World Heritage Sites

世界遺産一覧

(登録基準(ii)(iv))

フィリピンのコルディリェーラの棚田群

Rice Terraces of the Philippine Cordilleras
フィリピンのコルディリェーラの棚田群
フィリピンの少数民族イフガオ族が2,000年前に作り上げた棚田群は、標高1,000~2,000mの急勾配の斜面に位置しており、石や土でできた壁で形作られた丘や山の自然なかたちを活かした形状と複雑な灌漑システムによって形成されています。考古学的な調査によってもこの高度な技術がこの地域で2,000年もの間、ほとんど変わらずに使用されてきたことが明らかになっており、棚田文化という伝統の存続とその優れた耐久性の証拠となっています。
地域: 東・東南アジア / 国名: フィリピン共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1995年 / 登録基準: (iii)(iv)(v)
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フィリピンのバロック様式の教会群

Baroque Churches of the Philippines
フィリピンのバロック様式の教会群
スペイン統治時代の16~18世紀にかけて建築されたバロック様式の教会群で、マニラのサン・アグスティン教会、パオアイ(ルソン島北部)のサン・アグスティン教会、サンタ・マリア(ルソン島北部)のアスンシオン教会、パナイ島ミアガオのビリャヌエバ教会の4つが登録されています。これら4つの教会は、バロック様式をフィリピンの気候風土に合わせて再解釈した優れた例であり、その後のフィリピンにおける教会建築に大きな影響を与えました。
地域: 東・東南アジア / 国名: フィリピン共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1993年 / 登録基準: (ii)(iv)
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フィレンツェの歴史地区

Historic Centre of Florence
フィレンツェの歴史地区
紀元前7世紀頃から、アルノ川周辺の浅瀬にエトルリア人が暮らし始めたと考えられるフィレンツェは、12世紀に自由都市になると手工業が発展し、アルノ川や街道をつかった交易で栄えました。中世に毛織物業や金融業を通して商工業者や銀行家が力をもつと、彼らは教会や封建領主による古い社会を打ち破る強い熱気と自由な気風で、人文主義(人間主義)を中心とした芸術や思想を生み出していきました。これがルネサンスです。13世紀以降にサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂やサンタ・クローチェ教会、現在のウフィッツィ美術館、ピッティ宮殿などが築かれ、15~17世紀に都市を支配したメディチ家の下でルネサンス都市としての地位を確立していきました。世界遺産には、14世紀にアルノルフォ・ディ・カンビオが設計したとされる市壁内の歴史地区が登録されています。
地域: ヨーロッパ / 国名: イタリア共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1982年 / 登録基準: (i)(ii)(iii)(iv)(vi)
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フヴァル島のスターリ・グラード平地

Stari Grad Plain
フヴァル島のスターリ・グラード平地
クロアチア南部、アドリア海に浮かぶフヴァル島には、紀元前4世紀の景観を今に伝える街「スターリ・グラード」があります。その始まりは、パロス島のギリシャ人が農業目的で入植したことに遡ります。入植者たちはこの肥沃な土地を石壁で幾何学的に区分けしてチョーラと呼ばれる農地を形成し、そこでブドウやオリーヴを栽培しました。こうしたシステムによる農業は、およそ2,400年の時を経た今も続けられており、よそにはない独特の景観となっています。貯蔵庫として使われてきた石造りの建物などは、地中海世界における農業史とその進化を知る上でも興味深いものです。本遺産は古代から続く伝統的な定住地の一例ですが、今日では、過疎化や慣習的な農法の放棄などによって、集落の維持が困難になってきているようです。
地域: ヨーロッパ / 国名: クロアチア共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2008年 / 登録基準: (ii)(iii)(v)
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フェズの旧市街

Medina of Fez
フェズの旧市街
モロッコ北部、セブ川中流の内陸都市フェズは、8世紀末イドリース朝のイドリース2世によって建設されたモロッコ最古のイスラム都市です。13世紀のマリーン朝時代に発展し、西方イスラム宗教や学術の中心となり、現在でも中世イスラム都市の姿が残っています。都市空間の本来の機能と特性の大部分が完全な状態で保存されている点にフェズの遺産としての価値があります。建築や考古学、都市景観だけでなく、存続する暮らしぶりや技術、文化が維持され今日にも伝えられています。
地域: アフリカ / 国名: モロッコ王国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1981年 / 登録基準: (ii)(v)
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フェニキア都市ビブロス

Byblos
フェニキア都市ビブロス
レバノンの地中海沿岸に位置するビブロスは、人々の生活が継続して営まれてきた世界最古の都市の一つです。最も古い住居跡は約7,000年前のもので、泥土でつくられた簡素な小屋が集まった漁村でした。紀元前3,000年頃、地中海交易を担うフェニキア人によって港町として発展し、王墓やオベリスク神殿などが建造されました。神殿からは、経済的・文化的に強く結ばれていたエジプトのファラオからの貢ぎ物である、太陽を表す円盤やスフィンクスなどの遺物が出土しています。商業都市として栄えたビブロスはその後、アッシリアやギリシャ、ローマなど相次いで支配者が入れ替わり、636年にイスラム勢力の支配下に入りました。市内には、フェニキア時代やローマ時代、イスラム時代の建造物だけでなく、12世紀に十字軍が築いた要塞や城郭の遺構、そしてキリスト教の聖堂など異なる時代の遺構を見ることができます。
地域: 西・南アジア / 国名: レバノン共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1984年 / 登録基準: (iii)(iv)(vi)
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フエの歴史的建造物群

Complex of Hué Monuments
フエの歴史的建造物群
フエには19世紀から20世紀に栄えたベトナム最後の王朝、グエン朝ゆかりの建造物が多く残っています。フエの中心部よりやや南寄りに位置する王宮は、北京の紫禁城(故宮)をモデルとしてつくられたといわれています。王宮内の建物はベトナム戦争時の1968年にほとんど破壊されましたが、皇帝が政務を執った太和殿や、王宮の正門は補修を加えられ、豪華な王宮建築の姿を今に伝えています。フエの城壁外には中国式の中庭を持つミンマン帝陵、フランス統治時代に築かれたカイディン帝陵など多様な皇帝の陵墓が点在します。フエの都市計画も、中国風を基本にベトナム伝統建築やフランスのヴォーバン築城方法の影響も受けています。
地域: 東・東南アジア / 国名: ベトナム社会主義共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1993年 / 登録基準: (iv)
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プエブラの歴史地区

Historic Centre of Puebla
プエブラの歴史地区
プエブラはメキシコシティから東へ約100kmに位置するメキシコ第4の都市です。キリスト教の宣教師により建設が開始され、布教活動によって一気に教会建築が急増し、この町は瞬く間に一大都市へと成長しました。メキシコシティとの便がよいこともあり、ベラクレス港とメキシコシティを結ぶ商業、文化交易の中継地点としての役割も担っていました。ロザリオ聖母礼拝堂やアメリカ大陸初の図書館であるパラフォックス図書館はプエブラを代表する建築の一部です。プエブラの建築の多くはアズレージョというスペイン人が持ち込んだタイルで装飾されています。
地域: 北米 / 国名: メキシコ合衆国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1987年 / 登録基準: (ii)(iv)
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フェラポントフ修道院関連遺産群

Ensemble of the Ferapontov Monastery
フェラポントフ修道院関連遺産群
ロシア北西部のヴォログダ地方に位置するフェラポントフ修道院は、15世紀から17世紀という、統一ロシア国家とその文化の発展において極めて重要な時期のロシア正教修道院関連遺産群として、極めて良好に保存され、完全な形で残っています。この修道院の建築は、その独創性と純粋さにおいて傑出しており、ロストフ建築様式の顕著な例です。現存する六つの建物は、すべて特徴的な要素と内装装飾を保っています。これは、修道院がロシアの文化的・精神的発展において極めて重要な時期を示しています。
地域: ヨーロッパ / 国名: ロシア連邦 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2000年 / 登録基準: (i)(iv)
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フェルクリンゲンの製鉄所

Völklingen Ironworks
フェルクリンゲンの製鉄所
フェルクリンゲン製鉄所は、フランス国境に近いドイツ西部に位置し、6ヘクタールに及ぶ敷地を持つ、西ヨーロッパにおける銑鉄生産の独特な記念碑です。これほど完全な形で銑鉄生産の全工程を示し、かつ高い真正性と完全性を備え、さらに革新的な工学技術の数々を示す歴史的高炉施設は、他に例がありません。フェルクリンゲンは、19世紀の産業史全般、そして特にヨーロッパの中心に位置するザール地方からロレーヌ地方,そしてルクセンブルクまでの国境を越えた産業地域の歴史を象徴した製鉄所となっています。また、この製鉄所は、19世紀から20世紀初頭にかけての第一次・第二次産業革命における人類の技術的成果の象徴でもあります。当時の宰相ビスマルクが推進した富国強兵政策の後押しもあり、最盛期には1日に約1,000トンの銑鉄を生産しました。
地域: ヨーロッパ / 国名: ドイツ連邦共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1994年 / 登録基準: (ii)(iv)
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フォース鉄道橋

The Forth Bridge
フォース鉄道橋
スコットランド東部を流れるフォース川には、19世紀後半当時、新素材だった軟鋼を大量に使用し、また先端土木工学の設計原理と工法によって鉄道橋が建設されました。大きな3つのひし形の構造部分は、トラス構造と呼ばれる三角形を組み合わせた形をして強度を誇っています。また、このひし形をカンチレバーと呼び、世界で最初に複数のカンチレバーを採用したトラス橋として評価され、世界遺産に登録されました。なおこの鉄橋の工事監督には、日本の土木技術史の父とも呼ばれる渡邊嘉一氏が関わっており、20ポンド札にも登場します。1890年の開通以来、現在も鉄道が通る鉄橋として使用され続けています。
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フォンテーヌブロー宮殿と庭園

Palace and Park of Fontainebleau
フォンテーヌブロー宮殿と庭園
フォンテーヌブロー宮殿は、12世紀からフランス国王たちによって使用されていた狩猟用の館で、16世紀にイタリア遠征中にルネサンス美術に魅了されたフランソワ1世によって改築されました。ミケランジェロなどのイタリアの建築家、画家、彫刻家たちとの交流を通じて、フランスの芸術家たちもそれまでの技術や表現を見直すほど大きな影響を受けました。フォンテーヌブローの庭園も数世紀にわたる重要な変化を遂げました。ナポレオンが近衛兵に別れを告げた「別れの中庭」などが残っています。また、1685年のナントの王令の廃止や1814年のナポレオン1世の退位といった歴史的に重要な出来事とも関連しています。
地域: ヨーロッパ / 国名: フランス共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1981年 / 登録基準: (ii)(vi)
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フォントネーのシトー会修道院

Cistercian Abbey of Fontenay
フォントネーのシトー会修道院
フォントネーのシトー会修道院は、フランス中部のブルゴーニュ地方の豊かな森の中に静かにたたずんでいます。修道院は1118年にクレルヴォーの聖ベルナールによって創建されました。自然の中に多くの泉(フォンテーヌ)があったことから、フォントネーと名づけられました。聖ベルナールが属していたシトー会は、キリスト教の聖ベネディクトゥスの戒律を厳格に守り、祈りや瞑想を重んじて彫刻や絵画などで教えを示すことを禁じる禁欲的な修道会です。そのため、聖ベルナールが築いたフォントネーの修道院にも彫刻や聖人などのステンドグラス、装飾などはなく、彼らの質素で倹約な修道生活をうかがい知ることができます。
地域: ヨーロッパ / 国名: フランス共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1981年 / 登録基準: (iv)
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ブコビナとダルマチアの府主教の邸宅

Residence of Bukovinian and Dalmatian Metropolitans
ブコビナとダルマチアの府主教の邸宅
ブコビナとダルマチアの府主教の邸宅は、チェコの建築家ヨセフ・フラヴカによって1864年から1882年にかけて建設されました。この施設は、19世紀の歴史主義建築の傑出した例であり、さまざまな時代の建築様式の見事な融合を体現しています。邸宅、神学校、修道院から成るこの複合施設は、ビザンチン時代以降の建築的・文化的影響を表現しています。特に、神学校棟の十字形平面と5つのドームをもつ教会が特徴的であり、庭園と公園に囲まれた景観とともに、デザインと都市計画の面で卓越した価値を持つ建築群です。
地域: ヨーロッパ / 国名: ウクライナ / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2011年 / 登録基準: (ii)(iii)(iv)
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プスコフ建築派の教会群

Churches of the Pskov School of Architecture
プスコフ建築派の教会群
プスコフ建築派の教会群は、ロシア北西部ヴェリカヤ川沿いの歴史都市プスコフに位置しています。この建築様式は、ビザンツ様式とノヴゴロド様式の伝統に影響を受けて発展し、15世紀から16世紀に最盛期を迎えました。プスコフ建築派は、ロシアを代表する建築様式の一つとなり、5世紀にわたりロシア建築の発展に影響を与えました。またプスコフの建築家は、モスクワやカザンなどのロシア全土で活動しましたが、この地にある10の教会は、プスコフ派の初期の発展、実験の場、そして卓越した建築様式を象徴するものです。
地域: ヨーロッパ / 国名: ロシア連邦 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2019年 / 登録基準: (ii)
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ブダペスト:ドナウ河岸とブダ城地区、アンドラーシ通り

Budapest, including the Banks of the Danube, the Buda Castle Quarter and Andrássy Avenue
ブダペスト:ドナウ河岸とブダ城地区、アンドラーシ通り
ブダペストはドナウ川西岸のブダ地区と東岸のペスト地区で構成されていますが、もともとは、ブダとオーブダ、ペストという3つの街でした。この一帯はかつてのローマの都市アクィンクムの跡地でもありますが、13世紀のモンゴル軍の侵攻によって荒廃したこの地にベーラ4世によってブダ城が築かれました。彼は復興に尽力した王として知られていますが、ハンガリーはその後もオスマン帝国の興隆といった苦難の時代を経てきました。17世紀後半にハプスブルク家によって街が奪還されると荒廃していたブダ城はバロック様式で再建されました。ブダ城は時代とともに増改築が繰り返され、幾多の民族支配に翻弄されてきたハンガリーの歴史を象徴する建造物とも言えます。
地域: ヨーロッパ / 国名: ハンガリー / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1987年 / 登録基準: (ii)(iv)
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福建土楼群

Fujian Tulou
福建土楼群
『福建土楼群』は、中国福建省の約120kmの範囲に点在する、12~20世紀につくられた漢民族客家の伝統的集合住宅です。中庭を囲んだ円形や方形で、外側に設けられた180㎝以上の厚さを持つ土壁は、盗賊の侵入を防ぐ砦としての機能も持ち合わせていました。出入口は基本的に1ヵ所で、下の階には窓がなく、上の階に窓と狭間が設けられています。また消火用の水槽も上の階に設置されていました。1つの土楼には最大800人もの人々が集まって生活し、村のような機能を果たしています。質素な造りの外観に対して、内部は複数の家族が生活しやすいように工夫され、独特な装飾が施されるなど居心地にも配慮されていました。中央には庭があり、その周囲が住宅スペースで、各部屋は同じ大きさで同じ造りで平等に設計された構造になっています。
地域: 東・東南アジア / 国名: 中華人民共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2008年 / 登録基準: (iii)(iv)(v)
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ブッダガヤの大菩提寺

Mahabodhi Temple Complex at Bodh Gaya
ブッダガヤの大菩提寺
今から2,500年ほど前、釈迦(本名:ゴータマ・シッダールタ)はここブッダガヤの地の菩提樹の下で瞑想しているときに悟りを開き「仏陀」となりました。「仏陀」とは「悟りを開いた人」という意味です。ここにはその菩提樹の子孫であるといわれる大きな菩提樹の木があります。紀元前3世紀、古代インドのマウリア朝のアショーカ王は深く仏教に帰依し、この瞑想場所の「金剛宝座(仏座)」を整備し、「欄楯(らんじゅん)」と呼ばれる石造の囲いで周りを囲いました。菩提樹と金剛宝座は、仏教における最高の聖跡とされ、世界中から巡礼者が集まります。
地域: 西・南アジア / 国名: インド / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2002年 / 登録基準: (i)(ii)(iii)(iv)(vi)
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武当山の道教寺院群

Ancient Building Complex in the Wudang Mountains
武当山の道教寺院群
中国・湖北省にある武当山は、道教の聖地として知られ、風光明媚な峡谷や峰に道教の寺院群があります。7世紀の唐の時代に建築が進められ、元の時代の末期に戦火で焼失したものの、明の時代に永楽帝が道教と国との調和を目指した建築キャンペーンを展開し、最盛期を迎えました。中国の元、明、清の王朝の約1,000年にわたる中国の芸術や建築の技術を伝えており、この地における信仰と哲学の発展に大きく貢献しています。また、太極拳や八卦掌で有名な中国武術「武当拳」の発祥の地としても知られています。
地域: 東・東南アジア / 国名: 中華人民共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1994年 / 登録基準: (i)(ii)(vi)
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ブハラの歴史地区

Historic Centre of Bukhara
ブハラの歴史地区
ウズベキスタン南部、サマルカンドの西200km、ザラフシャン川下流域にある歴史あるシルク・ロードのオアシス都市です。ブハラという名はサンスクリット語の「僧院(ビハーラ)」が由来といわれています。紀元前5世紀にはすでにシルク・ロードの要塞都市となり、交易の民ソグド人の都市国家がありました。その後8世紀にイスラム勢力がここを支配し、サーマーン朝やカラハン朝、ホラズム・シャー朝といったイスラム王朝の首都として繁栄しました。今も残るイスマーイール廟はこの時期の建物で中央アジアに現存する最古のイスラム建築です。
地域: 西・南アジア / 国名: ウズベキスタン共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1993年 / 登録基準: (ii)(iv)(vi)
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フラーネカーのエイシンハ・プラネタリウム

Eisinga Planetarium in Franeker
フラーネカーのエイシンハ・プラネタリウム
オランダ北部、フラーネカーの歴史地区の中心部にある質素な家の中に、現在も運営されている世界最古のプラネタリウムがあります。一般市民の羊毛製造業者だったエイセ・エイシンハが考案・制作したもので、家は1774年から1781年にかけて建造され、居間兼寝室の天井と南壁にプラネタリウムが組み込まれました。木製の輪や円盤、鉄のピンなど、シンプルながら堅固な素材でつくられたプラネタリウムは、1781年以来ほぼ継続的に稼働。今日まで一般に公開され、天文学専用の教育センターとして使われています。
地域: ヨーロッパ / 国名: オランダ王国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2023年 / 登録基準: (iv)
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フライ・ベントスの産業景観

Fray Bentos Industrial Landscape
フライ・ベントスの産業景観
フライ・ベントスは、ウルグアイ南西部のウルグアイ川に突き出た地で、1859年設立の食品加工工場を中心に発展した街です。肉の調達から加工・梱包・発送までの全工程が行われ、1865年にロンドンで設立されたリービッヒ肉エキス製造会社の工場や、1924年にリービッヒ社を買収したアングロ食肉加工工場の建物や設備も含まれています。最盛期には50ヵ国以上の国から5,000人以上の移民労働者が集まるなど、国内の主産業のひとつとなっていました。フライ・ベントスで生産・輸出された牛肉エキスやコンビーフは、ヨーロッパで大変人気のある食品となっていたようです。残念ながら1979年に操業停止となりましたが、ここには当時の移民労働者の様子と食肉産業の全体像を今に伝える建造物が残っています。
地域: 南米 / 国名: ウルグアイ東方共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2015年 / 登録基準: (ii)(iv)
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ブラガのボン・ジェズス・ド・モンテ聖域

Sanctuary of Bom Jesus do Monte in Braga
ブラガのボン・ジェズス・ド・モンテ聖域
ポルトガル北部にあるブラガは、祈りの街とも言われます。この街を一望できるエスピーニョ山の斜面に位置する「ボン・ジェズス・ド・モンテ聖域」は、キリスト教徒にとっての聖地エルサレムを想起させる文化的景観です。この世界遺産は、イエスの受難とその意味を表現した聖なる山の景観と、さまざまな建造物から成ります。カトリック教会は、宗教改革への対策を探った16世紀のトリエント公会議で、聖山(サクロ・モンテ)を造営する運動を推進しましたが、この聖域はそれを実現したものです。
地域: ヨーロッパ / 国名: ポルトガル共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2019年 / 登録基準: (iv)
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ブラジリア

Brasilia
ブラジリア
ブラジリアは、ブラジル独立の象徴として、人工的、計画的に機能美を追求した首都です。ジュセリーノ・クビチェック・デ・オリヴェイラ大統領の「新都ブラジリア計画」で1956年に建設が始まり、約4年で完成しました。都市計画はルシオ・コスタが担当し、都市の形状は十字架形の平面からなり、「飛行機」、「弓と矢」などの形に例えられます。
地域: 南米 / 国名: ブラジル連邦共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1987年 / 登録基準: (i)(iv)
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プラド通りとブエン・レティーロ:芸術と科学の景観

Paseo del Prado and Buen Retiro, a landscape of Arts and Sciences
プラド通りとブエン・レティーロ:芸術と科学の景観
マドリードの都市中心部に位置するプラド通りとブエン・レティーロは、スペイン帝国最盛期にユートピア社会を目指した「知識の民主化」という啓蒙思想に結びついた文化的景観です。全長約1kmのプラド通りは、16世紀にヨーロッパの都市で最初に築かれた並木道として知られています。その他にも、アポロの噴水、ネプチューンの噴水、シベレスの噴水などの街のシンボルとなる大型噴水や樹木の設置、道路整備、市街地開拓と市民の憩いの場所として都市環境が整備されてきました。さらに通り沿いにはプラド美術館、王立植物園、王立天文台が設置されるなど、文化・科学・自然がひとつの街に共存しています。このようなプラド通りとブエン・レティーロのまちづくりはスペイン国内やラテンアメリカの多くの都市のモデルとなりました。
地域: ヨーロッパ / 国名: スペイン / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2021年 / 登録基準: (ii)(iv)(vi)
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プラハの歴史地区

Historic Centre of Prague
プラハの歴史地区
チェコ中西部に位置する首都プラハは、人口約130万人を擁するヨーロッパでも有数の大都市です。街のほぼ中央、ヴルタヴァ川(モルダウ川)の両岸に、ヨーロッパ屈指の美しさを誇る歴史地区があります。プラハの起源は、6世紀後半にスラヴ民族がヴルタヴァ川沿いに集落を築いたことにさかのぼります。7世紀には丘の上に砦が建てられ、都市としての形成が始まりました。9世紀後半頃、ヴルタヴァ川左岸にプラハ城の前身の城塞が、10世紀には右岸にヴィシェフラト城が建造され、2つの建造物に挟まれた区域が発展していきました。
地域: ヨーロッパ / 国名: チェコ共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1992年 / 登録基準: (ii)(iv)(vi)
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フランク・ロイド・ライトの20世紀の建築

The 20th-Century Architecture of Frank Lloyd Wright
フランク・ロイド・ライトの20世紀の建築
アメリカの建築家フランク・ロイド・ライトが20世紀前半に設計したアメリカ国内の8つの建築物が、世界遺産に登録されています。これら8つの建築物は、1906〜1909年に建造されたユニティーテンプルから、1956〜1959年に建造されたソロモン・R・グッゲンハイム美術館まで、ライトの70年にわたるキャリアの中の約50年間の代表作です。これらの建築物は、彼が提唱した「有機的建築」の概念を明確に示しています。「有機的建築」とは、「オープン・プラン(流動的な設計)」や「建築空間の内外の曖昧な境界」、「鉄やコンクリートなどの素材の斬新な組み合わせ」といった特徴を持つ建築スタイルです。彼が確立した、水平ラインを強調するプレイリースタイル(草原様式)は、その好例と言えます。
地域: 北米 / 国名: アメリカ合衆国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2019年 / 登録基準: (ii)
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フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路

Routes of Santiago de Compostela in France
フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路
スペイン北西部に位置し、キリスト教の三大聖地の一つとされるサンティアゴ・デ・コンポステーラ。ヨーロッパ各地から巡礼者がこの地を目指す際には、フランスを通過することが多く、フランス国内を起点とする巡礼路がピレネー山脈を越えてスペインの聖地へと通じています。フランス国内には、「トゥールの道」「リモージュの道」「ル・ピュイの道」「トゥールーズの道」と呼ばれる4つの巡礼路があります。この4本の道の沿道にある建築物や遺跡と、「ル・ピュイの道」の7区間が世界遺産に登録されています。
地域: ヨーロッパ / 国名: フランス共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1998年 / 登録基準: (ii)(iv)(vi)
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プランタン=モレトゥスの家屋・工房・博物館とその関連施設

Plantin-Moretus House-Workshops-Museum Complex
プランタン=モレトゥスの家屋・工房・博物館とその関連施設
プランタン=モレトゥスの家屋・工房・博物館とその関連施設は、ルネサンスからバロック時代にまで遡る印刷工房兼出版社の建物です。この施設は、パリやヴェネツィアと並んで、初期ヨーロッパ印刷の三大都市の一つであったアントウェルペンに位置しており、活版印刷の発明と普及の歴史と深く結びついています。その名は、16世紀後半の最も偉大な印刷出版者であるクリストフ・プランタンにちなんでいます。その歴史的重要性は、16世紀末にヨーロッパで最も多産であったこの印刷・出版社の活動の様子と業績を示している点にあります。
地域: ヨーロッパ / 国名: ベルギー王国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2005年 / 登録基準: (ii)(iii)(iv)(vi)
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フランドル地方のベギン会の建物

Flemish Béguinages
フランドル地方のベギン会の建物
フランドル地方のベギン会の建物は、中世に北西ヨーロッパで発展したベギン会の文化的伝統を伝える証です。ベギン会とは、独身または寡婦の女性たちが、世俗から隠退することなく、神に献身する生活に入った集団を指します。彼女たちは13世紀に、精神的および物質的な必要性を満たすためにベギン会館(ベギナージュ)という閉鎖的なコミュニティを設立しました。ベギン会の建物群は、世俗的な価値と修道院的な価値を組み合わせた、中世の宗教運動に関連する建築アンサンブルの優れた例となっています。
地域: ヨーロッパ / 国名: ベルギー王国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1998年 / 登録基準: (ii)(iii)(iv)
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