World Heritage Sites

世界遺産一覧

(登録基準(ii)(vi))

聖書ゆかりの遺丘群:メギド、ハゾル、ベエル・シェバ

Biblical Tels - Megiddo, Hazor, Beer Sheba
聖書ゆかりの遺丘群:メギド、ハゾル、ベエル・シェバ
遺丘(テル)とは、地中海東岸、特にイスラエル、シリア、レバノン、トルコ東部の平野部に、先史時代の居住地が長期間にわたり積み重なってできた丘状の遺跡です。イスラエル国内にある200以上の遺丘のうち、メギド、ハゾル、ベエル・シェバには、聖書にまつわる重要な都市遺跡が残っています。数千年にわたる遺構は、強力な中央集権的な権威、豊かな農耕活動、そしてエジプトとシリア、アナトリアとメソポタミアを結ぶ重要な交易ルートが存在したことを物語っています。これらは青銅器時代と鉄器時代の都市の富と権力を示し、失われた文明を今に伝える証拠でもあります。
地域: 西・南アジア / 国名: イスラエル国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2005年 / 登録基準: (ii)(iii)(iv)(vi)
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聖地アヌラーダプラ

Sacred City of Anuradhapura
聖地アヌラーダプラ
スリランカのアヌラーダプラは、シンハラ王朝最初にして最長の都です。紀元前5世紀に興ったとされるシンハラ王朝において、ティッサ王はインドからやってきたマヒンダ王子の説法を聞きます。マヒンダ王子はマウリヤ朝の王、アショーカ王の息子であり、その説法に感銘を受けたティッサ王はすぐに仏教に帰依し、ここからスリランカ仏教の歴史が始まりました。それ以降、アヌラーダプラはシンハラ朝の都としてあり続け、10世紀末まで栄えました。10世紀には南インドのチョーラ朝の侵攻を受け衰退しましたが、ブッダにゆかりのある品々が遺されており、今でも聖地として多くの参拝者が訪れます。
地域: 西・南アジア / 国名: スリランカ民主社会主義共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1982年 / 登録基準: (ii)(iii)(vi)
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聖地キャンディ

Sacred City of Kandy
聖地キャンディ
スリランカのキャンディには、仏教の中でも重要な遺物「ブッダの犬歯」が納められた聖地があります。16世紀にヴィマラ・ダルマ・スーリヤ1世がキャンディに都を移した際、仏歯を祀るために建てたダラダーマーリガーワ寺院です。祀られた犬歯は、4世紀にインドからスリランカに嫁いだ王女によってもたらされたもので、長い間王国の象徴として守られてきました。さらにこの犬歯は都が移るたびに一緒に移動したといわれており、仏教世界においてその存在の重要性が伝わります。
地域: 西・南アジア / 国名: スリランカ民主社会主義共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1988年 / 登録基準: (iv)(vi)
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聖地群を経てウィリクタへと至るウィハリカの道(タテウアリ・ウアフイエ)

Wixárika Route through Sacred Sites to Wirikuta (Tatehuarí Huajuyé)
聖地群を経てウィリクタへと至るウィハリカの道(タテウアリ・ウアフイエ)
自然と精神世界が融合する重要な巡礼路 ウィハリカ(Wixárika)ルートはメキシコ中北部の5州にまたがり、全長500㎞以上におよぶ20の構成資産から形成される連続的文化遺産です。この巡礼路は「我が祖先の火の道(Tate
地域: 中米・カリブ海 / 国名: メキシコ合衆国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2025年 / 登録基準: (iii)(vi)
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聖都カイラワーン

Kairouan
聖都カイラワーン
チュニジアの中央部、海と山からほぼ等距離に位置する平野に670年に創建されたカイラワーンは、マグレブにおける最古のアラブ・イスラムの拠点であり、9世紀にアグラブ朝のもとで繁栄しました。12世紀に政治的首都がチュニスへ移された後も、カイラワーンはマグレブ地方における主要な聖都であり続けました。その豊かな建築遺産には、大理石やポルフィリー(紫斑岩)の柱を持つ壮麗な大モスク、9世紀に建てられた「三つの扉のモスク」が含まれています。5世紀にわたりイフリキヤの首都であったこの都市は、アラブ・イスラム文明の卓越した普及の場となりました。カイラワーンは、この文明の初期の時代とその建築的・都市的発展を独自に証言する存在です。
地域: アフリカ / 国名: チュニジア共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1988年 / 登録基準: (i)(ii)(iii)(v)(vi)
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聖都カラル・スペ

Sacred City of Caral-Supe
聖都カラル・スペ
ペルーのスペ川渓谷を見下ろす乾燥した砂漠の台地に位置する聖都カラル・スペは、およそ5,000年前の中央アンデス後期アルカイック期に遡る、アメリカ大陸で最も古い文明のひとつです。高度に発達した社会政治体制を備えており、この地域の文明の興隆を示す重要な証拠となっています。 6.26㎢にわたりデザインの洗練さと建築の複雑さが垣間見える遺跡となっており、特に、石と土で築かれた記念碑的な基壇状の構築物や、くぼんだ円形広場が特徴的です。6つの巨大なピラミッド構造物を含む複雑な都市計画は、強力な宗教的イデオロギーに基づいた祭祀機能を持っていたことも示唆しています。 遺跡から発見された「キープ」は、カラル社会が高度に発達し、複雑な情報を記録・伝達する能力を持っていたことを証明しています。この遺産は早期の放棄により、非常に良好な状態で保存されており、古代のアンデス文明を理解する上で貴重な資料となっています。
地域: 南米 / 国名: ペルー共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2009年 / 登録基準: (ii)(iii)(iv)
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聖ヒラリオン修道院/テル・ウンム・アメル

Saint Hilarion Monastery/ Tell Umm Amer
聖ヒラリオン修道院/テル・ウンム・アメル
パレスチナのガザ地区中部、ヌセイラート市域の海岸沿いの砂丘に位置する聖ヒラリオン修道院(テル・ウンム・アメル)は、4世紀に修道者ヒラリオンによって創設された、中東で最も古い修道院遺跡のひとつです。聖地における最初の修道共同体とされ、初期キリスト教修道制の成立と発展を理解するうえで極めて重要な遺跡です。古代においてこの地は、アジアとアフリカを結ぶ主要な交易路と巡礼路が交差する要衝にあり、宗教・文化・経済の交流拠点として大きな役割を果たしました。こうした立地条件により、修道院はビザンツ時代における「砂漠の修道院」文化の拠点のひとつとして発展し、周辺地域の宗教的・知的活動に大きな影響を与えました。
地域: 西・南アジア / 国名: パレスチナ国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2024年 / 登録基準: (ii)(iii)(vi)
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セウェル鉱山都市

Sewell Mining Town
セウェル鉱山都市
セウェル鉱山都市は、アンデス山脈の標高2,000mの地点、ランカグアの東60㎞に位置し、気候の極端な環境の中にあります。この町は、1905年にブレイデン・カッパー社によって建設され、後に世界最大の地下銅鉱山となるエル・テニエンテ銅山で働く労働者のための居住地として造られました。セウェルは、工業化された国の資源と現地の労働力が融合し、高価値の天然資源を採掘・加工するために世界各地の辺境に誕生した「企業町」の優れた例です。町は大型車両が通行できないほど急峻な地形に建てられており、鉄道駅から伸びる大きな中央階段を中心に構成されています。その階段沿いには、不規則な形の広場が点在し、装飾的な樹木や植物が植えられ、町の主要な公共空間となっていました。通りに並ぶ建物は木造で、鮮やかな緑、黄色、赤、青などに塗られていることが多く、町に彩りを添えています。最盛期にはセウェルには約15,000人が暮らしていましたが、1970年代にはほとんど放棄されました。
地域: 南米 / 国名: チリ共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2006年 / 登録基準: (ii)
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セビーリャの大聖堂、アルカサル、インディアス古文書館

Cathedral, Alcázar and Archivo de Indias in Seville
セビーリャの大聖堂、アルカサル、インディアス古文書館
スペイン南西部の都市セビーリャに残る大聖堂、アルカサル、インディアス古文書館は、イスラム文化の痕跡、カトリック教会の権力、王室の主権、そしてスペインがアメリカ大陸の植民地を通じて獲得した貿易力を示す建造物群です。1403年にモスクの跡地に建設された大聖堂は、五廊式の構造をもつ世界で最も広大で豪華な宗教建築のひとつです。クリストファー・コロンブスの墓があることでも知られています。隣接する「ヒラルダの塔」は、1172〜98年にムワッヒド朝のヤアクーブ・アルマンスールが、大モスクのミナレットとして建設したもので、レコンキスタ(国土回復運動)後に鐘楼に転用されました。頂上には塔の名前の由来となった、キリスト教信仰の勝利を表す女性の銅像「ヒラルディージョ」が設置されています。
地域: ヨーロッパ / 国名: スペイン / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1987年 / 登録基準: (i)(ii)(iii)(vi)
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ゼメリング鉄道

Semmering Railway
ゼメリング鉄道
ゼメリング鉄道はアルプスを越えた最初の鉄道として世界遺産に登録されました。また、鉄道として初めて世界遺産登録された物件でもあります。ゼメリング鉄道は1848年に着工され、1854年に完成しました。それ以前はアルプスを越えるためには馬や徒歩での移動が主であり、鉄道での越境は非常に難しい課題でした。特に標高895mのゼメリング峠を越える鉄道の建設は困難とされていました。オーストリア帝国の鉄道技師カール・リッター・フォン・ゲーガは、新たな測量技術を開発し、二段アーチの高架橋やトンネルなどを建設して、わずか6年で鉄道を開通させました。ダイナマイトもない時代に、人力で岩を崩してこの難所に鉄道を開通したのはまさに奇跡の所業といえます。
地域: ヨーロッパ / 国名: オーストリア共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1998年 / 登録基準: (ii)(iv)
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セルギエフ・ポサドのトロイツェ・セルギエフ大修道院

Architectural Ensemble of the Trinity Sergius Lavra in Sergiev Posad
セルギエフ・ポサドのトロイツェ・セルギエフ大修道院
ロシア教会建築の「真珠」とも称されるトロイツェ・セルギエフ大修道院は、モスクワの北東70kmの地点にあるセルギエフ・ポサド市にあります。1337年、ロシアの偉大な修道院長であり、ロシア正教会の聖人の中でも最も崇敬される人物の一人である、セルギー・ラドネシスキーによって建立されました。トロイツェとは正教会の用語で他の教派でいう「三位一体」を示します。セルギーはモスクワ大公であったドミトリー・ドンスコイの精神的な助言者として高い名声を博し、1380年のクリコヴォの戦いではドンスコイに祝福を授けました。彼はまた、共住制修道生活の理念をロシアに広めたことでも有名です。この修道院はマコヴェツ丘陵の小さな木造教会として始まり、時代とともに発展し、強固なものとなっていきました。
地域: ヨーロッパ / 国名: ロシア連邦 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1993年 / 登録基準: (ii)(iv)
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蘇州の園林

Classical Gardens of Suzhou
蘇州の園林
江蘇省東部、長江デルタに位置する蘇州は、いくつもの水路が張り巡らされた水郷の街です。紀元前514年に春秋時代に呉の都として築かれ、北方への物流の拠点として発展してきました。蘇州における庭園の歴史は紀元前6世紀に遡り、呉の王がつくった王室狩猟庭園が先駆けと言われています。4世紀頃に私的な庭園が築かれるようになり、18世紀に最盛期を迎えました。蘇州には50以上の庭園が残り、そのうちの9つは中国で最も優れた山水庭園であるとされています。
地域: 東・東南アジア / 国名: 中華人民共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1997年 / 登録基準: (i)(ii)(iii)(iv)(v)
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ソルターニーイェ

Soltaniyeh
ソルターニーイェ
「ソルターニーイェ」とは、アラビア語の『スルタンに関するもの』から転じて『スルタンの居場所』そして『首都』という意味になります。チンギス・ハンの孫のフラグが建てたイル・ハン国の古都で、第8代君主のオルジェイトゥによって14世紀初頭に都市が建設されました。ここはイラン北東部にあり、広大で緩やかな丘陵地に草原が広がり、もともとモンゴル語で「黄褐色の草地」という意味の「クンクル・ウラン」と呼ばれていた土地で、イル・ハン国の多くの君主が夏営地としていたところです。イル・ハン国はイスラム教を国教としていましたので、その世俗の君主はスルタンと呼ばれました。
地域: 西・南アジア / 国名: イラン・イスラム共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2005年 / 登録基準: (ii)(iii)(iv)
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ソルテア

Saltaire
ソルテア
イギリス中央部の西ヨークシャー州ブラッドフォードにあるソルテアは、19世紀後半に建設された織物工場を中心とした街です。この街を建設したのは、実業家で政治家でもあったタイタス・ソルト卿です。彼の名前のソルト(Salt)と、工場の前を流れるエア(Aire)川を組み合わせて、街は「ソルテア」と名付けられました。紡績から織物まで生産工程を統合した二つの大型の工場を中心として、広い道路沿いに並ぶ800軒以上の労働者のための住宅や、学校、教会、集会所、さらには図書館やコンサートホールなどの娯楽施設も、計画的に配置されました。
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ダーウェント峡谷の工場群

Derwent Valley Mills
ダーウェント峡谷の工場群
ダーウェント渓谷の北から流れるダーウェント川の周囲に、かつてはヒツジが放牧されている小さな寒村がありました。18世紀後半、産業革命の時代になると、それまで人力で木綿から糸を生成した紡績機を使っていましたが、水力を使った工場がこの寒村の一つ、クロムフォード村に造られ、クロムフォード・ミルとして稼働します。こうして世界で初めて、水力を使った紡績技術を実現させたのがリチャード・アークライトです。その後、このダーウェント川に沿って、ベルパー、ミルフォード、ダービーなど多くの村や街で工場ができ、一寒村であったこのエリアは一大工場地帯と変貌を遂げました。
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第一次世界大戦(西部戦線)の慰霊と記憶の場

Funerary and memory sites of the First World War (Western Front)
第一次世界大戦(西部戦線)の慰霊と記憶の場
1914年から1918年に、人類史上最初の世界大戦がありました。第一次世界大戦はイギリス・フランス・ロシアを軸とする連合国側と、ドイツ・オーストリアを軸とする同盟国側が衝突した戦争です。この戦争は、主にヨーロッパで展開されましたが、多くの植民地の人たちが徴兵されたことからも、世界大戦の性質を帯びています。また、これまでの戦争は、戦場における兵士たちが戦うという設定でしたが、この戦争では先述した植民地の人たちが徴兵されたり、各国の経済力・工業力・技術力、そして武器工場に従事する女性を含めた国民の全体が戦争に動員されたため、「総力戦」とも呼ばれています。以上のことから、誰もがすぐに終わると考えていたこの戦争は、実に四年間にわたり繰り広げられ、非常に多くの戦死者を出しました。
地域: ヨーロッパ / 国名: フランス共和国, ベルギー王国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2023年 / 登録基準: (iii)(iv)(vi)
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泰山

Mount Taishan
泰山
中国東部の山東省にそびえる標高1,535mの泰山は、世界遺産の登録基準(i)から(vii)までの全てを認められている唯一の世界遺産です。東岳の泰山、西岳の崋山(陝西省)、南岳の衡山(湖南省)、北岳の恒山(山西省)、中岳の嵩山(河南省)という中国五岳の筆頭であり、多くの人々の信仰を集める道教の聖地です。『史記』 によると紀元前219年、秦の始皇帝はこの山の山頂で天を、そして山麓で地を祀る 「封禅」という儀式を行いました。これは始皇帝以前に72人の王が行っていた儀式を再現したものであるとされます。前漢(前202~後8年)の7代皇帝の武帝はこの儀式を国家的な祭祀として採用し、清(1636~1912年)の康熙帝まで、歴代の皇帝がこの地で封禅を行いました。
地域: 東・東南アジア / 国名: 中華人民共和国 / 分類: 複合遺産 / 登録年: 1987年 / 登録基準: (i)(ii)(iii)(iv)(v)(vi)(vii)
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隊商都市ボスラ

Ancient City of Bosra
隊商都市ボスラ
シリア南部のハウラン平原に広がるボスラは、1世紀頃、ナバテア王国の北の都でありましたが、2世紀初頭にローマ帝国アラビア属州の州都になると穀倉地帯として繁栄しました。この一帯は湧水が多く、肥沃な土壌に恵まれていました。町には他のローマの都市にあるような聖堂、娯楽施設、公共浴場などが作られていきました。また、長さ100mにも及ぶ地下道は、倉庫の役割を果たしていました。これは、ボスラが地中海とアラビア海を結ぶ通商路の途中にあり、様々な物資を保存しなければならなかったためと考えられています。興味深いのが、この遺跡が全体的に黒っぽいことです。これは、建材が黒い玄武岩であるからであり、他のローマ遺跡が大理石などを使用して全体的に白っぽいので、対照的であります。また、イスラーム勢力が入ってきてからの遺構も残されており、特にアル・オマリ・モスクは8世紀初頭の建造であり、イスラーム世界でも最古のモスクの一つと言われています。
地域: 西・南アジア / 国名: シリア・アラブ共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1980年 / 登録基準: (i)(iii)(vi)
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大ジンバブエ遺跡

Great Zimbabwe National Monument
大ジンバブエ遺跡
ジンバブエ中南部の都市マスビンゴから約30kmの場所にある『大ジンバブエ遺跡』は、11〜15世紀頃にバンツー語系のショナ族によって築かれた巨大な都市遺跡群です。遺跡群は丘の上に築かれた「アクロポリス(丘の遺跡)」、高い石壁に囲まれた「大神殿(大囲壁)」、石の住居が並ぶ「谷の遺跡」の3つの要素で構成されています。宗教的中心地だったアクロポリスは、王族の居住地や儀式の場があったと考えられています。大神殿は14世紀に築かれたもので、その囲いはモルタルを用いず、加工した花崗岩を積み上げてつくられました。高さ約11mの円錐形の塔や住居跡が残されています。谷の遺跡は谷間に点在する住居群で、日干しレンガや石積みの壁でつくられた建物が特徴です。
地域: アフリカ / 国名: ジンバブエ共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1986年 / 登録基準: (i)(iii)(vi)
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大足石刻

Dazu Rock Carvings
大足石刻
重慶市の北西に位置する大足石刻は、唐代末期の9世紀から南宋時代の13世紀にかけて、山の岩壁に掘られた彫刻群の総称です。一帯には、石像が5万体以上、石碑文は10万点以上が現存し、75ヵ所ある文化財保護区域のうち、5ヵ所が世界遺産に登録されています。多くは大乗仏教の石刻ですが、道教や儒教の像も刻まれており、中国三大宗教の石刻がそろっているのが大きな特徴となっています。中でも宝頂山石刻群の石刻は評価が高く、特に大仏湾と呼ばれる崖の磨崖仏群、全長およそ31mの釈迦涅槃像が有名です。中国には、世界遺産に登録されている『雲岡石窟』や『龍門石窟』などの石窟芸術が残りますが、大足石刻はその中でも最も保存状態の良いものひとつに数えられています。
地域: 東・東南アジア / 国名: 中華人民共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1999年 / 登録基準: (i)(ii)(iii)
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大チョーラ朝寺院群

Great Living Chola Temples
大チョーラ朝寺院群
9世紀から数百年にわたり南インドを支配したチョーラ朝の王たちが残したヒンドゥー教の寺院群です。11世紀から12世紀にかけて建てられた3つの大寺院があり、最初の首都タンジャーヴールには「ブリハディーシュワラ寺院」、次に遷都したガンガイコンダチョーラプラムにも同名の「ブリハディーシュワラ寺院」、そしてダラシュラムの「アイラーヴァテシュヴァラ寺院」です。これらの寺院は、建築・彫刻におけるチョーラ朝のすばらしい業績を今に伝えています。
地域: 西・南アジア / 国名: インド / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1987年 / 登録基準: (ii)(iii)
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タウリカ半島の古代都市とチョーラ

Ancient City of Tauric Chersonese and its Chora
タウリカ半島の古代都市とチョーラ
黒海に面するクリミア半島南端のケルソネソスには、古代ギリシャの植民都市の遺跡が残っています。そこには「チョーラ」と呼ばれる区分けされた土地も含まれています。この地はワイン生産の中心地として発展し、ギリシャ、ローマ、ビザンツ、黒海以北の人々との交流拠点となってきました。また、石器時代や青銅器時代の集落跡、ローマ時代の要塞や給水システムなども残されています。
地域: ヨーロッパ / 国名: ウクライナ / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2013年 / 登録基準: (ii)(v)
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タカリク・アバフ国立考古公園

National Archaeological Park Tak’alik Ab’aj
タカリク・アバフ国立考古公園
グアテマラの太平洋岸山麓には亜熱帯湿潤林に覆われた考古学遺跡群があります。タカリク・アバフは、紀元前800年から紀元後900年までの約1,700年の間、メキシコのテワンテペク地峡と現在のエルサルバドルとを結ぶ長距離交易の要衝でした。この交易路を通じて、思想や習俗が広く共有されていました。そうした立地条件もあり、この遺跡群の石碑や建造物の様式からは、北中米で最初期の古代文明であるオルメカ文明からマヤ文明へと移行していく過程が明確に示されています。
地域: 中米・カリブ海 / 国名: グアテマラ共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2023年 / 登録基準: (ii)(iii)
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タキシラの都市遺跡

Taxila
タキシラの都市遺跡
パキスタンの首都イスラマバード近郊のタキシラは、中石器時代の洞窟や4つの異なる時代の都市遺跡、仏教寺院やイスラム教のモスクなどを含む多種多様な遺跡が残されています。シルク・ロードの支流ながら重要な位置にあったタキシラは1世紀から5世紀頃に最盛期を迎えたとされています。特にサライカラ、ビール、シルカップ、シルスークの4つの居住地遺跡はインド亜大陸における都市の発展を示す重要な遺跡です。最も古いサライカラは先史時代の最古の集落跡で、新石器時代、青銅器時代、鉄器時代の居住の痕跡が残されています。次の時代にあたるビール(ビール・マウンド)は、紀元前6世紀にアケメネス朝が築いたとされるタキシラの「都市」としては最古のもので、石壁や家屋の基礎、街路などに都市化の遺構が残されており、紀元前326年にアレクサンダー大王が凱旋入場した地としても知られています。さらに時代が下ったシルカップは紀元前180年頃にギリシャ人によって築かれた都市で、碁盤目状の都市に配置された家屋や仏塔、寺院などにはヘレニズム時代のヨーロッパ建築の影響が強く見られます。シルカップはその後クシャーナ朝によって破壊されましたが、そのクシャーナ朝が残した都市が4つめのシルスークです。ここでは発掘調査によって不規則な長方形の切石積みの城壁と丸みを帯びた堡塁が見つかっています。これらには中央アジアの建築様式の影響が見られ、インド亜大陸と中央アジアとの関連を物語っています。
地域: 西・南アジア / 国名: パキスタン・イスラム共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1980年 / 登録基準: (iii)(vi)
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タスマニア原生地帯

Tasmanian Wilderness
タスマニア原生地帯
オーストラリア大陸の南に位置するタスマニア島は、かつてゴンドワナ大陸の一部でオーストラリアと陸続きだった島です。2万1,000年前頃に、海水面の上昇によって本土と海峡で隔てられました。タスマニア島では、太古の姿を保った植物や独自の進化を遂げた動物が見られます。1982年に自然遺産として世界遺産登録されましたが、1989年には文化遺産の価値も認められて、複合遺産になりました。氷河の流動によって大地が浸食され、平坦な山頂や荒々しい斜面、多数の湖が誕生し、世界最大規模の壮観な原生地帯だといわれています。世界遺産には7つの国立公園にまたがる、総面積約1万5,842㎢のエリアが登録されています。
地域: オセアニア / 国名: オーストラリア連邦 / 分類: 複合遺産 / 登録年: 1982年 / 登録基準: (iii)(iv)(vi)(vii)(viii)(ix)(x)
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タプタプアテア

Taputapuātea
タプタプアテア
タプタプアテアとは、フランス領ポリネシアのライアテア島にある文化遺産です。ハワイ諸島とラパ・ニュイ(イースター島)、ニュージーランドのアオテアロアを頂点とする三角地帯は「ポリネシアン・トライアングル」と呼ばれ、ポリネシア文化圏の定義のひとつとなっていますが、ライアテア島はこの三角地帯の中心に位置しています。ここは人類が最後にたどり着いた定住の地とされており、マラエ(祭祀場)群のある島と海、ラグーン、サンゴ礁、森林に覆われた2つの谷の美しい景観で構成されています。
地域: ヨーロッパ / 国名: フランス共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2017年 / 登録基準: (iii)(iv)(vi)
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タフテ・ソレイマーン

Takht-e Soleyman
タフテ・ソレイマーン
イラン北西部の火山地帯にあり、「火」を神聖視するゾロアスター教の聖地となっていました。ゾロアスター教は世界最古の宗教のひとつで、紀元前6世紀のアケメネス朝ペルシア時代にはすでに信仰されており、その後のササン朝ペルシア時代には国教となりました。タフテ・ソレイマーンには国家的祭祀を行った聖なる拝火壇「アザル・ゴシュナスブ」がおかれ、聖地として発展しました。歴代のササン朝の王は王位を受け継ぐ際に、この場所で火を捧げたと言われています。
地域: 西・南アジア / 国名: イラン・イスラム共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2003年 / 登録基準: (i)(ii)(iii)(iv)(vi)
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タブリーズの歴史的バザール群

Tabriz Historic Bazaar Complex
タブリーズの歴史的バザール群
イラン西部のタブリーズは、この地域の商業の拠点で地域経済の中心であり、イル・ハン国やサファヴィー朝の首都となった都市です。ここは古代から交易が盛んでシルクロードの中継地として繁栄し、商業・文化の交流の重要な拠点でした。ここにあるバザールは1,000年以上の歴史を持ち、中東最古のバザールです。ひとつながりの屋根に覆われたレンガ造りの建物群の中に、多様な機能を持つ空間が点在する複合施設で、イランの伝統的な商業と文化の繋がりが見てとれる事例です。このようなバザールの形はペルシャの都市計画のモデルの一つでした。
地域: 西・南アジア / 国名: イラン・イスラム共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2010年 / 登録基準: (ii)(iii)(iv)
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ダマスカスの旧市街

Ancient City of Damascus
ダマスカスの旧市街
紀元前3000年頃、メソポタミアとアラビア半島、地中海をつなぐ結節点に築かれた都市。郊外にある遺跡の調査で、紀元前10000年から紀元前8000年頃には人が定住していたことが明らかになっていて、世界最古の都市の1つと言えます。ローマ帝国やビザンツ帝国、オスマン帝国などさまざまな国家に支配され、東洋と西洋が交わる要衝としていつの時代においても文化、商業の中心地として栄えました。イスラム世界初の王朝となったウマイヤ朝の首都でもあり、アラブ世界の都市の模範となりました。
地域: 西・南アジア / 国名: シリア・アラブ共和国 / 分類: 文化遺産 / 登録年: 1979年 / 登録基準: (i)(ii)(iii)(iv)(vi)
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タラゴナの考古遺跡群

Archaeological Ensemble of Tarraco
タラゴナの考古遺跡群
スペイン北東部にあるタラゴナは、イベリア半島で最古級のローマ人居住地です。紀元前218年に古代ローマに占領された後、イベリア半島進出の拠点となって歴代の皇帝たちも訪れるようになりました。ローマ帝国時代にはイベリア半島における主要な行政・商業都市へと発展。イベリア半島最大規模の都市、かつ、半島全域における皇帝崇拝の中心地になりました。ローマ世界において、他の地域の属州都市のモデルにもなっており、ローマの都市計画と設計の発展を知る上でも非常に重要なものと言えます。
地域: ヨーロッパ / 国名: スペイン / 分類: 文化遺産 / 登録年: 2000年 / 登録基準: (ii)(iii)
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