World Heritage Sites

世界遺産一覧

(登録基準(ii)(iii))

先史時代のサルディーニャ島の葬送の伝統:ドムス・デ・ヤナス

Funerary Tradition in the Prehistory of Sardinia – The domus de janas
先史時代のサルディーニャ島の葬送の伝統:ドムス・デ・ヤナス
イタリア本土の西に浮かぶサルディーニャ島は、地中海ではシチリア島に次ぐ大きな島です。この島で人類が暮らし始めたのは新石器時代に遡り、早くからヨーロッパやアフリカからいろいろな民族が移り住んで、紀元前18世紀頃からは「ヌラーゲ文明」と呼ばれる先史文化を発展させました。現在もピラミッド状の要塞ヌラーゲが点在しており、これらは『バルーミニのスー・ヌラージ』として1997年に世界遺産に登録されています。 
地域: ヨーロッパ / 国名: イタリア共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2025年 / 登録基準: (iii)
詳細ページを見る Arrow-right

セント・キルダ諸島

St Kilda
セント・キルダ諸島
スコットランド北西部の沖合にあるセント・キルダ諸島は、2,000年以上にわたって厳しい環境の中で人々が生活していた証拠を残しており、農耕や羊の飼育など自給自足による土地利用がみられる文化的景観です。また、火山活動後の風化と氷河による浸食作用によって生まれた険しい断崖や海食柱といった景観を有しています。海鳥の繁殖地でもあり、ニシツノメドリやシロカツオドリなど多様な鳥類約100万羽が営巣しています。2026年3月時点で、イギリス唯一の複合遺産でもあります。
詳細ページを見る Arrow-right

蘇州の園林

Classical Gardens of Suzhou
蘇州の園林
江蘇省東部、長江デルタに位置する蘇州は、いくつもの水路が張り巡らされた水郷の街です。紀元前514年に春秋時代に呉の都として築かれ、北方への物流の拠点として発展してきました。蘇州における庭園の歴史は紀元前6世紀に遡り、呉の王がつくった王室狩猟庭園が先駆けと言われています。4世紀頃に私的な庭園が築かれるようになり、18世紀に最盛期を迎えました。蘇州には50以上の庭園が残り、そのうちの9つは中国で最も優れた山水庭園であるとされています。
地域: 東・東南アジア / 国名: 中華人民共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1997年 / 登録基準: (i)(ii)(iii)(iv)(v)
詳細ページを見る Arrow-right

ソチカルコの古代遺跡地帯

Archaeological Monuments Zone of Xochicalco
ソチカルコの古代遺跡地帯
ソチカルコは、テオティワカンやパレンケ、ティカルなどメソアメリカの大国が崩壊した後の動乱期(紀元650〜900年頃)に築かれた要塞都市遺跡です。マヤ文化の影響に加え、メキシコ湾岸やオアハカなどメソアメリカの諸文明と交流していたことが判明しており、様々な文化が混ざり合って発展した時期の文化的・宗教的特徴が見られます。名称はナワトル語で「花々の館」を意味し、保存状態が非常に良く、当時の都市構造を今に伝えています。都市は最も高い丘を中心に6つの低い丘が取り囲み、大規模な土木工事によって階段やテラス、斜路が複雑に結ばれ、南北の大通りは基壇やピラミッドで空間が区切られていました。
地域: 北米 / 国名: メキシコ合衆国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (iii)(iv)
詳細ページを見る Arrow-right

ソルターニーイェ

Soltaniyeh
ソルターニーイェ
「ソルターニーイェ」とは、アラビア語の『スルタンに関するもの』から転じて『スルタンの居場所』そして『首都』という意味になります。チンギス・ハンの孫のフラグが建てたイル・ハン国の古都で、第8代君主のオルジェイトゥによって14世紀初頭に都市が建設されました。ここはイラン北東部にあり、広大で緩やかな丘陵地に草原が広がり、もともとモンゴル語で「黄褐色の草地」という意味の「クンクル・ウラン」と呼ばれていた土地で、イル・ハン国の多くの君主が夏営地としていたところです。イル・ハン国はイスラム教を国教としていましたので、その世俗の君主はスルタンと呼ばれました。
地域: 西・南アジア / 国名: イラン・イスラム共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2005年 / 登録基準: (ii)(iii)(iv)
詳細ページを見る Arrow-right

ソルテア

Saltaire
ソルテア
イギリス中央部の西ヨークシャー州ブラッドフォードにあるソルテアは、19世紀後半に建設された織物工場を中心とした街です。この街を建設したのは、実業家で政治家でもあったタイタス・ソルト卿です。彼の名前のソルト(Salt)と、工場の前を流れるエア(Aire)川を組み合わせて、街は「ソルテア」と名付けられました。紡績から織物まで生産工程を統合した二つの大型の工場を中心として、広い道路沿いに並ぶ800軒以上の労働者のための住宅や、学校、教会、集会所、さらには図書館やコンサートホールなどの娯楽施設も、計画的に配置されました。
詳細ページを見る Arrow-right

ダーウェント峡谷の工場群

Derwent Valley Mills
ダーウェント峡谷の工場群
ダーウェント渓谷の北から流れるダーウェント川の周囲に、かつてはヒツジが放牧されている小さな寒村がありました。18世紀後半、産業革命の時代になると、それまで人力で木綿から糸を生成した紡績機を使っていましたが、水力を使った工場がこの寒村の一つ、クロムフォード村に造られ、クロムフォード・ミルとして稼働します。こうして世界で初めて、水力を使った紡績技術を実現させたのがリチャード・アークライトです。その後、このダーウェント川に沿って、ベルパー、ミルフォード、ダービーなど多くの村や街で工場ができ、一寒村であったこのエリアは一大工場地帯と変貌を遂げました。
詳細ページを見る Arrow-right

第一次世界大戦(西部戦線)の慰霊と記憶の場

Funerary and memory sites of the First World War (Western Front)
第一次世界大戦(西部戦線)の慰霊と記憶の場
1914年から1918年に、人類史上最初の世界大戦がありました。第一次世界大戦はイギリス・フランス・ロシアを軸とする連合国側と、ドイツ・オーストリアを軸とする同盟国側が衝突した戦争です。この戦争は、主にヨーロッパで展開されましたが、多くの植民地の人たちが徴兵されたことからも、世界大戦の性質を帯びています。また、これまでの戦争は、戦場における兵士たちが戦うという設定でしたが、この戦争では先述した植民地の人たちが徴兵されたり、各国の経済力・工業力・技術力、そして武器工場に従事する女性を含めた国民の全体が戦争に動員されたため、「総力戦」とも呼ばれています。以上のことから、誰もがすぐに終わると考えていたこの戦争は、実に四年間にわたり繰り広げられ、非常に多くの戦死者を出しました。
地域: ヨーロッパ / 国名: フランス共和国, ベルギー王国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2023年 / 登録基準: (iii)(iv)(vi)
詳細ページを見る Arrow-right

泰山

Mount Taishan
泰山
中国東部の山東省にそびえる標高1,535mの泰山は、世界遺産の登録基準(i)から(vii)までの全てを認められている唯一の世界遺産です。東岳の泰山、西岳の崋山(陝西省)、南岳の衡山(湖南省)、北岳の恒山(山西省)、中岳の嵩山(河南省)という中国五岳の筆頭であり、多くの人々の信仰を集める道教の聖地です。『史記』 によると紀元前219年、秦の始皇帝はこの山の山頂で天を、そして山麓で地を祀る 「封禅」という儀式を行いました。これは始皇帝以前に72人の王が行っていた儀式を再現したものであるとされます。前漢(前202~後8年)の7代皇帝の武帝はこの儀式を国家的な祭祀として採用し、清(1636~1912年)の康熙帝まで、歴代の皇帝がこの地で封禅を行いました。
地域: 東・東南アジア / 国名: 中華人民共和国 / 分類: 複合遺産 / 登録年: 1987年 / 登録基準: (i)(ii)(iii)(iv)(v)(vi)(vii)
詳細ページを見る Arrow-right

隊商都市ウワダン、シンゲッティ、ティシット、ウワラタ

Ancient Ksour of Ouadane, Chinguetti, Tichitt and Oualata
隊商都市ウワダン、シンゲッティ、ティシット、ウワラタ
ウワダン、シンゲッティ、ティシット、ウワラタはモーリタニア国内の4カ所に点在する都市です。これらはサハラ砂漠における重要な隊商交易路の中継地でした。サハラ砂漠の北から織物や武器、中央部からは塩、サハラ以南からは金と奴隷が運ばれ、この地を行き交いました。また、交易だけでなく宗教や文化の中心地としても発展しました。現代では砂漠化や水不足など、さまざまな環境問題に直面していますが、中世の街の特徴や機能を比較的良好な状態で残しています。
地域: アフリカ / 国名: モーリタニア・イスラム共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1996年 / 登録基準: (iii)(iv)(v)
詳細ページを見る Arrow-right

隊商都市ペトラ

Petra
隊商都市ペトラ
ヨルダン南部のペトラは紀元前2世紀にナバテア人によって築かれた隊商都市です。ナバテア王国の首都として機能し、古代ローマやアラビア半島、インドや中国との主要な交易中心地として発展しました。2世紀にローマ帝国に併合され、4~5世紀にはキリスト教関連の宗教施設も建設されました。ペトラは4世紀の大地震による被害と、交易路が変化されたことにより、1812年スイス人のイスラム学者によって再発見されるまで砂に埋もれていました。
地域: 西・南アジア / 国名: ヨルダン・ハシェミット王国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1985年 / 登録基準: (i)(iii)(iv)
詳細ページを見る Arrow-right

隊商都市ボスラ

Ancient City of Bosra
隊商都市ボスラ
シリア南部のハウラン平原に広がるボスラは、1世紀頃、ナバテア王国の北の都でありましたが、2世紀初頭にローマ帝国アラビア属州の州都になると穀倉地帯として繁栄しました。この一帯は湧水が多く、肥沃な土壌に恵まれていました。町には他のローマの都市にあるような聖堂、娯楽施設、公共浴場などが作られていきました。また、長さ100mにも及ぶ地下道は、倉庫の役割を果たしていました。これは、ボスラが地中海とアラビア海を結ぶ通商路の途中にあり、様々な物資を保存しなければならなかったためと考えられています。興味深いのが、この遺跡が全体的に黒っぽいことです。これは、建材が黒い玄武岩であるからであり、他のローマ遺跡が大理石などを使用して全体的に白っぽいので、対照的であります。また、イスラーム勢力が入ってきてからの遺構も残されており、特にアル・オマリ・モスクは8世紀初頭の建造であり、イスラーム世界でも最古のモスクの一つと言われています。
地域: 西・南アジア / 国名: シリア・アラブ共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1980年 / 登録基準: (i)(iii)(vi)
詳細ページを見る Arrow-right

大ジンバブエ遺跡

Great Zimbabwe National Monument
大ジンバブエ遺跡
ジンバブエ中南部の都市マスビンゴから約30kmの場所にある『大ジンバブエ遺跡』は、11〜15世紀頃にバンツー語系のショナ族によって築かれた巨大な都市遺跡群です。遺跡群は丘の上に築かれた「アクロポリス(丘の遺跡)」、高い石壁に囲まれた「大神殿(大囲壁)」、石の住居が並ぶ「谷の遺跡」の3つの要素で構成されています。宗教的中心地だったアクロポリスは、王族の居住地や儀式の場があったと考えられています。大神殿は14世紀に築かれたもので、その囲いはモルタルを用いず、加工した花崗岩を積み上げてつくられました。高さ約11mの円錐形の塔や住居跡が残されています。谷の遺跡は谷間に点在する住居群で、日干しレンガや石積みの壁でつくられた建物が特徴です。
地域: アフリカ / 国名: ジンバブエ共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1986年 / 登録基準: (i)(iii)(vi)
詳細ページを見る Arrow-right

大足石刻

Dazu Rock Carvings
大足石刻
重慶市の北西に位置する大足石刻は、唐代末期の9世紀から南宋時代の13世紀にかけて、山の岩壁に掘られた彫刻群の総称です。一帯には、石像が5万体以上、石碑文は10万点以上が現存し、75ヵ所ある文化財保護区域のうち、5ヵ所が世界遺産に登録されています。多くは大乗仏教の石刻ですが、道教や儒教の像も刻まれており、中国三大宗教の石刻がそろっているのが大きな特徴となっています。中でも宝頂山石刻群の石刻は評価が高く、特に大仏湾と呼ばれる崖の磨崖仏群、全長およそ31mの釈迦涅槃像が有名です。中国には、世界遺産に登録されている『雲岡石窟』や『龍門石窟』などの石窟芸術が残りますが、大足石刻はその中でも最も保存状態の良いものひとつに数えられています。
地域: 東・東南アジア / 国名: 中華人民共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (i)(ii)(iii)
詳細ページを見る Arrow-right

大チョーラ朝寺院群

Great Living Chola Temples
大チョーラ朝寺院群
9世紀から数百年にわたり南インドを支配したチョーラ朝の王たちが残したヒンドゥー教の寺院群です。11世紀から12世紀にかけて建てられた3つの大寺院があり、最初の首都タンジャーヴールには「ブリハディーシュワラ寺院」、次に遷都したガンガイコンダチョーラプラムにも同名の「ブリハディーシュワラ寺院」、そしてダラシュラムの「アイラーヴァテシュヴァラ寺院」です。これらの寺院は、建築・彫刻におけるチョーラ朝のすばらしい業績を今に伝えています。
地域: 西・南アジア / 国名: インド / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1987年 / 登録基準: (ii)(iii)
詳細ページを見る Arrow-right

タウリカ半島の古代都市とチョーラ

Ancient City of Tauric Chersonese and its Chora
タウリカ半島の古代都市とチョーラ
黒海に面するクリミア半島南端のケルソネソスには、古代ギリシャの植民都市の遺跡が残っています。そこには「チョーラ」と呼ばれる区分けされた土地も含まれています。この地はワイン生産の中心地として発展し、ギリシャ、ローマ、ビザンツ、黒海以北の人々との交流拠点となってきました。また、石器時代や青銅器時代の集落跡、ローマ時代の要塞や給水システムなども残されています。
地域: ヨーロッパ / 国名: ウクライナ / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2013年 / 登録基準: (ii)(v)
詳細ページを見る Arrow-right

タカリク・アバフ国立考古公園

National Archaeological Park Tak’alik Ab’aj
タカリク・アバフ国立考古公園
グアテマラの太平洋岸山麓には亜熱帯湿潤林に覆われた考古学遺跡群があります。タカリク・アバフは、紀元前800年から紀元後900年までの約1,700年の間、メキシコのテワンテペク地峡と現在のエルサルバドルとを結ぶ長距離交易の要衝でした。この交易路を通じて、思想や習俗が広く共有されていました。そうした立地条件もあり、この遺跡群の石碑や建造物の様式からは、北中米で最初期の古代文明であるオルメカ文明からマヤ文明へと移行していく過程が明確に示されています。
地域: 中米・カリブ海 / 国名: グアテマラ共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2023年 / 登録基準: (ii)(iii)
詳細ページを見る Arrow-right

タキシラの都市遺跡

Taxila
タキシラの都市遺跡
パキスタンの首都イスラマバード近郊のタキシラは、中石器時代の洞窟や4つの異なる時代の都市遺跡、仏教寺院やイスラム教のモスクなどを含む多種多様な遺跡が残されています。シルク・ロードの支流ながら重要な位置にあったタキシラは1世紀から5世紀頃に最盛期を迎えたとされています。特にサライカラ、ビール、シルカップ、シルスークの4つの居住地遺跡はインド亜大陸における都市の発展を示す重要な遺跡です。最も古いサライカラは先史時代の最古の集落跡で、新石器時代、青銅器時代、鉄器時代の居住の痕跡が残されています。次の時代にあたるビール(ビール・マウンド)は、紀元前6世紀にアケメネス朝が築いたとされるタキシラの「都市」としては最古のもので、石壁や家屋の基礎、街路などに都市化の遺構が残されており、紀元前326年にアレクサンダー大王が凱旋入場した地としても知られています。さらに時代が下ったシルカップは紀元前180年頃にギリシャ人によって築かれた都市で、碁盤目状の都市に配置された家屋や仏塔、寺院などにはヘレニズム時代のヨーロッパ建築の影響が強く見られます。シルカップはその後クシャーナ朝によって破壊されましたが、そのクシャーナ朝が残した都市が4つめのシルスークです。ここでは発掘調査によって不規則な長方形の切石積みの城壁と丸みを帯びた堡塁が見つかっています。これらには中央アジアの建築様式の影響が見られ、インド亜大陸と中央アジアとの関連を物語っています。
地域: 西・南アジア / 国名: パキスタン・イスラム共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1980年 / 登録基準: (iii)(vi)
詳細ページを見る Arrow-right

タスマニア原生地帯

Tasmanian Wilderness
タスマニア原生地帯
オーストラリア大陸の南に位置するタスマニア島は、かつてゴンドワナ大陸の一部でオーストラリアと陸続きだった島です。2万1,000年前頃に、海水面の上昇によって本土と海峡で隔てられました。タスマニア島では、太古の姿を保った植物や独自の進化を遂げた動物が見られます。1982年に自然遺産として世界遺産登録されましたが、1989年には文化遺産の価値も認められて、複合遺産になりました。氷河の流動によって大地が浸食され、平坦な山頂や荒々しい斜面、多数の湖が誕生し、世界最大規模の壮観な原生地帯だといわれています。世界遺産には7つの国立公園にまたがる、総面積約1万5,842㎢のエリアが登録されています。
地域: オセアニア / 国名: オーストラリア連邦 / 分類: 複合遺産 / 登録年: 1982年 / 登録基準: (iii)(iv)(vi)(vii)(viii)(ix)(x)
詳細ページを見る Arrow-right

タッシリ・ナジェール

Tassili n'Ajjer
タッシリ・ナジェール
タッシリ・ナジェールは、サハラ砂漠の深奥部にある台地で、いまから6,000年ほど前の先史時代の岩絵が多く残る地です。「タッシリ・ナジェール」とは現地のトゥアレグ族の言葉で「水流の多い地」という意味ですが、現在は砂漠のなかの不毛な地で、まるで月面のような風景が広がり、浸食された砂岩が立ち並ぶ「岩の森」とも呼ばれる景観となっています。岩のくぼみには牛の群れやワニ、小舟、狩猟や舞踏など15,000点以上の岩絵が残されています。これらにより、ここはかつて湿潤で緑豊かな地であったことがわかります。サハラの気候変動・砂漠化と動物や人々の生活を知るための重要な岩絵群です。
地域: アフリカ / 国名: アルジェリア民主人民共和国 / 分類: 複合遺産 / 登録年: 1982年 / 登録基準: (i)(iii)(vii)(viii)
詳細ページを見る Arrow-right

タッタとマクリの歴史的建造物群

Historical Monuments at Makli, Thatta
タッタとマクリの歴史的建造物群
パキスタン南部のタッタは、この地方を支配したサンマーン朝、アルグン朝、タルハーン朝の3王朝の首都が置かれ、インダス川の河口近くに栄えた町です。16世紀後半にはムガル帝国の支配下となり、ムガル帝国第5代皇帝シャー・ジャハーンによって建設された、青を基調として彩釉タイルで有名なジャーミ・マスジド(金曜モスク)はシャー・ジャハーン・モスクとも呼ばれています。
地域: 西・南アジア / 国名: パキスタン・イスラム共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1981年 / 登録基準: (iii)
詳細ページを見る Arrow-right

タドラールト・アカークスの岩絵遺跡群

Rock-Art Sites of Tadrart Acacus
タドラールト・アカークスの岩絵遺跡群
リビア南西部フェザン地方の砂漠地帯にあるタドラールト・アカークスの岩絵遺跡群は、アルジェリアのタッシリ・ナジェールにも隣接しており、数千点もの異なる様式の岩絵が残されています。これらの絵画は、紀元前約12,000年から西暦100年までの長い期間にわたって制作され、狩猟の場面や日常生活、儀式的な踊りや動物など、多様なテーマを描いており、サハラ地域で代々入れ替わった人々の様々な生活様式を鮮やかに記録しています。その広範な年代と多様な様式は、この地域における芸術的発展の歴史を物語るものです。
地域: アフリカ / 国名: リビア / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1985年 / 登録基準: (iii)
詳細ページを見る Arrow-right

タヌムの岩絵群

Rock Carvings in Tanum
タヌムの岩絵群
スウェーデン西部ブーヒュースレーン地方北部に位置するタヌムの岩絵群は、紀元前1500年~紀元前500年頃に描かれた青銅器時代の岩絵が残されています。この一帯は花こう岩の岩盤に覆われた土地で、氷河の浸食によって滑らかになった岩肌が岩絵のキャンバスとなりました。ブーヒュースレーン地方北部には1,500カ所以上の岩絵遺跡があり、その中でもタヌムには360以上に及ぶ岩絵が残っています。ノミや石鎚のような工具で岩肌を削り、そこに顔料で色を施された岩絵には人間、動物、船、武器、太陽などのモチーフが描かれており、スカンジナビアの先史時代の生活と文化を今に伝えています。
地域: ヨーロッパ / 国名: スウェーデン王国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1994年 / 登録基準: (i)(iii)(iv)
詳細ページを見る Arrow-right

タプタプアテア

Taputapuātea
タプタプアテア
タプタプアテアとは、フランス領ポリネシアのライアテア島にある文化遺産です。ハワイ諸島とラパ・ニュイ(イースター島)、ニュージーランドのアオテアロアを頂点とする三角地帯は「ポリネシアン・トライアングル」と呼ばれ、ポリネシア文化圏の定義のひとつとなっていますが、ライアテア島はこの三角地帯の中心に位置しています。ここは人類が最後にたどり着いた定住の地とされており、マラエ(祭祀場)群のある島と海、ラグーン、サンゴ礁、森林に覆われた2つの谷の美しい景観で構成されています。
地域: ヨーロッパ / 国名: フランス共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2017年 / 登録基準: (iii)(iv)(vi)
詳細ページを見る Arrow-right

タフテ・ソレイマーン

Takht-e Soleyman
タフテ・ソレイマーン
イラン北西部の火山地帯にあり、「火」を神聖視するゾロアスター教の聖地となっていました。ゾロアスター教は世界最古の宗教のひとつで、紀元前6世紀のアケメネス朝ペルシア時代にはすでに信仰されており、その後のササン朝ペルシア時代には国教となりました。タフテ・ソレイマーンには国家的祭祀を行った聖なる拝火壇「アザル・ゴシュナスブ」がおかれ、聖地として発展しました。歴代のササン朝の王は王位を受け継ぐ際に、この場所で火を捧げたと言われています。
地域: 西・南アジア / 国名: イラン・イスラム共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2003年 / 登録基準: (i)(ii)(iii)(iv)(vi)
詳細ページを見る Arrow-right

タブリーズの歴史的バザール群

Tabriz Historic Bazaar Complex
タブリーズの歴史的バザール群
イラン西部のタブリーズは、この地域の商業の拠点で地域経済の中心であり、イル・ハン国やサファヴィー朝の首都となった都市です。ここは古代から交易が盛んでシルクロードの中継地として繁栄し、商業・文化の交流の重要な拠点でした。ここにあるバザールは1,000年以上の歴史を持ち、中東最古のバザールです。ひとつながりの屋根に覆われたレンガ造りの建物群の中に、多様な機能を持つ空間が点在する複合施設で、イランの伝統的な商業と文化の繋がりが見てとれる事例です。このようなバザールの形はペルシャの都市計画のモデルの一つでした。
地域: 西・南アジア / 国名: イラン・イスラム共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2010年 / 登録基準: (ii)(iii)(iv)
詳細ページを見る Arrow-right

ダマスカスの旧市街

Ancient City of Damascus
ダマスカスの旧市街
紀元前3000年頃、メソポタミアとアラビア半島、地中海をつなぐ結節点に築かれた都市。郊外にある遺跡の調査で、紀元前10000年から紀元前8000年頃には人が定住していたことが明らかになっていて、世界最古の都市の1つと言えます。ローマ帝国やビザンツ帝国、オスマン帝国などさまざまな国家に支配され、東洋と西洋が交わる要衝としていつの時代においても文化、商業の中心地として栄えました。イスラム世界初の王朝となったウマイヤ朝の首都でもあり、アラブ世界の都市の模範となりました。
地域: 西・南アジア / 国名: シリア・アラブ共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1979年 / 登録基準: (i)(ii)(iii)(iv)(vi)
詳細ページを見る Arrow-right

タラゴナの考古遺跡群

Archaeological Ensemble of Tarraco
タラゴナの考古遺跡群
スペイン北東部にあるタラゴナは、イベリア半島で最古級のローマ人居住地です。紀元前218年に古代ローマに占領された後、イベリア半島進出の拠点となって歴代の皇帝たちも訪れるようになりました。ローマ帝国時代にはイベリア半島における主要な行政・商業都市へと発展。イベリア半島最大規模の都市、かつ、半島全域における皇帝崇拝の中心地になりました。ローマ世界において、他の地域の属州都市のモデルにもなっており、ローマの都市計画と設計の発展を知る上でも非常に重要なものと言えます。
地域: ヨーロッパ / 国名: スペイン / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2000年 / 登録基準: (ii)(iii)
詳細ページを見る Arrow-right

ダラム城と大聖堂

Durham Castle and Cathedral
ダラム城と大聖堂
『ダラム城と大聖堂』は、イングランド北部、スコットランドとの国境近くにあるU字形に湾曲して流れるウェア川を見下ろす小高い丘の上に立っています。ダラム城はイングランド最大のノルマン様式の城で、1072年、ウィリアム1世がスコットランドの侵攻に備えて築きました。国王はイングランド北部の境界を守る見返りとして、実質的な自治権を歴代のダラム司教に与え、城での居住を認めました。それにより、司教は「王子司教」として宗教指導者と世俗権力の両方を握りました。1837年に城はダラム大学に寄付され、1840年以降は大学の学生寮として使用されています。
詳細ページを見る Arrow-right

タリンの歴史地区

Historic Centre (Old Town) of Tallinn
タリンの歴史地区
バルト三国の一国であるエストニアの首都タリンにある歴史地区は、バルト海周辺における北ヨーロッパの交易都市として現在でも非常に良い状態で街並が保存されています。タリンの都市開発は、13世紀にドイツ騎士修道会が城を建築したことから始まり、13世紀後半からハンザ都市として栄えました。この都市を中心に、13世紀から16世紀まで北ヨーロッパの交易の重要な拠点として交易が盛んに行われました。15世紀以降、ハンザ同盟が次第に衰退する一方で、タリンは商業都市としての地位を失うことなく、街には公共建築や住居が整備されていきました。
地域: ヨーロッパ / 国名: エストニア共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1997年 / 登録基準: (ii)(iv)
詳細ページを見る Arrow-right