溜まったゲルタ、広大な砂砂漠などが見られます。このような過酷な環境の中でも、希少生物が逞しく生息しています。
地域: アフリカ / 国名: ニジェール共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1991年 / 登録基準: (vii)(ix)(x)
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アスキア墳墓

Tomb of Askia
アスキア墳墓
マリ共和国の南東部ガオには、高さ17mもあるピラミッド型をしたアスキア墳墓が残っています。これは1495年、かつてニジェール川流域を中心に繁栄したソンガイ帝国の時代に造営されたもので、ガオはその都でした。この帝国を治めていたアスキア・モハメド王は、信心深いイスラム教徒で、後にイスラム教を国教に定めました。アスキア・モハメド央の泥を固めてつくられている墳墓は、丸みを帯びた形が特徴で、西アフリカのサヘル地域特有の建築様式を代表する建造物です。15世紀から16世紀にかけて、同帝国は岩塩と金を中心としたサハラ交易を掌握しましたが、これはその時代の栄華を物語るものだとも言えます。付近一帯には墳墓のほか、平屋根の2つのモスク、共同墓地、野外集会所も残存します。2012年、地域紛争の勃発による破壊などを理由に、危機遺産リストに登録されました。
地域: アフリカ / 国名: マリ共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2004年 / 登録基準: (ii)(iii)(iv)
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アッシュル(カラット・シェルカット)

Ashur (Qal'at Sherqat)
アッシュル(カラット・シェルカット)
バグダッドの北約390km、メソポタミアのチグリス川中流域に位置するアッシュルは、かつて存在したアッシリア帝国最初の首都となった都市です。現在ではカラット・シェルカットと呼ばれています。都市の起源は紀元前3千年紀前半、シュメール人の初期王朝が存在していた時代に遡ります。アッカド帝国(紀元前2334~前2154年頃)の時代には重要な中心地であり、ウル第3王朝(紀元2112~前2004年頃)には統治下に置かれていました。紀元前14世紀から前9世紀にかけては、アッシリア帝国の都が置かれ、西アジアの交易都市として発展していきます。しかし、紀元前612年に新バビロニアとメディアにより破壊され、その後1~2世紀のパルティア時代に都市は再建されました。
地域: 西・南アジア / 国名: イラク共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2003年 / 登録基準: (iii)(iv)
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アレッポの旧市街

Ancient City of Aleppo
アレッポの旧市街
シリア北西部に位置するアレッポは、欧州とユーフラテス川流域のメソポタミアをつなぐ隊商都市で、紀元前2000年頃以来、ヒッタイトやローマ帝国、オスマン帝国など時代において支配する国が変わってきました。旧市街には、ウマイヤ朝時代に建設された大モスクや、世界最古のスーク「アル・マディーナ・スーク」、16世紀、17世紀に建てられた様々なマドラサなどがあり、4,000年にわたる歴史を反映した多様な文化を有しています。
地域: 西・南アジア / 国名: シリア・アラブ共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1986年 / 登録基準: (iii)(iv)
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ウィーンの歴史地区

Historic Centre of Vienna
ウィーンの歴史地区
「音楽の都」として名を馳せるウィーンは、世間では「ウィーン少年合唱団」などでも有名でしょう。ウィーンの起源は紀元前1世紀までに遡り、ローマ帝国においては「ウィンドボナ」と呼ばれていました。13世紀以降ハプスブルク王家から神聖ローマ皇帝が選出されるようになってから、ウィーンは王都となりました。ウィーンが劇的な変貌を遂げるのは17世紀後半なのですが、それまでの歴史を語る建造物も多く残されています。例えばオーストリア最古の修道院であるショッテン修道院や、14~15世紀に建造された聖シュテファン大聖堂などはその代表例と言えます。
地域: ヨーロッパ / 国名: オーストリア共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2001年 / 登録基準: (ii)(iv)(vi)
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ヴィルンガ国立公園

Virunga National Park
ヴィルンガ国立公園
ヴィルンガ国立公園は、1925年にマウンテンゴリラの保護を目的として設立された、コンゴ民主共和国初の国立公園です。この国立公園は、アフリカ大地溝帯(グレート・リフト・バレー)にあるアルバーティーン地溝帯の中心に位置しています。アフリカでも屈指の活火山であるニアムラギラ火山と、富士山に近い標高3,470mのニイラゴンゴ火山があり、この二つの活火山でアフリカの歴史的な大噴火の5分の2が発生していることから、地質学的にも非常に重要な場所として世界遺産に登録されました。また、隣国ウガンダの世界遺産『ルウェンゾリ山地国立公園』にも隣接しており、山地林だけでなく、サバンナや氷河も広がっています。
地域: アフリカ / 国名: コンゴ民主共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1979年 / 登録基準: (vii)(viii)(x)
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エヴァーグレーズ国立公園

Everglades National Park
エヴァーグレーズ国立公園
フロリダ半島の南端に位置するエヴァーグレーズ国立公園は、アメリカ最大の湿原地帯に広がっており、その総面積は愛媛県とほぼ同じ、約5,670?に及びます。この広大な湿原は、最終氷期の終わりに水没した平坦な海底が起源とされています。最大幅は約150kmにも達しますが、水深は平均してわずか30cmほどで、水源であるオキーチョビー湖から南方のフロリダ湾に向けて、1日に数cmから数十mのゆるやかな速度で水が流れています。湿原の上流部には、「ハンモック」と呼ばれるわずか数cmの高さの小島が点在しており、常緑高木や熱帯植物が繁茂しています。下流の海岸地帯では、淡水と海水が混ざり合う汽水域にマングローブ林が広がっています。エヴァーグレーズ国立公園では、海水と淡水、温帯と熱帯が交差することにより、極めて多様で複雑な生態系が形成されており、固有種を含む1,000種以上の植物と、アリゲーターおよびクロコダイルの2種のワニを含む700種以上の動物が生息しています。
地域: 北米 / 国名: アメリカ合衆国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1979年 / 登録基準: (viii)(ix)(x)
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エルサレムの旧市街とその城壁群

Old City of Jerusalem and its Walls
エルサレムの旧市街とその城壁群
西アジアの地中海東岸地域(レバント地方)に位置するエルサレムは、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の3つの宗教にとってきわめて重要な意味を持つ聖地です。エルサレムの歴史は非常に古く、約6,000年前には人類が居住していた可能性があります。紀元前14世紀の古代エジプトの文書に登場する「ウルサリム」という記述は、エルサレムに関する初めての確実な言及とされています。ウルサリムは西セム諸語の「シャリムの都市」を意味する語に由来し、それが転訛してエルサレムとなったと考えられています。現代アラビア語では「神聖」を意味する語に定冠詞(Al)が付いたAl Quds(アル・クドゥス)と呼ばれます。これはエルサレム神殿のヘブライ語名である「聖なる家」をアラビア語に翻訳したバイト・アル・マクディスという名称が短縮したものとされています。現在、エルサレムは西エルサレムと東エルサレムに分かれており、世界遺産に登録されている旧市街は東エルサレムに位置しています。旧市街は約1km四方の範囲に広がり、周囲を囲う城壁の全長は約4kmあります。城壁はオスマン帝国のスレイマン1世によって再建されたもので、8つの門のうち7つが現在も使用されています。
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円形都市ハトラ

Hatra
円形都市ハトラ
イラク北部に位置するハトラは、ユーフラテス川とチグリス川にはさまれた半砂漠地帯にある古代の要塞都市で、パルティア王国(紀元前200年頃~紀元後220年)の中で保存状態も良く、宗教的、商業的な中心地として栄えました。ハトラは二重壁による都市防衛網を有する円形のデザインが特徴で、トラヤヌス帝率いるローマ軍を退け、難攻不落の都市として名を上げました。中心部に残る神殿などは、ギリシャやパルティア、ローマ文明の影響を受けながら発展したバビロニア文明を示す証拠となっています。
地域: 西・南アジア / 国名: イラク共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1985年 / 登録基準: (ii)(iii)(iv)(vi)
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オカピ野生動物保護区

Okapi Wildlife Reserve
オカピ野生動物保護区
コンゴ民主共和国北東部には、 コンゴ盆地の北東部、イトゥリの森には、世界三大珍獣のひとつに数えられるオカピの保護区があります。オカピは、20世紀初頭にイギリス人探検家ヘンリー・ジョンストンに発見された動物で、ロバとウマの中間ほどの大きさで、シマウマのような横縞のある脚をもちます。かつてはシマウマの仲間と思われていましたが、実際はキリンの仲間だそうです。アフリカに生息するオカピの約6分の1にあたる、約5,000頭が生息すると言われています。
地域: アフリカ / 国名: コンゴ民主共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1996年 / 登録基準: (x)
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オデーサの歴史地区

The Historic Centre of Odesa
オデーサの歴史地区
「黒海の真珠」とも呼ばれる美しい街並みが広がるウクライナ南部の都市。対岸にはイスタンブルがある黒海沿岸の港湾都市で、古代ギリシャ都市「オデッソス」の名前を女性形にした「オデッサ」と名付けられました(ウクライナ語では「オデーサ」)。オデーサの街は、当時のロシア帝国の女帝エカチェリーナ2世により、凍らない港である不凍港を獲得するため建設・整備された歴史をもちます。不凍港の獲得はロシアの南下政策において、軍事的・経済的な要でした。その後オデーサは1819年に自由港湾都市となって発展を遂げ、様々な文化が交差する国際都市になりました。世界遺産としては19~20世紀にかけての傑出した都市計画が評価されています。
地域: ヨーロッパ / 国名: ウクライナ / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2023年 / 登録基準: (ii)(iv)
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オリーヴとワインの土地-バッティールの丘:南エルサレムの文化的景観

Palestine: Land of Olives and Vines – Cultural Landscape of Southern Jerusalem, Battir
オリーヴとワインの土地-バッティールの丘:南エルサレムの文化的景観
エルサレムの南西7kmに位置するバッティールの丘は、ウィディアンと呼ばれる一連の農地で構成されており、石積みの段々畑が特徴です。豊富な地下水を利用した灌漑システムが施されており、市場向けの野菜が生産されている畑もあれば、乾燥した土地ではオリーヴやブドウなども栽培されています。この土地では、古くから灌漑施設によって各家族に平等に水資源が分配されるシステムが伝統として続いています。本遺産は、傾斜地における人類の居住と農業の発展、土地への適応などを示す景観として貴重な価値を持っています。
地域: 西・南アジア / 国名: パレスチナ国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2014年 / 登録基準: (iv)(v)
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カフジ・ビエガ国立公園

Kahuzi-Biega National Park
カフジ・ビエガ国立公園
コンゴ民主共和国東部のルワンダとの国境地帯キヴ湖の西岸にある国立公園です。カフジ山(3,308m)とビエガ山(2,790m)という2つの死火山を中心としたエリアに広がる原生熱帯林地域で、広さは60万haに及びます。この国立公園は1970年にヒガシローランドゴリラを保護するために設けられたもので、現在は標高2,000m付近に250頭ほどが生息しています。ヒガシローランドゴリラのオスはその背中の色から「シルバーバック」と呼ばれ人気があり、1980年代に多くの観光客が来園しましたが、その人間たちの持ち込んだ感染症により多数のゴリラが死亡するという事態が起こりました。また、近年は内戦等により生息環境が悪化しており、危機遺産に指定されています。
地域: アフリカ / 国名: コンゴ民主共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1980年 / 登録基準: (x)
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ガランバ国立公園

Garamba National Park
ガランバ国立公園
コンゴ民主共和国と南スーダンとの国境付近に位置する『ガランバ国立公園』は、広大なサバンナと森林地帯に河畔林が点在していることで大型哺乳類の生息に適した環境となっています。絶滅の危機にあるマルミミゾウとアフリカゾウの両方が生息し、さらにそのハイブリッドも確認されています。その他に、アフリカスイギュウの亜種が2種、ボンゴやモリイノシシ、チンパンジーを含めた数種の霊長類、ライオンやハイエナ、アンテロープ類と様々な野生生物が生息しています。
地域: アフリカ / 国名: コンゴ民主共和国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 1980年 / 登録基準: (vii)(x)
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カリフォルニア湾の島々と自然保護区群

Islands and Protected Areas of the Gulf of California
カリフォルニア湾の島々と自然保護区群
メキシコ北西部からカリフォルニア湾に位置する保護区群は244の島々やその海域と沿岸から構成されます。保護区の内陸部には広大なソノラ砂漠もあります。特徴はかつて陸続きだった大陸島と火山活動によって生じた海洋島が狭い地域に同時に存在する点です。この特殊な環境によって多くの海洋学的現象も発生し、地球上で発生する海洋現象のほとんどを観察することができるともいわれています。そのため海洋学の研究において重要な地域ともなっています。
地域: 北米 / 国名: メキシコ合衆国 / 分類: 自然遺産 / 登録年: 2005年 / 登録基準: (vii)(ix)(x)
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キーウ:聖ソフィア聖堂と関連修道院群、キーウ・ペチェルーシク大修道院

Kyiv: Saint-Sophia Cathedral and Related Monastic Buildings, Kyiv-Pechersk Lavra
キーウ:聖ソフィア聖堂と関連修道院群、キーウ・ペチェルーシク大修道院
9~13世紀にキリスト教圏の東端で栄えたキエフ大公国(キーウ・ルーシ)が首都キーウに残したキリスト教関連の建築物群です。キエフ大公国は10世紀末にギリシャ正教を国教として公認し、ビザンツ様式の教会や修道院が数多く建てられました。キーウの中心部にある聖ソフィア聖堂はキーウ・ルーシ全盛期の11世紀にヤロスラフ賢公によって建設されたキーウ最古の聖堂です。後にロシア各地の聖堂建築に影響を及ぼしたことから、「ロシア聖堂の母」と呼ばれます。郊外の高台に立つキーウ・ペチェルーシク大修道院はやはり11世紀に建設され、宗教・学問・教育の広い分野で中世ロシア有数の「知の中心」でした。13世紀にモンゴル軍により破壊されましたが、19世紀になって再興されました。世界遺産には、ペレストヴォ地域にある救世主聖堂も併せて登録されています。
地域: ヨーロッパ / 国名: ウクライナ / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1990年 / 登録基準: (i)(ii)(iii)(iv)
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キレーネの考古遺跡

Archaeological Site of Cyrene
キレーネの考古遺跡
キレーネの考古遺跡は、リビア北東部にあるギリシャ式の都市の遺跡です。その起源は、エーゲ海のテラ島(現在のサントリーニ島)の人々によって築かれたとされています。言い伝えでは、人口増加や干ばつに苦しんだテラ島の人々が、デルフィで信託を受け、サントリーニ島から船でリビアへ渡り、新天地に都市を建設したといいます。都市名キレーネは、アポロンに愛された泉の女神に由来すると伝えられています。キレーネは地中海貿易の拠点として栄え、アテネやシラクサに次ぐ規模のアクロポリスも築かれました。前4世紀にはアレクサンドロス大王に服属し、その後エジプトのプトレマイオス朝の支配を経て、ローマ帝国の属州となりました。ローマ支配下ではその後、反乱による破壊、ハドリアヌス帝による再建、地震と津波などを経験し、都市は次第に衰退しました。そして7世紀後半、イスラム勢力によって征服され、歴史の舞台から姿を消しました。
地域: アフリカ / 国名: リビア / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1982年 / 登録基準: (ii)(iii)(vi)
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クラック・デ・シュヴァリエとカラット・サラーフ・アッディーン

Crac des Chevaliers and Qal’at Salah El-Din
クラック・デ・シュヴァリエとカラット・サラーフ・アッディーン
シリアに十字軍時代の様子を表す二つの要塞が残っています。その内の一つクラック・デ・シュヴァリエとは「騎士の城」という意味であり、1142年から1271年にかけて聖ヨハネ騎士団によって建設されました。小高い丘の上に建てられ、当時の建築技術の粋を集めたので、難攻不落の要塞として有名です。また、13世紀後半にはマムルーク朝によってさらに建設が進められ、十字軍時代の要塞の中でも最も保存状態の良い要塞の一つとなっています。そのことから、映画『アラビアのロレンス』で知られるT.E.ロレンスも「世界で最も美しい城」という言葉を残しています。
地域: 西・南アジア / 国名: シリア・アラブ共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2006年 / 登録基準: (ii)(iv)
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コソボの中世建造物群

Medieval Monuments in Kosovo
コソボの中世建造物群
デチャニ修道院はセルビア王ステファン・デチャンスキのために建てられ、彼の霊廟にもなっています。この修道院には、1329年に献堂されたバルカン半島最大の規模を誇る主聖堂があり、同時代の他の様式とは異なるロマネスク様式の外観となっています。他の構成資産でも、特徴的な4つのドーム型教会を有するペーチ総主教区修道院やビザンチン様式とロマネスク様式が融合したリェヴィシャの聖母教会のフレスコ画など、独特の様式を持つビザンチン・ロマネスク教会文化の最高潮を反映しています。
地域: ヨーロッパ / 国名: セルビア共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2004年 / 登録基準: (ii)(iii)(iv)
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古代都市サーマッラー

Samarra Archaeological City
古代都市サーマッラー
イラクの首都バグダードの北西約130km、ティグリス川沿いに位置する『古代都市サーマッラー』は、9世紀にイスラム王朝のアッバース朝の首都として栄えた都市の遺跡です。当時アッバース朝は中央アジアから北アフリカまでを支配し隆盛を誇っていました。サーマッラーは、当時の都市遺跡としては現在唯一原形を残しているもので、都市計画の平面プランや数々の特徴的な建築物、彫刻やモザイクなどが残っています。また、イスラム教シーア派の聖地ともなっています。
地域: 西・南アジア / 国名: イラク共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2007年 / 登録基準: (ii)(iii)(iv)
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古代都市パルミラ

Site of Palmyra
古代都市パルミラ
シリアの首都・ダマスカスの砂漠の中央にあるオアシスの都市パルミラは、かつてナツメヤシが茂る地下水に恵まれた場所でした。「パルミラ」の名は、ギリシャ語でナツメヤシを意味する「パルマ」に由来しています。紀元前1世紀ごろから後3世紀の間、シルク・ロードの拠点として交易で栄え、129年にはローマ帝国のハドリアヌス帝から自由都市の資格を与えられました。パルミラの主神を祀るベル神殿や列柱道路、商人らを楽しませた円形劇場や浴場などが作られました。ギリシャ・ローマの西方文化とパルティア・ペルシアなどの東方文化の交差点に位置するパルミラの芸術と建築は、東西の文化と地元の伝統が融合し、独創的なスタイルを築きました。しかしローマ帝国からの独立に失敗したあと、街は破壊されました。
地域: 西・南アジア / 国名: シリア・アラブ共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1980年 / 登録基準: (i)(ii)(iv)
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コロとその港

Coro and its Port
コロとその港
コロとその港は、1527年にスペイン人によって建設された、ベネズエラ最古の植民都市の一つです。17世紀以降、カリブ海に浮かぶオランダ領アンティル諸島との密貿易で繁栄しました。この町はカリブ海沿岸におけるスペイン初期の植民地開発の中心地であり、当時の都市計画がそのまま保存されています。ボリバル広場に面した16世紀建造の教会など、約600もの歴史的建造物が残されており、ヨーロッパ列強の進出と植民地時代の生活様式を今に伝える貴重な文化的遺産として、その歴史的価値が認められています。
地域: 南米 / 国名: ベネズエラ・ボリバル共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1993年 / 登録基準: (iv)(v)
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サナアの旧市街

Old City of Sana'a
サナアの旧市街
イエメンの首都サナアは中世アラビア都市の様子を現代に伝える城塞都市です。紀元前10世紀頃から乳香交易で繁栄しました。多くの建築物は400~500年前に建造されたものですが、7世紀にムハンマドが建設させたといわれる大モスクのように1000年以上の建造物も数多く残っています。旧市街は6000棟以上の高層住宅が特徴で、鉄筋を一切使わず建設されており、壁面は化粧漆喰で装飾され、サナア特有の風景を引き立てています。
地域: 西・南アジア / 国名: イエメン共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1986年 / 登録基準: (iv)(v)(vi)
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ザビードの歴史地区

Historic Town of Zabid
ザビードの歴史地区
ザビードはイエメン西部、紅海沿いにある古都です。820年、反乱鎮圧のため、アッバース朝の総督だったムハンマド・イブン・ズィヤードがこの地に派遣されてきたことを機に発展しました。13~15世紀の最盛期には200以上のマドラサ(高等教育施設)やモスクが林立。イスラム学者により大きく発展していた科学などを学ぼうとする学生を世界中から受け入れました。今もザビードにはイエメン最多の86のモスクが集中しています。多くは簡素なレンガ造りですが、中には精巧な彫刻や漆喰の装飾が施されたものもあります。スークに囲まれた大モスクやマドラサなど、かつての名声を偲ばせる建造物が多数原型をとどめており、それがこの都市を卓越した考古学的・歴史的遺産にしているのです。
地域: 西・南アジア / 国名: イエメン共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1993年 / 登録基準: (ii)(iv)(vi)
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サブラータの考古遺跡

Archaeological Site of Sabratha
サブラータの考古遺跡
リビアのトリポリの海岸にあるサブラータは、元々フェニキア人の交易所として設立され、アフリカ内陸部の産物の輸出拠点としての役割を果たしました。紀元前4世紀には、黄金、奴隷、象牙などの中継貿易で栄えましたが、短命だったヌミディアのマシニッサ王国の一部となった後、ローマ化され、西暦2世紀から3世紀にかけて再建されました。この再建期にサブラータは最大の繁栄を享受し、美しい記念建造物が建設されました。この遺跡は、地中海における貿易拠点が、いかにローマ帝国の影響下で大きく変貌を遂げたかを物語っています。
地域: アフリカ / 国名: リビア / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1982年 / 登録基準: (iii)
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ジェンネの旧市街

Old Towns of Djenné
ジェンネの旧市街
サハラ砂漠以南のアフリカで最も古い街の一つであるジェンネ。ここは、アフリカ第三の大河であるニジェール川と、その支流のバニ川に挟まれた内陸のデルタ地帯に広がる街です。この街の起源は、紀元前3世紀頃に漁労民・ボゾ族が築いた集落にあるとされ、「ジェンネ」とは、彼らの言葉で「水の精霊」を意味します。14~16世紀のマリ帝国やソンガイ帝国の時代には、多くのイスラム商人が行き来する交易都市としてトンブクトゥと共に発展しました。取引されたのは、岩塩、金、さらには奴隷など、多岐に渡りました。
地域: アフリカ / 国名: マリ共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1988年 / 登録基準: (iii)(iv)
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ジャームのミナレットと考古遺跡群

Minaret and Archaeological Remains of Jam
ジャームのミナレットと考古遺跡群
ジャームのミナレットは、アフガニスタンのヘラートの東約215km、ハリルド川とその支流ジャーム川の合流地点のほとり、そびえ立つ山々に挟まれた深い渓谷に位置しています。焼成レンガによって築かれた高さ65mの塔であり、基壇は八角形で直径9m、塔身は円筒形で4層構造となっています。ミナレットは幾何学模様のレリーフで全面を覆われており、トルコ石タイルで刻まれたクーフィー体アラビア文字の装飾が施されています。1194年、ゴール朝のスルタン、ギヤス・ウッディーン(1153〜1203)によって建立されたこのミナレットは、ゴール朝の夏の首都であった古代都市フィルーズクーの跡地を示すものと考えられています。建造の目的については不明であり、モスクが失われてミナレットのみが残ったという説など、諸説が存在しています。
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シャフリサブズの歴史地区

Historic Centre of Shakhrisyabz
シャフリサブズの歴史地区
ウズベキスタン南東部のシャフリサブズは、古代にはケシュまたはキシュ(心休まる地)と呼ばれた、中央アジアでも最古の歴史をもつ都市のひとつです。紀元前1千年紀には農耕集落が存在していたことが判明しています。シルク・ロードの交易の主役であったソグド人の活動により発展し、その繁栄は玄奘の「大唐西域記」にも記されています。この地域がイスラム化した後はサマルカンドやブハラといった近隣の都市の発展により衰退していきました。
地域: 西・南アジア / 国名: ウズベキスタン共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2000年 / 登録基準: (iii)(iv)
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城壁都市シバーム

Old Walled City of Shibam
城壁都市シバーム
アラビア半島最南部に位置するイエメン中部のシバームは、日干しレンガでつくられた高層住宅群が砂漠にそびえ立つ城壁都市です。多くは6~7階建ての建物がワディ・ハドラマウトの崖の端から垂直に約500棟集中して建っており、その独特の景観から「砂漠のマンハッタン」などと呼ばれています。都市の歴史はイスラム以前の時代に遡りますが、洪水によって街は幾度も被害を受けてきたため、現在見られる住宅の多くは16世紀以降に建てられたものです。現存する最古の建物は904年創建の金曜モスクといわれ、高層建築をベースにした都市計画として最も古く、最良の例のひとつとされています。
地域: 西・南アジア / 国名: イエメン共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1982年 / 登録基準: (iii)(iv)(v)
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シリア北部の古代集落群

Ancient Villages of Northern Syria
シリア北部の古代集落群
シリア北西部のアレッポからイドリブにまたがる「シリア約40の古代集落群」は、1~7世紀に栄え、8~10世紀の間に放棄された集落遺跡です。放棄後は歴史の舞台から姿を消していましたが、19世紀にヨーロッパでその存在が再認識され、その後発掘調査が進められていきました。遺跡の状態は非常に良好であり、住居や浴場、墓碑など当時の人々の生活が垣間見える遺構も発見されました。かつては「忘れ去られた都市」「死の都」などと言われていましたが、実際には都市ではなく農村社会によって形成された古代の集落です。約40の集落遺跡は広範囲に点在し、現在8つの考古学公園に区分けされています。
地域: 西・南アジア / 国名: シリア・アラブ共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2011年 / 登録基準: (iii)(iv)(v)
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