World Heritage Sites

世界遺産一覧

("近現代建築"関連)

アントニ・ガウディの作品群

Works of Antoni Gaudí
アントニ・ガウディの作品群
『アントニ・ガウディの作品群』は、スペイン東部・カタルーニャ地方の中心都市バルセロナとその周辺に点在する、建築家アントニ・ガウディ(本名:アントニ・ガウディ・イ・コルネ)が手掛けた7つの建築物によって構成されています。ガウディは、1852年に銅版器具職人の息子として生まれ、バルセロナの建築学校に進学しました。26歳の時、パリ万博に作品を出展したことがきっかけで、最大の支援者となる実業家エウゼビ・グエルと出会います。グエルはガウディのパトロン的な存在として、自邸や別邸の設計を委ねたほか、数々の傑作の建設に貢献しました。1883年、ガウディはサグラダ・ファミリア贖罪聖堂の建築主任となり設計に奔走します。しかし、1926年に建築途中の聖堂を残し、不慮の事故でこの世を去ってしまいました。
地域: ヨーロッパ / 国名: スペイン / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1984年 / 登録基準: (i)(ii)(iv)
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ヴァールベリのグリメトン無線局

Grimeton Radio Station, Varberg
ヴァールベリのグリメトン無線局
スウェーデン南部、ヴァールベリ市の東7kmにあるグリメトン無線局は、1922〜1924年にかけて建設された、大西洋を越える無線通信時代の初期を象徴する遺産です。海沿いに広がる約110万㎡の広大な敷地には、当時スウェーデン国内最高の高さを誇った127mのアンテナ鉄塔6基や、アンテナ付きの短波送信機、初代アレクサンダーソン製の送信機を持つ建物、職員のための住宅街などが含まれています。主要な建物は建築家のカール・オーケルブラッドによって新古典主義様式で設計され、当時スウェーデンで最も高い建造物となったアンテナ鉄塔は、構造エンジニアのヘンリック・クルーガーによって設計されました。大西洋を横断する無線通信初期の施設としては非常に保存状態が良いことが特徴です。
地域: ヨーロッパ / 国名: スウェーデン王国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2004年 / 登録基準: (ii)(iv)
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エッセンのツォルフェライン炭鉱業遺産群

Zollverein Coal Mine Industrial Complex in Essen
エッセンのツォルフェライン炭鉱業遺産群
19世紀から20世紀にかけてヨーロッパの重要な基幹産業の代表例とされる歴史的な炭鉱施設です。坑道やコークス工場、鉄道、鉱滓堆積場、鉱員の住居、消費・福祉施設など、当時の炭鉱業の全設備が含まれ、特にモダン・ムーブメントを象徴する建築の高い品質が特徴です。ツォルフェラインは、ドイツの政治・経済が大きく変動した時期の終盤に創設され、その変化は表現主義からキュビズム、機能主義への移行に反映されています。また、二度の世界大戦の間に訪れた短い経済的繁栄、いわゆる「狂騒の20年代」を象徴する存在でもあります。さらに、この炭鉱は産業史においても重要な意味を持ち、世界的な経済の相互依存とグローバリゼーションの時代が始まったことを示す歴史的な記念碑のひとつと言えます。
地域: ヨーロッパ / 国名: ドイツ連邦共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2001年 / 登録基準: (ii)(iii)
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王立展示館とカールトン庭園

Royal Exhibition Building and Carlton Gardens
王立展示館とカールトン庭園
1880年、1888年とメルボルン万国博覧会の展示会場となった場所で、初期の万国博覧会の展示場の典型といわれています。現代の万国博覧会の展示会場は「パビリオン」と呼ばれる仮設の建物が多いですが、ここは万博終了後もしっかり残され保存されています。初期の万国博覧会関連の施設は、現在はほとんど残っていないため、ここは数少ない貴重な保存例です。建物は多様な建材と多様な建築様式を融合して建てられ、平面は十字型で中央にドームが乗った形です(このドームはフィレンツェのドゥオーモを模したといわれます)。カールトン庭園は並木道を設けて噴水や湖を配した美しい庭園です。
地域: オセアニア / 国名: オーストラリア連邦 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2004年 / 登録基準: (ii)
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技術者エラディオ・ディエステの作品:アトランティーダの教会

The work of engineer Eladio Dieste: Church of Atlántida
技術者エラディオ・ディエステの作品:アトランティーダの教会
ウルグアイの技術者エラディオ・ディエステが築いた「アトランティーダの教会」は、首都モンテビデオから海岸沿いに東へ約45㎞の位置にあるエスタシオン・アトランティーダの村にあります。この地は20世紀初頭にリゾート地の建設作業に携わる労働者の居住地となり、住民は主にカトリック教徒でした。1942年に最初の礼拝堂が建てられ、1957年までにさらに規模の大きな教会の建設が計画されました。この教会の設計・建設を担当したのが、地元ウルグアイ出身の技術者エラディオ・ディエステです。彼は中世のイタリア宗教建築から着想を得て、レンガ造りのモダニズム様式の教会複合施設を1960年に完成させました。
地域: 南米 / 国名: ウルグアイ東方共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2021年 / 登録基準: (iv)
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鼓浪嶼(コロンス島):歴史的共同租界

Kulangsu, a Historic International Settlement
鼓浪嶼(コロンス島):歴史的共同租界
厦門に面した小さな島、鼓浪嶼(コロンス島)に残る931の歴史的建造物からなっています。1842年に結ばれた南京条約によって、翌1843年に厦門が開港し、1903年に鼓浪嶼に共同租界が設立されると、中国における海外貿易の重要な窓口となりました。様々な国の外国人がここに住み着いたことから、世界の様々な様式の建築が建てられ、文化的な混交が生まれました。アール・デコやモダニズムなどの西洋の建築様式と、厦門周辺地域の文化が融合して生まれた「アモイ・デコ様式」という鼓浪嶼独自の建築様式は、その一例になっています。共同租界とは、清朝や中華民国内に築かれた外国人居留地で鼓浪嶼では各国が共同で外国人居留地を管理しました。
地域: 東・東南アジア / 国名: 中華人民共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2017年 / 登録基準: (ii)(iv)
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シエンフエゴスの歴史地区

Urban Historic Centre of Cienfuegos
シエンフエゴスの歴史地区
キューバ島中南部のカリブ海沿岸に位置するシエンフエゴスは、スペインの植民地として1819年に建設されましたが、当初はボルドーやルイジアナなどのフランス植民地出身の者たちがここに定住しました。この地は元々、サトウキビやタバコなどを生産できる肥沃な農業地帯であったため、それらを生産し、街ではサトウキビやタバコなどの貿易も行なわれました。また19世紀に砂糖ブームが到来し、その影響もあり1860年代までに、シエンフエゴスはキューバで3番目に経済的に重要な都市となりました。
地域: 中米・カリブ海 / 国名: キューバ共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2005年 / 登録基準: (ii)(iv)
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シドニーのオペラハウス

Sydney Opera House
シドニーのオペラハウス
オーストラリアのシドニー湾に突き出た半島の先端ベネロング・ポイントに、1973年に建設されたコンサート・ホールとオペラ劇場他の複合施設です。国際的な設計コンペティションが行われ、選ばれたのはデンマーク人の建築家ヨーン・ウッツォンの設計案でした。白い貝殻を重ねたような彼の斬新なデザインは当時は奇異の目で見られたこともありましたが、いまでは「20世紀建築の傑作」と称されています。現代技術を駆使して建設されたこのオペラハウスは、創造性と革新性を兼ね備えた20世紀の偉大な建築作品であると言えます。
地域: オセアニア / 国名: オーストラリア連邦 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2007年 / 登録基準: (i)
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自由の女神像

Statue of Liberty
自由の女神像
マンハッタン島南西のアッパー・ニューヨーク湾に浮かぶリバティ島に立つ「自由の女神像」は、1886年にアメリカ合衆国の独立100周年を記念してフランスから贈られたものです。建設を提案したのは、法学者で政治家でもあったエドゥアール・ドゥ・ラブライエであり、制作を担ったのは彫刻家フレデリック・バルトルディと技術者ギュスターヴ・エッフェルです。この女神像は「世界を照らす自由」と名づけられ、アメリカ人建築家リチャード・モリス・ハントによる設計の台座上に立っています。台座を含めた高さは93メートル、総重量は225トンに及びます。右手には希望の象徴である長さ9メートルのたいまつを高く掲げ、左手には「1776年7月4日」と記された独立宣言書を抱えています。女神は力強く左足を踏み出しており、その足元では奴隷制と専制政治を象徴する鎖を踏みつけています。アメリカの象徴ともいえるその姿は、入国の玄関口であったリバティ島の隣、エリス島を目指して海を渡ってきた何百万人もの移住者たちに勇気を与えてきました。
地域: 北米 / 国名: アメリカ合衆国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1984年 / 登録基準: (i)(vi)
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ストックレ邸

Stoclet House
ストックレ邸
ブリュッセルの高級住宅地に立つストックレ邸は、ウィーン分離派(ゼツェッション)の中心メンバーのひとり、オーストリアの建築家ヨーゼフ・ホフマンによって1905年から1911年にかけて設計・建設されました。ウィーン分離派の理念に基づき、建築、内装、家具、装飾品、庭園に至るまで一貫した美学が追求されており、ホフマンの代表作として評価されています。
地域: ヨーロッパ / 国名: ベルギー王国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2009年 / 登録基準: (i)(ii)
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ゼメリング鉄道

Semmering Railway
ゼメリング鉄道
ゼメリング鉄道はアルプスを越えた最初の鉄道として世界遺産に登録されました。また、鉄道として初めて世界遺産登録された物件でもあります。ゼメリング鉄道は1848年に着工され、1854年に完成しました。それ以前はアルプスを越えるためには馬や徒歩での移動が主であり、鉄道での越境は非常に難しい課題でした。特に標高895mのゼメリング峠を越える鉄道の建設は困難とされていました。オーストリア帝国の鉄道技師カール・リッター・フォン・ゲーガは、新たな測量技術を開発し、二段アーチの高架橋やトンネルなどを建設して、わずか6年で鉄道を開通させました。ダイナマイトもない時代に、人力で岩を崩してこの難所に鉄道を開通したのはまさに奇跡の所業といえます。
地域: ヨーロッパ / 国名: オーストリア共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1998年 / 登録基準: (ii)(iv)
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チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅(旧名ヴィクトリア・ターミナス)

Chhatrapati Shivaji Terminus (formerly Victoria Terminus)
チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅(旧名ヴィクトリア・ターミナス)
チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅は、インドのムンバイにある鉄道の駅です。1661年に英国の支配下に置かれたムンバイ(当時はボンベイ)は、造船業と綿花貿易の拠点として発展し、駅舎の建設が計画されました。英国の建築家フレデリック・ウィリアム・スティーブンスによって設計され、1878年に工事が始まりました。英国のヴィクトリア女王の即位50周年にあたる1887年に完成し、当初は「ヴィクトリア・ターミナス駅」と命名されました。
地域: 西・南アジア / 国名: インド / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2004年 / 登録基準: (ii)(iv)
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ニース:リヴィエラの冬のリゾート都市

Nice, Winter Resort Town of the Riviera
ニース:リヴィエラの冬のリゾート都市
地中海沿岸、アルプス山脈の麓に位置するニースは、その温暖な気候と、海と山に挟まれた美しい自然環境を活かし、18世紀半ば頃から冬のリゾート地として発展してきました。とりわけイギリスから訪れた貴族階級の家族に人気を集め、冬の避寒地として定着していきました。その後の約1世紀にわたり、滞在者の増加と社会的・文化的な多様性が、旧市街周辺での新たな都市区画の段階的な開発を促進しました。こうした冬の訪問者による影響に加え、気候や風景を最大限に活かそうとする意識が都市計画や建築様式に反映され、ニースは国際的な冬のリゾート都市としての地位を確立していきます。また、1860年までサルデーニャ王国に属していたこと、さらに欧州各地や世界中からの旅行者の流入により、ニースは特に建築の分野において、多様な文化的影響が交差する場ともなりました。
地域: ヨーロッパ / 国名: フランス共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2021年 / 登録基準: (ii)
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パリのセーヌ河岸

Paris, Banks of the Seine
パリのセーヌ河岸
パリの歴史は、セーヌ川に浮かぶシテ島から始まります。今はパリのシンボルのひとつとなっているノートル・ダム大聖堂が立つ、文字通りパリの中心となる島です。この島に紀元前3世紀頃からケルト系のパリシイ人が集落を作って暮らし始めました。その後、紀元前52年頃にガリア遠征中のカエサルが率いるローマ軍に侵略されるとローマ風の都市が築かれ、河川交通の重要拠点として発展しました。4世紀中頃にパリと呼ばれるようになり、彼らが話す言葉が現在のフランス語へと発展しました。
地域: ヨーロッパ / 国名: フランス共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1991年 / 登録基準: (i)(ii)(iv)
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バルセロナのカタルーニャ音楽堂とサン・パウ病院

Palau de la Música Catalana and Hospital de Sant Pau, Barcelona
バルセロナのカタルーニャ音楽堂とサン・パウ病院
『バルセロナのカタルーニャ音楽堂とサン・パウ病院』は、アントニ・ガウディと同じ時代に活躍したモデルニスモ建築の巨匠、ルイス・ドメネク・イ・モンタネルによって設計された建造物群です。なかでもカタルーニャ音楽堂は、ドメネクの最高傑作との呼び声が高く、随所でユニークな設計を見ることができます。1905〜1908年にかけて建設された初期の鉄骨造りの建築で、鉄骨の骨組みの大部分をガラス張りのカーテンウォールで閉じた構造となっています。鋼鉄の骨組みを使用することで、内部の間取りを自由にできる工夫が施されていて、コンサートホールには大きなオープンスペースが連続して設けられています。ホール中央の天窓には太陽が描かれています。この天窓には、陽の光でホール内を明るく照らすなど、自然光を最大限に活用するドメネクの工夫が凝らされています。また、当時の澄明な芸術家たちが装飾を手掛けていることも特徴で、外壁には美しい虹色のモザイク・タイルで覆われています。
地域: ヨーロッパ / 国名: スペイン / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1997年 / 登録基準: (i)(ii)(iv)
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フォース鉄道橋

The Forth Bridge
フォース鉄道橋
スコットランド東部を流れるフォース川には、19世紀後半当時、新素材だった軟鋼を大量に使用し、また先端土木工学の設計原理と工法によって鉄道橋が建設されました。大きな3つのひし形の構造部分は、トラス構造と呼ばれる三角形を組み合わせた形をして強度を誇っています。また、このひし形をカンチレバーと呼び、世界で最初に複数のカンチレバーを採用したトラス橋として評価され、世界遺産に登録されました。なおこの鉄橋の工事監督には、日本の土木技術史の父とも呼ばれる渡邊嘉一氏が関わっており、20ポンド札にも登場します。1890年の開通以来、現在も鉄道が通る鉄橋として使用され続けています。
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ブラジリア

Brasilia
ブラジリア
ブラジリアは、ブラジル独立の象徴として、人工的、計画的に機能美を追求した首都です。ジュセリーノ・クビチェック・デ・オリヴェイラ大統領の「新都ブラジリア計画」で1956年に建設が始まり、約4年で完成しました。都市計画はルシオ・コスタが担当し、都市の形状は十字架形の平面からなり、「飛行機」、「弓と矢」などの形に例えられます。
地域: 南米 / 国名: ブラジル連邦共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1987年 / 登録基準: (i)(iv)
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フランク・ロイド・ライトの20世紀の建築

The 20th-Century Architecture of Frank Lloyd Wright
フランク・ロイド・ライトの20世紀の建築
アメリカの建築家フランク・ロイド・ライトが20世紀前半に設計したアメリカ国内の8つの建築物が、世界遺産に登録されています。これら8つの建築物は、1906〜1909年に建造されたユニティーテンプルから、1956〜1959年に建造されたソロモン・R・グッゲンハイム美術館まで、ライトの70年にわたるキャリアの中の約50年間の代表作です。これらの建築物は、彼が提唱した「有機的建築」の概念を明確に示しています。「有機的建築」とは、「オープン・プラン(流動的な設計)」や「建築空間の内外の曖昧な境界」、「鉄やコンクリートなどの素材の斬新な組み合わせ」といった特徴を持つ建築スタイルです。彼が確立した、水平ラインを強調するプレイリースタイル(草原様式)は、その好例と言えます。
地域: 北米 / 国名: アメリカ合衆国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2019年 / 登録基準: (ii)
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ムンバイにあるヴィクトリア朝ゴシックとアール・デコの建造物群

Victorian Gothic and Art Deco Ensembles of Mumbai
ムンバイにあるヴィクトリア朝ゴシックとアール・デコの建造物群
19世紀の後半、港湾都市として発展したムンバイは大規模な都市計画プロジェクトを実行し、その一環として様々な様式で公共建築を建てました。当初は「ヴィクトリア朝ネオ・ゴシック様式」でしたが、20世紀初頭には「アール・デコ様式」が入ってきました。市中心部の「オーヴァル・メイデン」と呼ばれる楕円形のエリアには、その東側には裁判所や大学等がネオ・ゴシック様式で建てられ、一方西側にはアール・デコ様式の住宅や映画館が並んでいます。
地域: 西・南アジア / 国名: インド / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2018年 / 登録基準: (ii)(iv)
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モダニズム都市カウナス:楽観主義建築(1919-1939)

Modernist Kaunas: Architecture of Optimism, 1919-1939
モダニズム都市カウナス:楽観主義建築(1919-1939)
カウナスは第一次世界大戦と第二次世界大戦の間、リトアニアの暫定首都となりました。遺産名にも入っている1919年から1939年までの期間に急速な都市化と近代化が進み、近代都市として発展しました。多くの建築家によってこの時期に建てられた建造物は、6,000棟ほどが現存しています。カウナスはまた、第二次世界大戦中に日本の外交官・杉原千畝が赴任し、多くのユダヤ人に「命のビザ」を発給した都市としても知られています。
地域: ヨーロッパ / 国名: リトアニア共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2023年 / 登録基準: (iv)
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ラ・ショー・ド・フォン/ル・ロクル、時計製造都市の都市計画

La Chaux-de-Fonds / Le Locle, watchmaking town planning
ラ・ショー・ド・フォン/ル・ロクル、時計製造都市の都市計画
「ラ・ショー・ド・フォン」と「ル・ロクル」はスイスのジュラ山脈の麓で隣り合う2つの街です。農業には向かないこの地では、時計製造に特化した独自の都市開発が行われてきました。そのきっかけは、フランスで時計製造に従事していたユグノー(プロテスタント)が宗教的迫害を恐れてこの一帯に移住して来たこととされています。さらに転機となったのが、18世紀末の大火災です。甚大な被害を負った街は「時計産業」というこの地で続く1つの産業に特化して再建されまた。
地域: ヨーロッパ / 国名: スイス連邦 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2009年 / 登録基準: (iv)
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ラバト:近代の首都と歴史都市の側面を併せもつ都市

Rabat, modern capital and historic city: a shared heritage
ラバト:近代の首都と歴史都市の側面を併せもつ都市
ラバトはモロッコ北西部、ブール川の河口の大西洋岸に位置するモロッコの首都です。20世紀前半のフランス保護領時代に計画的に改造され、アフリカ北西部のマグレブ地方特有の旧市街のデザインが尊重され、その南側に新市街が組み込まれました。新市街は20世紀のヨーロッパ的都市理念がみられる一方、旧市街には12~17世紀のイスラム王朝時代の建物も残り、過去と現在の建物群が見事に調和した都市が形成されています。
地域: アフリカ / 国名: モロッコ王国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2012年 / 登録基準: (ii)(iv)
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リュブリャナにあるヨジェ・プレチニクの作品群:人間中心の都市デザイン

The works of Jože Plečnik in Ljubljana – Human Centred Urban Design
リュブリャナにあるヨジェ・プレチニクの作品群:人間中心の都市デザイン
大戦間期は、オーストリア・ハンガリー帝国の崩壊を受けて、中欧や東欧において独立国家や都市の建設プロジェクトが惹き起こされた時代です。各地で起こったモダニズム(近代建築)運動による都市建設とは異なり、建築家ヨジェ・プレチニクは、都市に暮らす「人間」を中心としたアプローチを行っています。緑の遊歩道や水路沿いの遊歩道を都市の軸として捉え、それを中心として旧来の教会や庭園といった施設なども都市のネットワークの構成要素として構築しています。他の都市計画における「機能」のみを優先した都市計画ではなく、様々な用途を結びつけることで、都市全体に新たなアイデンティティをもたらしました。
地域: ヨーロッパ / 国名: スロベニア共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2021年 / 登録基準: (iv)
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リヨンの歴史地区

Historic Site of Lyon
リヨンの歴史地区
フランス南東部、ローヌ・アルプ地域圏に位置する都市、リヨン。ローヌ川とソーヌ川が交わり、西にフルヴィエールの丘、東にクロワ=ルースの丘を望む地に広がっています。 紀元前1世紀、ローマ時代にガリア三州の首都として築かれて以来、リヨンはヨーロッパの政治や商業、文化において重要な役割を担ってきました。16世紀にはフランス初の証券取引所が開設され、商業都市として発展。同じ頃、フランソワ1世の後押しでイタリアから絹織物産業が導入され、リヨンは世界的な絹の街として名を馳せました。さらに、イタリアとの往来が盛んな位置にあることから、芸術文化も早くから流入し、フランス・ルネサンスの先駆けともなりました。
地域: ヨーロッパ / 国名: フランス共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1998年 / 登録基準: (ii)(iv)
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ルイス・バラガン邸と仕事場

Luis Barragán House and Studio
ルイス・バラガン邸と仕事場
ルイス・バラガン邸と仕事場はメキシコシティ郊外に1947~1948年に建築家ルイス・バラガン自身によって設計された彼の邸宅兼仕事場です。バラガンの作品は近代の建築運動の潮流をその土地特有の要素と適合させて作り上げられています。特に現代の庭園、広場などの景観デザインに大きな影響を与えました。バラガンは「家は決して完成することはなく、常に進化し続ける有機体である」と信じており、その言葉通り、邸宅は多くの改修が行われました。
地域: 北米 / 国名: メキシコ合衆国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2004年 / 登録基準: (i)(ii)
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ル・コルビュジエの建築作品:近代建築運動への顕著な貢献

The Architectural Work of Le Corbusier, an Outstanding Contribution to the Modern Movement
ル・コルビュジエの建築作品:近代建築運動への顕著な貢献
フランスで活躍した近代建築家ル・コルビュジエの建築作品のうち、日本を含む3大陸7ヵ国に点在する17の資産が、2016年に世界で初めて「トランス・コンチネンタル・サイト」として世界遺産に登録されました。これら建築作品は、建築史上初めて、ある近代建築の概念が地球規模で広がり、実際に実践されたことを証明するものです。ル・コルビュジエは20世紀を代表する建築家の1人で、「住宅は住むための機械である」という言葉に象徴されるように、機能主義の建築家として近代建築運動を推進しました。彼は、建築の際の基準となる「モデュロール」や「近代建築の五原則」、「ドミノ・システム」などの重要な概念を次々と打ち出し、過去の伝統的な建築家たちと決別を図ったのです。
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